【番外編②】The Father(脚本)
〇結婚式場の階段
ワシントンD.C.(首都)
『ホワイトハウス』
〇貴族の応接間
南北戦争の後処理
『結社』の庶務雑務
ターゲット捕獲の為の情報操作
政治体制の引き継ぎ
先住民族への移住案再考
ひげそり
『大統領』「チカレチッタ」
『大統領』「着任早々で音を上げるワシ⋯ この仕事、向いてないんじゃ?」
『大統領』「あんなに『大統領』なりたがってたのが 嘘みたいだなぁ」
「⋯」
『大統領』「────キミ達、身体なんともないの?」
「⋯」
『大統領』「そっか⋯ 良いね、若いって⋯(諦」
『大統領』「⋯」
『大統領』「⋯お腹とか、減ってない?」
「⋯」
『大統領』「⋯ ⋯ ⋯」
『大統領』「え、どっち?」
〇城の会議室
『大統領』「な に こ れ」
『美味しそう』とか『不味そう』以前に
『禍々しそう』ってレベルなんですけどー!!
食ったら絶対縮んじゃうよー!
『寿命』がッッ
「⋯」
『大統領』「し、」
死んでねェ!?
マジでー!?
〇黒
落ち着け⋯
落ち着け、ワシ⋯
〇城の会議室
『大統領』(⋯駄目だッ 『葉巻』一発程度じゃ、動揺を打ち消せんッ)
”私たちが『真心』込めて作った一品”
”それを『食べない』なんて選択肢”
” ⋯まさか取るつもりじゃないですよね?”
そんな『目』をしてやがるッッ
そんな『圧』をッッ
※
『擬似・錬金生命(ホムンクルス・エラーズ)』は
”感情が希薄な生き物”です
※
だからそんな事
微塵も思っていません。残念でした。
『大統領』「⋯良く考えたら、」
『大統領』「ワシ、いま『大統領』なんだよなァ⋯」
〇白
『1つ』、大切な事を教えてやる
よく聴け、『田舎モン』
───『上』に立つ奴の条件ってのはよ?
『────────────────』
〇城の会議室
いただきまァ〜〜〜〜〜す!!(泣)
〇白
!?
???「アナタは死にました(無慈悲」
???「⋯ゴメン、嘘です」
若き日のワシ「⋯」
若き日のワシ「⋯誰?」
ゴッデス・オブ・ダークマター「我は『ゴッデス・オブ・ダークマター』 ⋯略して『GOD』」
ゴッデス・オブ・ダークマター「テメェの喰った『黒いの』だよッ!! よくも手ェ出せたなッ!?マジに正気かよ!?」
若き日のワシ「えぇ⋯(困惑)」
〇白
ゴッデス・オブ・ダークマター「まァ、『走馬灯』みたいなモンですわ」
ゴッデス・オブ・ダークマター「あまりの『オゲレツ味』で 『魂が崩壊寸前』、みたいな?」
ヒール「いやどんだけ『おバカさん』なの、ワシィ!?」
ヒール「せっかく『大統領』まで登りつめたのにっ! こんな終わり方ってある!?」
ゴッデス・オブ・ダークマター「【大統領、食った料理がマズ過ぎて死亡】 とか全国民抱腹絶倒モンの『語り草』確定ね」
ヒール「そんな恥、『教科書』に載せたくねーよ!! どうすれば戻れるんよワシは!?」
ゴッデス・オブ・ダークマター「⋯『走馬灯』ってさ?」
ゴッデス・オブ・ダークマター「”危機への解決策を、『記憶』の中から 引き出そうとしている状態”なんだよね」
ゴッデス・オブ・ダークマター「容姿が若くなってるのも 『充実した人生記憶』への回帰欲求だと思う」
ゴッデス・オブ・ダークマター「そして、そんな様子をみて哀れんだ我は いま『名案』閃いちゃったよォ〜!」
ヒール「え、いま?」
ゴッデス・オブ・ダークマター「『そんな姿』になっちゃったって事は〜」
ゴッデス・オブ・ダークマター「『その時代の記憶の中』に 『解決策』、多分あるんじゃないかな〜!?」
ということで、
陰謀渦巻く『大統領の記憶の世界』へ⋯
LET'S GO!!
