修練者の異世界転生

七霧孝平

第八話 極限の修行!(脚本)

修練者の異世界転生

七霧孝平

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〇滝つぼ
ブゲン「・・・」
ヤマト「・・・」
ヤマト「・・・」

〇古めかしい和室
ブゲン「君は既に、 その幼い身体とは思えない力がある」
ブゲン「戦闘経験も十分あるようだ」
ブゲン「だが君は、おそらく若い者としか 戦ったことがないだろう」
ブゲン「だからワシのような者でも 隙を付き、後ろが取れたのだ」
ブゲン「君に必要なのは老練した技術」
ブゲン「それと、イサノウら魔法への対抗策だ」
ヤマト「技術はわかるが、 魔法への対抗策ってのはどうするんだ?」
ブゲン「うむ。 まずは滝行からだ」
ヤマト「は?」

〇滝つぼ
ヤマト(そう言われて滝行を始めて、 はや3日目・・・)
ヤマト(転生前だって滝行をしたことはある。 これくらいは平気だ)
ヤマト(だが・・・。 これで技術と魔法への対抗策がつくのか?)
ブゲン「心が乱れているぞ」
ヤマト「!」
ブゲン「滝行だけで技術と魔法への対抗策が 付くわけない、と考えているな」
ヤマト「・・・ああ」
ブゲン「まあ、ワシを信じ、 もう少しこれを続けるのだ」
ブゲン「ワシが取得した境地が 君にもそのうち見えてくる」
ヤマト「・・・?」

〇滝つぼ
ヤマト「・・・」
ヤマト「・・・ん?」
ヤマト「おっさん? どこ行ったんだ?」
ヤマト「・・・」
ヤマト「!?」
ヤマト「俺!? 転生前の!?」
ヤマト「・・・」
ヤマト「うおっ!?」
ヤマト「こ、これは・・・!」
ヤマト(俺のようで、俺じゃない!)
ヤマト「なら!」
ヤマト「っ!」
ヤマト(まるで当たらない!)
ヤマト「・・・」
ヤマト「魔法!?」
ヤマト「うおっ!?」
ヤマト(俺じゃないのはわかっていたが、 魔法まで撃ってきやがるのか!)
ヤマト(だが・・・)
ヤマト「これを超えなきゃ、 ブゲンのおっさんを超えることも」
ヤマト「イサノウの王様をぶっ飛ばすことも できねえなら・・・」
ヤマト「俺はお前を倒す!」
ヤマト「はああっ!」
ヤマト「!」
ヤマト「おらあっ!」
ヤマト「・・・!」
ヤマト「終わりだっ!」
ヤマト「!」

〇滝つぼ
ヤマト「はあ・・・はあ・・・」
ヤマト「や、やったか・・・?」
???「流石だね、ヤマト」
ヤマト「そ、その声は──」
ヤマト「杏奈・・・!」
アンナ「久しぶり・・・かな」
ヤマト「久しぶり・・・っていうか」
アンナ「そうだね、あの『アンナ』は 間違いなくわたしの転生」
アンナ「わたしは転生しきっていない 『杏奈』の思念・・・かな」
ヤマト「・・・」
アンナ「わたしはそのうち、『アンナ』に 完全に転生すると思う」
アンナ「ただ心残りがあったから、 わたしはこうやって残ってた、のかな」
ヤマト「心残り・・・?」
アンナ「うん。ヤマト」
アンナ「君はわたしの為に最強を目指している。 それは嬉しい」
アンナ「でも・・・」
アンナ「わたしの言葉に 縛られてほしくもないの」
アンナ「って、わがままな言い分だよね」
アンナ「『わたしの代わりに最強になって』 って残したのはわたしなのに」
アンナ「ただ、ヤマトにはヤマトの 生き方があったんじゃないかと──」
ヤマト「関係ねえよ」
アンナ「え・・・?」
ヤマト「俺は俺だ。 杏奈が言ってなくてもな」
ヤマト「俺は俺自身の意志で、 最強を目指していたさ」
ヤマト「だから・・・そんなこと言うな」
アンナ「・・・うん」
ヤマト「それよりさ、俺の頼みをきいてくれよ」
アンナ「頼み?」
ヤマト「俺と勝負してほしい」
アンナ「・・・!」
アンナ「いいよ。あの小さなヤマトが どれだけ成長したか、見てあげる!」
ヤマト「こい!」
アンナ「・・・」
ヤマト「っ!」
ヤマト(速い!)
アンナ「どんどんいくよ!」
ヤマト(くっ、防ぎきれねえ・・・!)
ヤマト(だけど・・・この強さ。これが杏奈だ)
ヤマト(この杏奈を超えれば、俺は・・・)
ヤマト「確実に上に行ける!」
ヤマト「はっ!」
アンナ「!」
アンナ(避けたつもりだったのに・・・)
アンナ(あの小さなヤマトじゃない。 これが、今のヤマト!)
ヤマト「うおおっ!」
アンナ「はああっ!」
アンナ「うんうん、ヤマト、強くなったね!」
ヤマト「まだだ! まだ本気じゃないだろ、杏奈!」
ヤマト「本気で! 俺と! 戦え!」
アンナ「・・・」
アンナ「いいよ、なら見せてあげる」
ヤマト「消えた!?」

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