誓約のソルヴィータ

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第10誓 目覚めさせなきゃ!(脚本)

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〇謁見の間
ルイーナ「ライオール王様! ルスキニアとウンブラが入った 太陽と月影の宝玉を揃えて来ました!」
ライオール王 ライヴァン「おお・・・!! よくぞ持って来てくれた!!」
ゼノンアビス「父上! ・・・これでラスキアは目覚めるんですよね?」
ライオール王 ライヴァン「ああ! さっそく試してみよう・・・!!」

〇宮殿の部屋
ラスキア「・・・」
ライオール王 ライヴァン「いにしえよりライオール王家に伝わる話がある・・・」

〇星座
  ソルの国が出来る遥か昔・・・
  
  この地には
  【起死回生の花】が一輪咲いていた・・・
  太陽神と月神は戯れに・・・
  どちらが先にその花を手に入れられるか
  勝負をしたという・・・
太陽神「はっはっはー!! 我が先に手に入れたぞー!!!!!!」
  太陽神が花に触れると・・・
  
  その花は燃えてしまい・・・
  
  太陽神の手の平に灰が残った
太陽神「そ・・・そんな・・・!!」
  悲しんだ太陽神が一雫の涙を流すと・・・
  
  そこは『ソルヴィータの泉』になった
月神「・・・」
  それを見た月神が
  その灰をソルヴィータの水と混ぜて
  一つの泥団子を創った
  それを月の光にさらすと・・・
  一つの宝玉が出来た
月神「・・・花は燃えてしまったが・・・ この宝玉は 元の花の起死回生の力をも持つ万能の薬玉だ・・・」
月神「先に手に触れたのは其方だが・・・ 手に取る事が出来たのは私・・・」
  月神はその薬玉を二つに分かち・・・
  一つを太陽神へ渡す
月神「1人が持つより2人で持っていた方が良かろう・・・」
月神「この玉に・・・ 変わらぬ友情を誓おう・・・!!」
太陽神「ああ・・・!! 我もこの友情をこの玉に誓おう・・・!!」
  そして・・・
  
  太陽神が持つ薬玉の片割れは・・・
  ソルヴィータの泉のあるヴァニタスへ
  守護獣ルスキニアと共に封じられ・・・
  月神が持つ薬玉の片割れは・・・
  太陽の影が差す地レーテに
  守護獣ウンブラと共に封じられたという・・・

