最終話 「JUMBLE BOX」(脚本)
〇地下室(血の跡あり)
幹部B「バルザ様から、何も報せがありません」
幹部A 浅岡「おそらく向こうから敢えて遮断してる ものと思われます」
総裁「そうか。魔脳岩の動きで手がかりを 掴むしかないな」
総裁「決して遠くない。美羅尾のエリアだ」
総裁「視える・・・・・・ マヨルガと魔獣たちが暴れている姿が・・・」
幹部B「場所は分かりますか?」
総裁「ああ、おそらく間違いないだろう・・・」
最終話 「JUMBLE BOX 」
〇二階建てアパート
〇停車した車内
真中巡査「こちら真中です。 たった今、穴倉の自宅アパート付近に 到着しました。どうぞ」
真中巡査「穴倉の動きが分かり次第、また連絡致します どうぞ」
〇二階建てアパート
穴倉圭「マスター、ここです!!」
マスター加賀「この箱が命運を分けるのか・・・」
穴倉圭「ええ。時間がありません。 一刻も早く行きましょう!!」
マスター加賀「分かりました」
〇停車した車内
新沼刑事「穴倉と加賀だ!! おい、早く連絡しろ」
真中巡査「は、はい!!」
真中巡査「こちら真中です。たった今、アパートに 穴倉と加賀が一緒に入って行きました。 どうぞ」
真中巡査「了解です。今、アパートへ向かいます」
新沼刑事「よし、行くぞ!」
真中巡査「はい!!」
〇車内
幹部A 浅岡「最低限の装備は揃っているわ」
幹部B「まあ、竹槍で対抗するようなもんだが、 俺らにはこれくらいしかないからな」
〇城のゴミ捨て場
総裁「それじゃあ影武者に会いに行くか」
謎の男「ええ、明日にでも東京へ行く 切符を買っときますわ」
総裁「その前に・・・」
総裁「キッチリ落とし前を付けねえとな」
謎の男「その言葉、待ってました」
幹部A「この村のためにもね!」
〇祈祷場
武弦老師「ん?誰かが境内を上がっておるな・・・・」
総裁「老師様、お久しぶりです」
武弦老師「これはこれは・・・ な、なぜこんな時間にお越しになられた?」
総裁「ちょっとお礼参りに」
武弦老師「お礼参り?」
総裁「ええ。ところで老師様」
総裁「その岩をくださいませんか?」
武弦老師「さ、さすがに貴殿のお願いでも それは難しいですな」
武弦老師「この岩が無くなってしもうたら、 この寺は何の価値もない 寂れた屋敷と同じですから」
総裁「何の霊力も無い、なまくら坊主が 管理するよりゃ、私が預かった方が よっぽど世のお役に立てますよ」
武弦老師「今、何とおっしゃられた?」
謎の男「なまくら坊主だよ」
武弦老師「な、なんたる無礼な・・・」
総裁「俺を消そうとした人に 言われたくねえなあ・・・・・・」
武弦老師「・・・・・・なるほど・・・・・・」
武弦老師「おゆるしください!!」
武弦老師「・・・あ、あなたがあまりにも凄いため 嫉妬してしまったのです!!」
武弦老師「此度の件、どうか、どうか命だけは、 お助けください!!!!」
総裁「煩悩の塊だな・・・」
謎の男「執着が凄いな・・・」
総裁「・・・・・・・・・・・・・・・」
謎の男「総裁?こいつ、どうしま・・・」
武弦老師「隙あり!!!」
武弦老師「ち、ちくしょう・・・」
総裁「隙だらけなのは、あんたの方だったな」
武弦老師「た、頼む!! この寺を貴殿に無償で譲渡・・・」
〇黒