ヒール「⋯あのぅ」
シンプルに『ワシの体内』から
『異物(アンタ)』吐き出せば良いのでは?
ゴッデス・オブ・ダークマター「⋯」
ゴッデス・オブ・ダークマター「⋯アンタ、実は天才だったり?」
ヒール「『いの一番』に出てくる発想だろーg」
ゴッデス・オブ・ダークマター「即断即決ッ」
〇黒
ヒール「おぼろろろろろろろろろろ(嘔吐)」
ゴッデス・オブ・ダークマター「頑張れ頑張れ大統領! 『心の強さ』でもう一発!」
ヒール「チョイ待ち!!おかしいおかしい!!」
ヒール「荒療治にもほどが、ウ゛ォ゛エ゛ッ」
「おろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛」
〇黒
ん?
『雰囲気』変わった?
ゴッデス・オブ・ダークマター「お? もう少しで『排出(イ)ける』のかな?」
エッ、待って?
コレ大丈夫なの?
逝(イ)っちゃう奴っぽくない?
ゴッデス・オブ・ダークマター「ラストォ〜! じゃーんけーんッッ!!」
やめてえええええええッ
〇ホテルのレストラン
んん??
デイビッド「”『葉巻』の吸口にテキーラ染み込ませる”」
デイビッド「コレ考えたやつ、天才じゃねー?」
ゴート「酒くさっ」
デイビッド「この『マリアージュ』味わえねェのかよ! 『酒弱い奴』は可哀想でしょうがねェ!!」
お前もそう思うだろ?ヒールよォ?
ヒール「⋯息抜きも程々にして下さい」
『仕事』に差し支えたら、困りますよ?
この『見覚えのある景色』
確か、20年くらい前の──────
〇城の会議室
デイビッド「⋯」
デイビッド「”数年後、『西海岸方面』で 『ゴールドラッシュ』が起こる”」
デイビッド「この『情報』、どう思う?」
ゴート「『上』からの『確かな情報筋』だからな」
ゴート「まぁ、”そうなるんだろう”」
ヒール「『吉報』じゃないですか!」
ヒール「莫大な利益を得る為の『下地』として 『西武開拓』を推して進めましょう!!」
デイビッド「オイオイ、『先住民族問題』どうすんの?」
ヒール「”『アメリカ』を拡げていく事”! それが政治家としての『天命』ですよッッ」
ゴート「───『国力』上げるために 『国土』も『資源』も必須なのは同意だが」
ゴート「土地侵略される『先住民族』と 労働力でコキ使われる『奴隷達』」
「普段謳ってる『弱者救済』ってスローガンに ”当然そいつらは含まれてるんだよな?”」
ゴート「『明白な天命(マニフェスト・デスティニー)』だか なんだか知らねーけどよォ」
ゴート「”『崇高な使命』掲げて振りまく奴ほど 『人間』をラットか何かと履き違えてる”」
ゴート「この俺の持論、”お前に当てはまらない”と この場で公約(マニフェスト)してくれるよな?」
ヒール「⋯ッ」
デイビッド「”『良い戦争』や『悪い平和』など あったためしがない”」
デイビッド「『アメリカ建国父』のひとり、 ベンジャミン・フランクリンの言葉だ」
〇草原
『先住民族』が平和に暮らしてた土地に
突然『移民』が移り住んできて
権利主張したり好き勝手ルール決めてる訳
『西部開拓』なんて裏を返せば
侵略肯定する為の『プロパガンダ』なんだよ
ヒール「次は『金』を掘り尽くしましょう」
〇城の会議室
デイビッド「勿論、生活に困窮してる『貧民層』の事情も 熟慮するべき『ピース』だと思う」
デイビッド「『悪い戦争』と『良い平和』が 世の中の摂理だとするなら────」
デイビッド「やるせねェよ、本当に」
ヒール「⋯ッ(ギリッ)」
ヒール「あなた達には、 『この気持ち』は理解出来ないんだ──っ」
「ほっといてやれ」
デイビッド「アイツもアイツで『苦渋』舐めてきて 『ここ』に辿り着いてンだ」
デイビッド「──────そう考えたら、」
デイビッド「本当は『俺達』なんかよりも 『人の痛み』を理解してる奴なんだよなぁ」
〇武骨な扉
そういう奴ほど
『人を導く立場』に向いてると思うぜ?