〇宮殿の部屋
ライオール王 ライヴァン「守護獣ルスキニア・・・ウンブラ・・・!! 現ライオール王ライヴァンが命ずる!!」
ライオール王 ライヴァン「かつて分かたれた宝玉の姿を取り戻し・・・ その万能なる力をもって・・・ この者を目覚めさせよ!!!!!!」
ラスキア「・・・う・・・?」
「ラスキアッッッ!!!!!!!!!!」
ルイーナ「ラスキア・・・!! ・・・良かった・・・!!!!!!」
ラスキア「ルイーナ・・・」
ライオール王 ライヴァン「・・・目覚めたか・・・ よかっ──」
ライオール王 ライヴァン「──っう・・・!?」
守護獣 ルスキニア「フハッ!!フハハハハハ・・・ッッ!!!!」
守護獣 ルスキニア「フハハハッッ!!!!!! この”贄”は心地よいなぁ・・・!!!!」
ゼノンアビス「父上!! ・・・大丈夫──」
近衛騎士 エクス「ゼノ様ッッッ!!!!!!!!」
ゼノンアビス「・・・父上・・・?」
「・・・この体はもう我のもの!! さぁ!! もっと・・・!!もっと・・・!!!! ”贄”を差し出せ!!!!!!」
守護獣 ウンブラ「・・・乗っ取られたな・・・」
ルイーナ「ウンブラ!! ・・・乗っ取られたって・・・ どういう事!?」
守護獣 ウンブラ「先程、ライオール王が術を使った時・・・ 我々の意識とライオール王の意識が触れ合った・・・」
守護獣 ウンブラ「・・・ルスキニアは・・・ どうやら”贄”に取り憑かれているようだな・・・」
守護獣 ウンブラ「・・・ライオール王の意識に”王子達への憂いの想い”が垣間見えた・・・ ・・・そこへルスキニアがつけ込んだのだろう・・・」
「”贄”をっ・・・!!!!!! もっと!!もっと・・・!!!!!!!!」
ゼノンアビス「”贄”ならば・・・毎年穀物を捧げているだろう? あれでは・・・足りないのか!?」
「・・・違う・・・!! もっと・・・!!もっと・・・!! ”人の血肉”をよこせッ!!!!!!!!」
ゼノンアビス「・・・”人の血肉”・・・!?」
「・・・ああ、そうだ・・・!! あの・・・捧げられた者の・・・ ”恐怖”・・・”絶望”・・・」
「そして・・・捧げた者の・・・ ”醜い利己的な欲”・・・ その全てが混ざり合った・・・ あの”混沌”・・・」
「穀物など目ではない・・・ あれほど美味い”贄”を・・・ 何故捧げぬ?」
守護獣 ウンブラ「・・・長い歴史に隠された・・・ ”毒”だな・・・」
守護獣 ウンブラ「穀物を捧げる傍ら・・・ ”生け贄”も影で捧げられていたのだろう・・・」
「・・・生け贄・・・!!」
守護獣 ウンブラ「・・・ルスキニアよ・・・ ”贄”の味に・・・ついに狂ったか・・・?」
「・・・ウンブラよ・・・ オマエも一度味わってみるといい・・・」
「ほら・・・!! そこに手近な”贄”がゴロゴロいるだろう?」
「我はこの王の体で国中から 我に”生け贄”を捧げるようにするつもりだ!! さすれば、いつでも”贄”を味わえる!!」
「・・・良い考えであろう?」
ゼノンアビス「なっ・・・!? そんな事、誰がさせるか!!」
「フハハハッッッ!!!!!!!!! 手始めに・・・『太陽の王子』を”贄”とするか・・・」
「そうすれば・・・ 王の苦しみも味わえる・・・!!」
近衛騎士 エクス「・・・なんと・・・下劣な・・・っ!!」
近衛騎士 エクス「ゼノ様に手出しはさせないっ!!!!」
近衛騎士 エクス「衛兵!!!!!!!!!!」
衛兵1「王様に恨みはねぇが・・・!!」
騎士2「ゼノ様の為だッ!!!!」
騎士3「行くぞっ!!!!!!」
「・・・我に楯突くとは愚かな・・・」
近衛騎士 エクス「なっ・・・!!!!!!!!」
「・・・ここは・・・羽虫が多いな・・・」
「フハハハッッ!!!!!! ・・・良い事を思いついた・・・!!」
「・・・小娘・・・来い・・・」
ルイーナ「えっ・・・!?」
ルイーナ「・・・って──うわあああぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」
「フハハハッッ!!!!!! 小娘は預かった!!!!!!」
「ルイーナッッッ!!!!!!!!!!」
「この小娘を返して欲しければ・・・ まずは・・・”贄”10人にしといてやろう・・・」
「もちろん・・・そこの『王子』2人を含めてだ・・・!!」
「・・・では・・・『ソルヴィータの泉』で 待っているぞ!!」
「ルイーナッッッッ!!!!!!!!!!!!」

コメント

  • 王様が…!ラスボスに!?
    王子たちがルイーナのために、力を合わせる時が来ましたね!
    どうなるどうなる♪


  • 物語が帰結へと向かうかと思いきや、こんな劇的などんでん返し、目が離せません👍
    この物語設定の緻密さと、キャラ一人一人の魅力、ずっと見守りたいと思わせる吸引力に溢れていますね😊

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