〇綺麗な一人部屋
家主の澄江さん「私も1人酒がさびしくない歳に なっちゃったのねえ・・・」
家主の澄江さん「でもブイブイ言わせてた頃に 戻りたいなんて、ちっとも思わな・・・」
家主の澄江さん「何かうるさいわね?」
家主の澄江さん「この音の先は・・・・・・」
家主の澄江さん「あー」
家主の澄江さん「あーなー」
家主の澄江さん「あーなーぐー」
家主の澄江さん「あーなーぐーらー!!」
〇整頓された部屋
魔豪エグゾゲ「極魔山!!」
魔豪エグゾゲ「ふん、防戦一方になって来たな」
魔豪エグゾゲ「逆鱗斬牙!!」
魔豪エグゾゲ「クソッ!!回避ばかりしくさってからに!」
魔豪エグゾゲ「堂々と潰し合わんか!!マヨルガよ!!」
レッドザガス「どうした?マヨルガ? エグゾゲ様の力に怖気付いたか!?」
マヨルガ「お!帰って来たか!」
〇アパートの台所
マスター加賀「穴倉さん、戦況はどんな具合ですか?」
穴倉圭「とりあえずマヨルガさんはまだまだ やれそうです・・・」
マヨルガ「穴倉!持って来たか?」
穴倉圭「は、はい!」
マヨルガ「よくやった!!」
マヨルガ「頼みたい事がある!」
穴倉圭「え?まだあるんですか!?」
マヨルガ「私がこのパワースポットでエネルギーを チャージしてる間に、」
マヨルガ「サタンスポットにこの箱を当ててくれ!」
穴倉圭「え?ど、ど、どういう事ですか?」
マヨルガ「時間がない!とにかく早く行け!!」
穴倉圭「は、はい!!」
〇整頓された部屋
魔豪エグゾゲ「おい!何なんだ? さっきからマヨルガの野郎 行ったり来たりしやがって!!」
レッドザガス「あの場所にパワースポットがあるんですわ」
魔豪エグゾゲ「パワースポット?」
レッドザガス「ヘイ! エグゾゲ様も体力を消耗したらあそこで パワー浴びてくだせえ!」
魔豪エグゾゲ「オレ様にドーピングしろってのか?」
レッドザガス「いや、そ、そういうわけじゃなくて・・・」
穴倉圭「マヨルガさーん!! ここで大丈夫ですか?」
〇アパートの台所
マヨルガ「そうだ。そこに箱を当てて、 このパワースポットに反射させろ!!」
〇整頓された部屋
穴倉圭「こんな感じっすかー?」
魔豪エグゾゲ「ん?こいつはマヨルガが視えるのか?」
レッドザガス「どうやらそうみたいですねえ・・・」
〇アパートの台所
〇整頓された部屋
「魔封じの箱」に当たったサタンスポットの魔光がパワースポットの方へ反射し、
魔光はスピリチュアルパワーで解毒され、
その解毒された聖なるパワーが反射して
サタンスポットの亀裂を消し去った・・・
魔豪エグゾゲ「お、おい・・・ サタンスポットが・・・」
〇怪しげな祭祀場
魔伝道師バロザ「どうやらマヨルガが だいぶ疲弊してるらしい」
魔伝道師バロザ「お前らを地上に送り込めば、 完全に抹殺できるだろう」
魔伝道師バロザ「よし、それじゃあ地上の狭間へ 突入せよ!」
「へい!!」
魔伝道師バロザ「あれ?」
魔伝道師バロザ「魔道が消えた・・・」
〇アパートの台所
マヨルガ「でかしたぞ穴倉!!」
マスター加賀(穴倉さん、今どんな状況なんだ?)
総裁「ついに尻尾をつかんだぞ!!」
マスター加賀「あっ!そ、総裁!!」
総裁「あっ!!か、加賀じゃないか!!」
人間も悪魔もマヨルガも全て視える
総裁がついにアパートへ辿り着いた!
