Ⅱ-10.ジャガイモ(脚本)
〇西洋風の受付
吉沢 奏楽(ソラ)「ここがギルドか~!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「へぇ・・・ こんな感じになってるんだな・・・」
奏楽と琢磨は、王国より魔王討伐の任務があったため・・・
冒険者ギルドという組織について知ってはいても登録などはしていなかった。
そのため・・・
奏楽と琢磨も初体験なのである。
高野 蓮(レン)「ヒロ兄!!! 依頼達成の報告しなきゃ!」
高野 裕翔(ヒロト)「あぁ・・・!! そうだな!!!」
高野 杏奈(アンナ)「・・・ ヒロ兄変~!!!」
裕翔は、異世界に来てからずっと緊張状態だったのだろう・・・
奏楽と琢磨の登場で・・・
かなり安心したことにより・・・
放心していた。
受付「ほ、報告ですか? それとも・・・ 私???」
高野 裕翔(ヒロト)「またこいつかよ・・・」
受付「うふふふふ・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「ねぇ・・・ 仕事中なのにそんなモロに色目使って・・・ 職務怠慢じゃないの?」
受付「な、なんですか? あなたは!!!!! あなたには関係ないでしょ?」
吉沢 奏楽(ソラ)「いや~・・・ あなたの気持ち悪い視線で裕翔さん困ってるんで・・・ それ、やめてもらっていいですか??」
受付「・・・ あ、あなた・・・!!! このイケメンの何???」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・ 秘密~!!」
受付「なっっっ?!?!?!?!」
吉沢 奏楽(ソラ)「あんたみたいな女に教えてあげるほど、私と裕翔さんの関係は安くないも~ん!!」
受付「なっっっっっっっ?!?!?!!?」
高野 裕翔(ヒロト)「・・・ 奏楽ちゃん・・・・」
受付「ぬぉ?!!?!?」
受付「照れてる・・・・だと????!?!!?」
吉沢 奏楽(ソラ)「だから・・・・ チェンジで!」
受付「チェン・・・ えっ??」
吉沢 奏楽(ソラ)「だ~か~ら~!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「チェンジで!!!」
受付「それって・・・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「私たち、あなたに担当してほくないの・・・ 他の人に変えてくれる?」
受付「なっ?!??! そんなの許されるわけ──」
吉沢 奏楽(ソラ)「ねぇ・・・ ギルドの受付って・・・ 冒険者と恋愛や諸々・・・ 禁止だよね?」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・ 私・・・ あなたの顔をみてると・・・ つい通報しちゃうかもしれないんだよね~・・・」
受付「わ、私まだ何もしてないわよ!!! 通報しても捕まるわけないわ!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・ 私的には、裕翔さんに色目を使った時点でアウトなんだよね~・・・ かなり迷惑だし・・・」
高野 裕翔(ヒロト)「・・・ 奏楽ちゃん・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・あ!! なら・・・ 女神様にお願いして、目を見えなくさせてもらおっか!」
受付「・・・・・・え??」
吉沢 奏楽(ソラ)「顔が見えるから、そういうことしちゃうんでしょ?? よし!! そうしよう!!!」
受付「いやいやいや!! そんなの無理でしょ?」
受付「それに・・・ 万が一それが可能だとして・・・ 目が見えなかったら・・・ 私・・・生活できないわ!!!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・ あなたが生活できないとか・・・ どうでもいいけど・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「そこまでするのはさすがにやりすぎか・・・ なら・・・ み~んなの顔が【ジャガイモ】にみえるようにするね!」
受付「じゃが・・・いも?? なにそれ? え・・・??」
吉沢 奏楽(ソラ)「女神様・・・・ この受付の女は浅ましくも、兄と私たちの大事な裕翔さんに色目を使って誘惑しようとし・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「受付の仕事中に、ナンパをするという行為を行い・・・ 公私混同させております!!!」
受付「な・・・ 何を言ってるの・・・???」
吉沢 奏楽(ソラ)「そのため・・・ この受付の女性には・・・ 全てのものの顔が【ジャガイモ】に見えるようにした方がいいと思います・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「どう思いますか? 女神様!!!!」
奏楽が、そう言い放った瞬間・・・・
受付「・・・え?? うそ・・・ うそでしょ???」
受付「なに?? 皆・・・ いも?みたいな顔になってる・・・??」
吉沢 奏楽(ソラ)「ふふふふふ! これで、私たちは安心してギルドを利用できますね!!」
高野 裕翔(ヒロト)「奏楽ちゃん・・・・」
受付「え? いも?? いもがしゃべった???」
こうして・・・・
受付の女性は・・・
裕翔に色目を使ったことにより・・・
奏楽の逆鱗に触れ・・・
皆の顔が、じゃがいもになるという女神の祝福?
を受ける羽目になったのだった。
高野 裕翔(ヒロト)「依頼達成しました~!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「私とお兄ちゃんのギルド登録をお願いしま~す!!」
受付「・・・ え??えっと・・・あなた方は???」
吉沢 奏楽(ソラ)「じゃがいも1で~す!」
高野 裕翔(ヒロト)「じゃがいも2だ!」
吉沢 奏楽(ソラ)「他に、ジャガイモ3・4・5・6もいるよ! 覚えてね!」
受付「え? え??」
混乱状態の受付だったが・・・
さすが、受付!!!
皆ジャガイモに見えてても、仕事は完璧だった。
無事、裕翔たちの依頼達成と・・・
奏楽と琢磨の冒険者の登録が完了したのだった・・・。
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ 奏楽・・・ お前・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「小さい頃・・・ 緊張したら皆ジャガイモと思えっ! て聞いたの思い出してピンと来たんだ!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・」
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