読切(脚本)
〇電車の座席
東野はるこ「東野はるこ、30歳独身」
東野はるこ「今日はわたしの好きで溢れた、渋谷活動、通称『渋活』をご紹介しよう」
東野はるこ「早朝に、最寄りの駅から電車に揺られ、大好きな街、渋谷に向かう」
〇カフェのレジ
東野はるこ「渋谷駅を降りたら、朝早くからやっている駅前のスタバに」
東野はるこ「朝のスタバは昼間とは違い人が少ない」
東野はるこ「わたしは席につきB5サイズのノートを広げボールペンで頭の中を整理させる」
東野はるこ「妄想や感じたことを書き出しそこからヒントを得て文章をiPadに打ち込んでいくのだ」
東野はるこ「わたしは、ライターでもなければ、作家でもないが趣味で文章を書いている」
東野はるこ「今日書いた文章のテーマは、悩みに悩んで叶わない恋に決まった」
〇コンサート会場
東野はるこ「9人組のアイドルグループのメンバーに恋をしているわたしはそのことについてを書いた」
〇カフェのレジ
東野はるこ「それはもう溢れる想いを書いて、書いて、書いて、店内のBGMが併設されているTSUTAYAで流れる話題の音楽に変わっていた」
東野はるこ「もうこんな時間か」
東野はるこ「と、今日はスタバに3時間も滞在していた」
東野はるこ「注文していたゆずシトラスティーを飲み干しスタバを後にする」
〇コンサート会場
東野はるこ「ここで先程にも登場したアイドルグループの話に戻るのだが、この日はオタク活動もするつもりだった」
〇レンタルショップの店内
東野はるこ「CDがリリースされるとTSUTAYAやHMVやタワレコなどのCDショップで独自の宣伝飾りやパネル、ポスターなどが飾られる」
東野はるこ「パネルやポスターの写真を撮る、自分が楽しむため用である」
東野はるこ「(著作権があるのでSNS等のアップはNGです)」
東野はるこ「これを目当てにCDショップに来る方も少なくないだろうとわたしは思う」
東野はるこ「一通りCDショップをまわり、時刻は昼近くになっていた」
〇渋谷駅前
東野はるこ「駅前に舞い戻りガストでチーズの入ったハンバーグを食べ、コスモプラネタリウムに向かう」
〇星
東野はるこ「プラネタリウム、特にコスモプラネタリウムは時間があるのなら毎日行きたくなるプラネタリウムだ」
東野はるこ「毎日の星の動きや見え方を解説してくれるので、その日の夜空をみるのが楽しみになる」
東野はるこ「時間によってプログラムも違うので、何回行っても飽きないだろう」
東野はるこ「1月からは長期休館になっているのだが、機会があればぜひ、あなたの渋活プランに入れてみてほしい」
〇渋谷駅前
東野はるこ「好きが溢れた一日をわたしだけでなく、皆さんが過ごせますように」
東野はるこ「と、思いながらスクランブル交差点を歩く」
東野はるこ「スクランブル交差点で、通り過ぎざまに目が合った」
東野はるこ「それはわたしがだいすきな人だった」
素敵な休日の過ごし方だなぁと思いました。
朝の方がお店はすいてますよね。
人の音がBGMになる、外での作業は案外捗るもので、読んでてうんうんってなりました。
なんか憧れる休日の過ごし方でした。
計画をしても中々実行に移すのが苦手なタイプなので、こういう自分の好きなことをして、皆に共有できるような体験をしたいなぁと思いました!
私自身、街をのんびり歩いて廻るのが大好きなので、この作品の空気感に共感してしまいます。ラストのちょっと胸にチクりとくるところが、現実感を高めてくれますね。