マヨルガ「60年ぶりだな。田舎の山伏よ」
総裁「お前は・・・あのマヨルガ・・・なのか?」
総裁「やはり長い間、封じ込められた事によって、 邪気がすっかり消えている」
総裁「ただ、覇気は消えていない・・・」
総裁「喰らえけつかれ!!」
マスター加賀「そ、総裁!!何するんですか!?」
マスター加賀「そんなに私の加齢臭すごかったですか?」
総裁「予備動作が読まれちまったか・・・」
マヨルガ「あの時のキレが無い。 ずいぶん耄碌しちまったな!!」
〇シンプルな玄関
幹部B「加賀に聖水をかけてしまった・・・」
幹部A 浅岡「総裁の様子見ると、おそらくマヨルガには かかってなさそうね・・・」
幹部B「大丈夫。まだ魔脳岩がある」
幹部A 浅岡「その前に、」
幹部A 浅岡「怒羅異魔ティーニをぶっ掛けるわ!」
家主の澄江さん「ちょっと!!何してんの!? あんた達!?」
家主の澄江さん「えー!? な、何堂々と汚してんのよ!!」
〇アパートの台所
マスター加賀「総裁。そこまで私の加齢臭は ハンパないんですか?」
総裁「安心しろ。 ワシもかかってる」
マヨルガ「そんなおためごかしが効くと思うなよ」
マヨルガ「お前の相手などしてる場合じゃない」
総裁(良いぞ・・・ マヨルガの自信が慢心に変わって来た・・・)
〇整頓された部屋
マヨルガ「やっとウドの大木を片付けた」
魔豪エグゾゲ「粗大ゴミがいなくなって、 屠りやすくなったわい!!」
マヨルガ「そんな余裕があるようには見えねえな」
穴倉圭「マヨルガさん!! 他に何か出来る事はありませんか?」
マヨルガ「総裁ぶっ飛ばして来い」
穴倉圭「はい!!」
〇アパートの台所
穴倉圭「この街のダニ。 悪いが手荒な思いをさせてやるぜ!」
総裁「ほう、妖気を持つ青年よ。 やれるもんならやってみな」
幹部B「その前に私が相手だ」
穴倉圭「ダニの手下か」
幹部B「総裁をダニなどとは、何たる無礼者が グシャグシャにしてやる」
総裁「待て。ここは私にケツを拭かせろ」
幹部B「え?そんな・・・ 総裁が相手するようなタマじゃないですよ」
総裁「大丈夫だ。それよりも魔脳岩を 部屋の真ん中へ置いてくれ」
幹部B「了解いたしました」
穴倉圭「おい、覚悟は出来てるか?」
総裁「ほら、青年。かかって来なさい」
総裁「良いねえ。 それじゃあ次は私が・・・」
総裁「つ、次は、私の攻撃・・・」
穴倉圭「まだやるか?」
総裁「まだまだ。 どんどん来なさい。 気の済むまで」
穴倉圭「仕方ねえ。 そんなに言うなら 容赦なくいかしてもらうぜ」
穴倉圭「よ、よけやがった!! まだそんな余力があったのか!?」
総裁「若造。これが実戦のやり方だ」
総裁「痛っ!!!」
総裁「痛っ!!!」
マスター加賀「峰打ちだ」
マスター加賀「死角に気をつけないとダメですよ総裁。 腕落ちましたねえ」
幹部B「てめえも死角に気をつけねえとな」
家主の澄江さん「あ、穴倉ちゃん!!!」
〇整頓された部屋
魔豪エグゾゲ「敵ながらタフな野郎だ・・・」
マヨルガ「お?どうした? レッドザガスに呼ばれてるのか? 地獄へ来いって?」
魔豪エグゾゲ「こ、この野郎・・・」
マヨルガ「そろそろ止めを刺してやる・・・」
〇整頓された部屋
魔脳岩から放出される呪力が
空間を漂うと、マヨルガとエグゾゲの
エネルギーが極度に低下していった。
マヨルガ(ダメだ・・・ 力が入らない・・・)
魔豪エグゾゲ(ん?マヨルガのオーラが弱ってるな)
魔豪エグゾゲ(最後のチャンス!!)