──────間違いないな
ヒール「⋯」
これは────
正真正銘、
『走馬灯』だな
だけど
〇黒
ヒール「そんな大層な人間じゃあないんだよ、ワシは」
ヒール「特別な素養なんて、 何一つ持ち合わせてない『ただの貧民』」
『大統領』「『大統領たる器』には、 アイツらの方が⋯相応しかったんだろうな」
『大統領』「だが、もうアイツらは⋯この世には⋯」
「相変わらず」
〇白
デイビッド「『小難しい田舎モン』 って感じの面(ツラ)してんな」
ゴート「どうだ?『あの頃』同様、 頭の中はまだ固いままか?」
オマエら⋯ッッ
『大統領』「何で⋯ッ!?」
デイビッド大統領「『走馬灯』の中なんだろ? なら『幻覚』と何ら変わりはしない」
ゴート陸軍准将「だから、こういう事くらい 許されてもいいんじゃないか?」
『大統領』「ワシはっ⋯ワシはっ⋯ オマエらみたいになりたくて⋯」
『大統領』「でもダメだ⋯! ワシには『大統領』は荷が重いっ」
「そんな事ない」
ゴート陸軍准将「お前はもう分かってるハズだよ」
ゴート陸軍准将「いつも口酸っぱく言われてた ”『上』に立つ奴の条件”」
デイビッド大統領「どんな困難に遭っても どれだけ挫ける事になっても」
『最後には必ず立ち上がる奴』
デイビッド大統領「お前なら、やっていけるさ」
頑張れよ、『合衆国大統領』
『大統領』「待て! 置いていくなっ!」
〇貴族の部屋
『大統領』「ワシを置いていくなぁ!!」
『聖女』「⋯大丈夫ですか?」
『聖女』「ひどく魘(うな)されてましたけど⋯」
『大統領』「スイマセンッシタ」
『聖女』「とりあえず 身体に異常は無いみたいですね」
何でこんな『料理』食べちゃったのか
私にはサッパリ理解出来ないんですが⋯
この子達が迷惑かけましたね
どうか大目に見てくださればと思います
『聖女』「それでは、私は仕事に戻りますので⋯」
お大事にしてください
『大統領』「⋯こんな印象だったっけ」
『大統領』「⋯案外、 気を遣ってくれるタイプなんだなぁ」
〇城の会議室
『大統領』「『テキーラ』、オンザロックで頼めるか?」
『大統領』「ありがとう」
ヒール大統領「⋯」
〇城の会議室
〇城の会議室
ヒール大統領「⋯うむ」
ヒール大統領「あの頃と変わらない 『良いマリアージュ』だな」
ヒール大統領「────ああ、そうだ」
今度、ワシが直々に料理を教えてやろう
あんな料理(モン)、
また食わされたら堪らんからな!
ヒール大統領「ちなみに『ポテト』の扱いにはうるさいぞ!」
ヒール大統領「『農家育ち』の技術! たっぷり叩き込んでやるわ!ガハハハハ!!」
「⋯」
〇空
〇噴水広場
同刻、シカゴ
『Ⅴ.法王』
正位置の意味─『信頼』『尊敬』『人徳』
逆位置の意味─『束縛』『逃避』『虚栄』
アイ「んん」
アイ「えっ、誰の結果?」
〇地球
ヒゲソリ等やる事いっぱいの大統領!
やばいの食ってしまったなと思ったらなんかシルエットがアイちゃんに似てるダークマターがいて吹いた。
しかし過去の男達の思い出にホロリときちゃう。
最後アイちゃんもいたので安心した。
えっ?泣いている大統領が…まさかのちょっと可愛い…?えっ?可愛い?何かの扉が🚪開きそうになったので、今必死に閉じようとしてます😇✨←
若き日のことが思い出されて、最後のテキーラ葉巻も良い味出してました✨☺️やはりこのお話は映画のようですよね✨😆
でもただの嘔吐じゃねぇぞ
ド級のリバース
ドリバースだ!!!
どうしてこんな風になってしまったのか。切ないですね。
いつまでも変わらない関係などないんでしょうが。
奇しくも平和と一緒で。