〇簡素な一人部屋
海雲 ふあ「んっ・・・・・・」
海雲 ふあ「あれ・・・・・・・・・今・・・・・・何時だ・・・・・・？」
海雲 ふあ「・・・・・・って、く、９時!?!?!?」
海雲 ふあ「やばいやばいやばい!! はやくバイトの準備を・・・・・・!!」
海雲 ふあ「・・・・・・あ、そっか、今日私、バイト休みだったんだ!!ラッキー!!」
海雲 ふあ「とはいったものの・・・・・・いざ休みとなってら、何するべきなのか・・・・・・」
海雲 ふあ「ウソ!! あのアニメショップで、昔好きだったアニメの復刻コラボカフェやってる!!」
海雲 ふあ「やったぁ～!! アニメも終わっちゃって、もう完全にピークすぎちゃって悲しくなってたのに・・・・・・！嬉しい～!!」
海雲 ふあ「よし！ そうなったら、今日の行き先はアニメショップに決定!!」
海雲 ふあ「楽しみだなぁ～！」

〇カウンター席
　　アニメショップのカフェにて
海雲 ふあ「ついた～！」
海雲 ふあ「平日でもこの人数・・・・・・。 意外とこのアニメ人気だったんだな～」
海雲 ふあ「う～ん、どうしよっかな～。 ・・・・・・よし！やっぱり、このサンドイッチセットにしよ！」
神山 雷斗「はい。ご注文を・・・・・・」
「あっ」
神山 雷斗「・・・・・・・・・失礼しました。 ご注文をお伺いします」
海雲 ふあ「え、えっと・・・この、コラボ限定サンドイッチセットをお願いします・・・・・・」
神山 雷斗「かしこまりました」
海雲 ふあ「いや～、まさか、ここでも会うなんて・・・・・・」
海雲 ふあ「あと、さっき名札見たけど・・・・・・『神山 雷斗』さんって言うんだ・・・・・・」
海雲 ふあ「やっぱ・・・改めて見ても、イケメンだな・・・・・・」
海雲 ふあ「それに、なんか・・・出会いも、運命みたいな・・・・・・」
海雲 ふあ「・・・・・・いやいやいや、この私が、そんなことおこるわけないし・・・」
神山 雷斗「おまたせしました。 サンドイッチセットです」
海雲 ふあ「あ、ありがとうございます・・・・・！」
海雲 ふあ「え、えっと・・・・・・神山さんも、来てたんですね・・・！」
神山 雷斗「名前・・・あぁ、名札か・・・・・・」
神山 雷斗「・・・まあ、はい・・・・・・バイトで・・・・・・」
海雲 ふあ「あっ、そうだったんですね・・・！」
神山 雷斗「・・・・・・それじゃあ俺、仕事あるんで」
海雲 ふあ「あっ。す、すみません！呼び止めてしまい・・・」
神山 雷斗「大丈夫ですよ。 ああ、それと・・・・・・」
海雲 ふあ「・・・？」
神山 雷斗「『雷斗』で・・・良いですよ。 また、会うことになりそうですし。 それでは」
海雲 ふあ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
海雲 ふあ「なんか・・・・・・なんか、一気に距離、縮まった気がする・・・・・・！」

〇コンビニの店内
　　次の日
海雲 ふあ「あっ・・・！ いらっしゃいませ!!」
神山 雷斗「・・・！」
神山 雷斗「お願いします」
海雲 ふあ（今日はあんぱんか・・・）
海雲 ふあ「あ！雷斗さん！ あの、これ、良かったら！」
神山 雷斗「えっ・・・でも・・・・・・」
海雲 ふあ「いいんです！いいんです！ あの時に助けてもらったお礼、まだできてなかったので！」
神山 雷斗「・・・・・・・・・どうも」
神山 雷斗「その・・・お礼のお礼と言ってはなんなんだけど・・・・・・これ、よかったら」
海雲 ふあ「これは・・・」
神山 雷斗「俺が働いてる、ケーキ屋のクーポン券。 良かったら、来て」
海雲 ふあ「あ、ありがとうございます！」
神山 雷斗「それじゃ」
海雲 ふあ「雷斗さん・・・意外と優しい人だったなぁ・・・・・・」
海雲 ふあ「次のお休みが待ち遠しい・・・!!」