魔豪エグゾゲ「バルザ様直伝!! 尽き御死!!!!」
マヨルガ「グフッ!!」
魔豪エグゾゲ「ヨッシャ!! マヨルガ敗れたり!!」
〇アパートの台所
穴倉圭「マ、マヨルガさん!!!」
幹部B「な!なんでだ!?効かなかったのか!?」
穴倉圭「エグゾゲノヤロウ・・・」
穴倉圭「ブッコロシテヤル・・・」
〇整頓された部屋
魔豪エグゾゲ「さあ、魔界にはしばらく戻れねえから 地上を地獄の海にでもするか・・・」
魔豪エグゾゲ「ん?誰だお前?」
穴倉圭「#€£,|]#£•=$?£==•€??}}{,?$€£•」
魔豪エグゾゲ「は?何だって?」
穴倉圭「マヨルガノカタキヲ ハラシテヤル・・・」
〇整頓された部屋
魔豪エグゾゲ「グハァッ!!!」
〇アパートの玄関前
家主の澄江さん「ちょっと!! いつまで様子伺ってんのよ!!」
新沼刑事「中はどうなってますか?」
家主の澄江さん「穴倉君と老人2人が血まみれで 倒れてんのよ! 早く連中を捕まえに行ってよ!!」
新沼刑事「こちら新沼。 アパート内で負傷者2名が出た模様! はい!了解しました!!」
新沼刑事「よしっ!!潜入するぞ!!」
真中巡査「はい!!」
〇シンプルな玄関
幹部B「ここまで手こずるとは・・・」
幹部A 浅岡「人間には入れない領域ね・・・」
幹部B「ヤバい。サツが来た!」
幹部A 浅岡「もうアレしかないわね・・・」
幹部B「出来るだけ時間をかけるしかない!」
〇整頓された部屋
穴倉圭「$|]{€+£€?,~}},,$*+=+?? Tr」
〇整頓された部屋
穴倉圭「ん?あれ? 今俺どうなってた?」
穴倉圭「はっ!!マ、マヨルガさん!!」
マヨルガ「まさかお前に助けられるとは・・・」
穴倉圭「え?な、何があったんですか?」
マヨルガ「そうだ。 とっておきの話をするの忘れてたな」
マヨルガ「その昔、ゴルゴンが・・・ び、び・・・」
穴倉圭「マヨルガさん!!」
〇アパートの台所
総裁「勝利はサタンにもたらされる。 必ず滅びるのは神の方だ」
総裁「我は魔界の看板を背負いし唯一の人間だ。 この地上は魔界に選ばれし我が征服するのだ」
総裁「征服する・・・の・・・だ・・・・・・ 絶対に・・・・・・」
〇マンションの共用廊下
新沼刑事「開けんかコラ!!」
土橋刑事「早く出て来いコラッ!!」
猪谷巡査「周りから苦情来とんじゃコラッ!!」
新沼刑事「極刑にすんぞコラッ!!」
土橋刑事「サタンの下僕がコラッ!!」
猪谷巡査「もう逃げれんぞコラッ!!」
土橋刑事「よし!強行突破だ!」
「はい!!」
〇アパートの台所
新沼刑事「サタデービルドの総裁おるかコラッ!!」
〇渋谷の雑踏
〇近未来の開発室
キャスター中島「美羅尾町で起きた一連の事件で 殺人教唆の容疑が掛かっていた」
キャスター中島「主犯格の男が逮捕されました」
キャスター中島「男は、反社会組織団体として、 長らく公安にマークされていた 秘密結社サタデービルドの総裁と名乗る男で・・・」
キャスター中島「警視庁は、主犯格の男に余罪の可能性も含め 入念な取り調べを行なっているとの事です」
〇黒
ある日ゴルゴンが美容院に行き、
ショートにしてくれと注文した。
美容師「それでは、切らせていただきます」
目隠しした美容師は、
手探りで丁寧に蛇の頭を
切って行った。
美容師「後ろこんな感じですがいかがですか?」
仕上がった後、鏡で後ろを見てもらうと
ゴルゴンはOKサインを出した。
しかしゴルゴンは、
「後ろより前髪が全然ダメだ」と言った
・・・・・・
美容師「あ!す、すいません!」
怒り気味のゴルゴンに慌てたはずみで、
鏡越しにゴルゴンの目を見てしまった
美容師は、石になってしまった。
美容師は以前、ゴルゴンに告白されて
フった男だった。
ゴルゴンは石になった美容師を引きづりながら店を出て、
ゴルゴン「私をフった男に まとわりつかれるなんて、 最高の気分だわ!」
と高笑いをあげた。
石になった美容師は、
邪魔なので砕いたとさ!
