Ⅱ-02.高野兄弟は異世界へ(脚本)
〇綺麗なリビング
時は少しさかのぼる・・・
高野 裕翔(ヒロト)「奏楽ちゃん・・・」
高野 蓮(レン)「師匠・・・」
高野 杏奈(アンナ)「おねえちゃん・・・」
田所 衛(マモル)「奏楽さん・・・・」
田所 蒼(アオイ)「姐さん!!!」
元魔王「・・・”聖女”・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・信じてるからな・・・ 奏楽・・・!」
その時だった!!!
〇綺麗なリビング
物凄い光が包み込み・・・
目を開けられなくなった面々は・・・
光が収まるまで、しばらくめを閉じていた。
〇綺麗なリビング
そして・・・
光が収まり、目を開けると・・・
先程まで降っていた雨は止み・・・
外には少し前までゾンビがいたとは思えない世界が広がっていた。
高野 裕翔(ヒロト)「おぉ!!! 普通にドラマとかやってるぞ!!!」
田所 衛(マモル)「お? 携帯持ってるぞ?? ネットが普通に通じてるぞ???」
高野 蓮(レン)「・・・ 俺!! 外見てみます!!」
高野 杏奈(アンナ)「あ! 蓮お兄ちゃん! アンナもいく!!」
〇住宅街
ゾンビの影響で、汚れていたはずの街並みは・・・
まるで今までのことが夢だったように・・・
何一つ形跡は残っていなかった。
ゾンビに感染したものたちも・・・
その事実がなかったものとなっていた。
そしてなにより・・・
〇教室
アキナ「え? ゾンビ? ゲームの話??」
ルナ「この世界がゾンビ化してた?? ちょっと頭大丈夫???」
〇綺麗なリビング
奏楽がゾンビを一掃することを知ってるもの以外は、ゾンビについて・・・
何も覚えていなかった。
吉沢 拓磨(タクマ)「おそらくだが・・・ 女神が、記憶を消したんだと思う!」
高野 裕翔(ヒロト)「たしかに・・・ その可能性は高そうだな・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「とりあえず・・・ 外はもう安全だから・・・ 自身の家に戻った方がいい!」
高野 裕翔(ヒロト)「だが!!! 奏楽ちゃんが!!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「奏楽が今すぐ帰ってくるかはわからない!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「帰ってきたら連絡する!」
高野 裕翔(ヒロト)「・・・」
田所 衛(マモル)「なら俺らは、一足先に家に帰るっす!」
田所 蒼(アオイ)「姐さんが戻ってきたら教えてください!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「勿論だ!!!」
元魔王「あの・・・ 俺にも教えてください!」
吉沢 拓磨(タクマ)「あぁ! 勿論だ!!!」
田所 衛(マモル)「じゃ!! 俺らは失礼しやす!!」
高野 杏奈(アンナ)「・・・ 行っちゃったね・・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ 裕翔!!! お前たちのことは奏楽が引き受けたらしいが・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「ゾンビ化の時の記憶は、ないものとして考えるなら・・・ 裕翔の親も・・・まだお前たちの親なんだろう?」
高野 裕翔(ヒロト)「・・・ 確かに・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「この家はいつでもお前たちを迎えられるようにしているから! 今度こそ、お前の手で解決してこい!」
高野 裕翔(ヒロト)「そうだな!!! 必ず戻ってくるよ! 奏楽ちゃんのためにも・・・ね!!」
高野 蓮(レン)「琢磨兄ちゃん! ありがとう!!! また、来るね!!!」
高野 杏奈(アンナ)「琢磨お兄ちゃん!!! また来ます!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「おう! 二人とも!! またな!」
高野 裕翔(ヒロト)「じゃ、またな!!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・一人になってしまったな・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「なんだかんだで・・・ ゾンビの世界でも・・・ 俺は結構幸せだったんだな・・・」
〇物置のある屋上
~それから3か月後~
高野 裕翔(ヒロト)「まだ帰ってこないのか??」
吉沢 拓磨(タクマ)「あぁ・・・・ 死んでないから連絡ないんだ! もう少しまってようぜ!」
吉沢 拓磨(タクマ)「それより、お前たちは話し合いはできたのか?」
高野 裕翔(ヒロト)「ん~・・・ どうやら・・・ 別居でそのままってことになりそうらしい!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・まじか!」
高野 裕翔(ヒロト)「とりあえず、蓮と杏奈は琢磨たちの家の近くに引っ越すよう話は進められそうだ!」
吉沢 拓磨(タクマ)「そうか・・・!! 一歩すすんだみたいでよかったよ!!」
高野 裕翔(ヒロト)「・・・ あの親の近くには居させたくないけどな!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・だろうな!!!」
〇川沿いの公園
学校帰り・・・
久しぶりに琢磨は、裕翔の家に寄ることにしていた。
吉沢 拓磨(タクマ)「蓮君や杏奈ちゃん!! 3か月ぶりだね! 元気だった??」
高野 蓮(レン)「はい!!!! 裕翔兄ちゃんもいつもいてくれるので!! 問題ないです!!」
高野 杏奈(アンナ)「アンナ!魔法上手くなったよ!」
吉沢 拓磨(タクマ)「じゃ!家で見せてもらおうかな!!」
高野 蓮(レン)「俺のも見てください!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「勿論だ!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「あ! 俺、このペットボトル捨ててくる!」
そう言って、裕翔たちから少し距離を取った時だった。
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・え?? それは!! まさか!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・まじか・・・・」
琢磨の離れた一瞬で・・・
裕翔、蓮、杏奈が消えたのだった。