Ⅱ-16.飛べゴマ!!!(脚本)
〇密林の中
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・ はぁ・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「足場悪すぎ!!!!!!」
高野 蓮(レン)「最近雨が降ったんですかね?? 凄い地面がドロドロしてます・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・ この森に降る雨なんて・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「毒雨だよ・・・」
高野 蓮(レン)「毒・・・雨・・・ですか・・・?!?」
吉沢 奏楽(ソラ)「この森に漂う空気も食べ物も・・・ 全てが毒なの!!」
高野 杏奈(アンナ)「・・・ 無事に抜けられるかな・・・??」
吉沢 奏楽(ソラ)「杏奈ちゃん・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「勿論だよ!!! 私に任せて!!」
高野 杏奈(アンナ)「わぁ!!! 本当???」
吉沢 奏楽(ソラ)「もちろん!!! 泥船に乗ったつもりで期待していいから!!」
高野 杏奈(アンナ)「わ~い!!!」
高野 蓮(レン)「・・・・・・ いや・・・ 泥船はやばいから!」
思わずツッコんだ蓮だが・・・・・
その言葉はテンションの上がった奏楽の耳に届くことはなかった。
吉沢 奏楽(ソラ)「空を飛んで──」
吉沢 拓磨(タクマ)「奏楽・・・ 空を飛ぶのは禁止だと言われただろう?」
吉沢 奏楽(ソラ)「ヴッ・・・・・!!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「この森を浮遊魔法で横切ろうとしたら、森全体が毒雨の集中豪雨受けて・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「周辺の村や町にも被害がでるから禁止だって・・・ ギルマスに言われたばっかだろ??」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「でもぉ~~~!!!! もう森歩くのあきたのぉ~!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「じゃ、じゃ~さ!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「数センチ浮かせて!!!! 靴に泥つかない感じで飛ぶのはセーフじゃない?」
吉沢 拓磨(タクマ)「それならいける・・・か???」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ なんだそれは・・・??」
吉沢 奏楽(ソラ)「ふふふ♪ こんなこともあろうかと!!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「旅に出る前にみんなが座れる絨毯を買ったのよ!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・・・・ アホみたいに高い買い物をしたと聞いたが・・・ それか!!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「アホ??? アホじゃないし!!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「でも!!! お兄ちゃんも気になるでしょ???」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ 気になるか気にならないかで言われれば・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「気になるがな!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「だよね~~~!!!!!」
高野 裕翔(ヒロト)「それで・・・ この絨毯をどうするの???」
吉沢 奏楽(ソラ)(うわ!裕翔さん!!! 近い~~♡)
吉沢 奏楽(ソラ)「えっとですね!!! この絨毯に飛べるように魔法を付与したんです!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・」
高野 裕翔(ヒロト)「へぇ・・・すごいね!!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「見ててくださいね!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「<飛べゴマ!>」
奏楽が呪文を口にすると絨毯は奏楽の手から離れ・・・
フヨフヨと浮かんでいた。
高野 蓮(レン)「おぉ~~!!!!」
高野 杏奈(アンナ)「すご~い!!!! 飛んでる~~~!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ 聖女が付与魔法・・・???」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ ま、奏楽だし・・・ 考えるだけ無駄か・・・」
唯一まともだと思われる琢磨は・・・
思考を放棄した。
高野 裕翔(ヒロト)「・・・ 魔法の絨毯といえば・・・」
高野 裕翔(ヒロト)「俺・・・ 映画を思い出しちゃったな~・・・」
高野 裕翔(ヒロト)「魔法のランプも欲しくなっちゃったよ・・・!!!」
この世界に来て・・・
奏楽たちと再会してから・・・
裕翔は、少し思考がずれていた。
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ っていうより・・・ その呪文はなんだ!」
吉沢 拓磨(タクマ)「<飛べゴマ>??? ってなんだ!!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「俺・・・ 頭の中に!! <開けゴマ>が出てきたんだが!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「お兄ちゃん!!!! 分かってるね!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「私もそう考えて!! つけた呪文だよ!!!」
まさか<開けゴマ>を参考にして付けた魔法の呪文が・・・
<飛べゴマ>だとは思わず・・・
琢磨は開いた口がふさがらなかった。
吉沢 奏楽(ソラ)「さ~♪ 皆のって~♪」
吉沢 奏楽(ソラ)「あ!!! 乗るときは靴の汚れ落としてね!!!」
高野 蓮(レン)「あ!!! 最近水魔法覚えたので!! 皆の靴を洗います!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「蓮君~~~!!!!!! すご~~~~い!!!」
こうして・・・・
奏楽たちは魔法の絨毯に乗って、毒の森を進み始めた・・・。
〇密林の中
吉沢 奏楽(ソラ)「前方に魔物発見!!」
高野 蓮(レン)「僕がやります!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「おぉ!!!!!」
高野 蓮(レン)「消し炭にしてやる!!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・ 蓮君の言葉遣いが・・・」
高野 裕翔(ヒロト)「・・・ 消し炭・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ 絶対奏楽の影響だよな・・・」
高野 杏奈(アンナ)「蓮兄~! がんばって~!!!」
高野 蓮(レン)「よし!!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「れ、蓮君!!!! 森で火を使ったら!! 火がいろんなとこに!!!!!!」
高野 蓮(レン)「うわ・・・!!! ヤバイ!」
吉沢 奏楽(ソラ)「おぉ!!! 火が消えた~~!!!!」
高野 蓮(レン)「・・・ 場所も考慮したうえで魔法を使う必要があるのか・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「蓮君が一つ大人になった!!!」
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