〇整頓された部屋
穴倉圭「夢か・・・」
穴倉圭「とっておきの話って どんな話だったんかな?・・・」
〇シンプルな玄関
家主の澄江さん「あんた今日引っ越すからって 好き勝手に大声張り上げないでよ!!」
穴倉圭「すいませんした!! つい変な夢を見てしまいまして・・・」
穴倉圭(家主さんに怒られるのも これで最後か・・・)
〇二階建てアパート
〇玄関内
穴倉圭「今までありがとうございました!」
穴倉圭「お世話になったんで、 お礼と言っては何ですが・・・」
穴倉圭「日持ちする洋菓子セットなんですが・・・」
穴倉圭「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
穴倉圭「やっぱり要らな・・・」
家主の澄江さん「まあ、わざわざありがとう! 嬉しいわ!!」
穴倉圭「あ、貰っていただけるんですか?」
家主の澄江さん「当たり前じゃない。 くれるもんはもらうわよ」
穴倉圭「良かった・・・」
家主の澄江さん「身体に気をつけて、頑張ってね!」
穴倉圭「ありがとうございます」
〇二階建てアパート
〇綺麗な一人部屋
家主の澄江さん「もしもしー?」
〇事務所
仲介業者 田中「はい、もしもしー? 母さん、どしたー?」
〇綺麗な一人部屋
家主の澄江さん「今、出て行ったわ。 また、すぐ入居者が来るようにお願いね」
家主の澄江さん「マージン弾んじゃうからさあ」
〇事務所
仲介業者 田中「うーん・・・亡くなった人は居ないけどさあ、 事件現場だからさあ、」
仲介業者 田中「ほぼ事故物件みたいなもんだから、 難しいかもなあ・・・」
〇綺麗な一人部屋
家主の澄江さん「何言ってんのよ。 次に住む人は、むしろ運が良いんだから」
家主の澄江さん「あの騒ぎで部屋に邪気が すっかり無くなったらしくてさ、」
家主の澄江さん「ただのご利益の高い 「良い部屋」になっちゃったのよ〜」
家主の澄江さん「美羅尾町の賃貸探してる人が居たらさ その辺も、プレゼンして薦めといてよ。 分かった?」
家主の澄江さん「うん、じゃあまたね」
〇二階建てアパート
──────1ヶ月後──────
〇玄関内
ごめんくださーい。
今日引っ越して来ました井幡ですが
家主の澄江さん「はーい!」
家主の澄江さん「どんな人かしら?」
井幡「はじめまして!お初にお目にかかります。 井幡と申します」
家主の澄江さん「どーもよろしくね」
井幡「ちょっと手土産を お渡ししたいと思ってですね・・・」
井幡「あのー、これ自家製の梅干しです」
家主の澄江さん「あらま!わざわざこんな 手間ひまかけた物を持って来られて」
井幡「よろしかったらぜひ、お召し上が・・・」
家主の澄江さん「要らないわ」
井幡「梅干しはお嫌いですか?」
家主の澄江さん「私、今塩分控えてるの」
井幡「ああ、そうなんですか・・・」
家主の澄江さん「これからよろしくね♪」
井幡「よろしくお願いします。 それでは失礼します」
〇綺麗な一人部屋
家主の澄江さん「あ、そういえば、穴倉君にもらった お菓子まだ開けてなかったわ・・・」
家主の澄江さん「箱の中にまた箱?」
家主の澄江さん「あら、可愛いらしい。 食べるのもったいないわねえ」
家主の澄江さん「何何何!!?」
〇玄関内
井幡「実家から持って来た木彫りの熊が バカデカくなったんですけど!!」
家主の澄江さん「あんた熊どこに置いたの?」
井幡「だ、だ、台所の換気扇の下です!!」
家主の澄江さん「・・・もしや・・・」
〇二階建てアパート
〇オフィスのフロア
穴倉圭「ん?」
〇SNSの画面
今朝未明、美羅尾町のアパートが
突然倒壊してしまう事故が起こりました。
救命隊が駆けつけ住民の安否確認を急ぎ、
〇オフィスのフロア
穴倉圭(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・パワースポットだけしかないのに・・・・・・)
穴倉圭(・・・・・・・・皮肉なもんだな・・・)
穴倉圭(ま、何事もバランスが大事なんだな!!)
〇黒
完結お疲れ様でした。はらはらしながら読ませて頂きました!穴倉のさっぱりした感じが、シリアスな場面も楽しく読むことが出来ました。最後、マヨルガの為に覚醒したのは格好良かったです!
パワースポットだけになったらそれはそれで厄介なのですね😅不思議な部屋のお話、楽しませて頂き感謝です🙏☺️