〇海岸の岩場
　　岩場の凹みに自分がいて、
　　その上の周りを跳びまわって見下ろして
　　落ちてくるごにゃん。
　　猫のぬいぐるみが動いて、
　　猫と人の子供半々くらいの姿になって
　　で、こっちの上に乗ってジーッと見て、
　　最初軽く爪で引っ掻こうとして止めて。
カンゾウ「ごにゃん、かわいいね」
ごにゃん「ありがとう、恥ずかしい」
ごにゃん「チュッ」
　　と、してくれてから
　　飼い主の女性の元へ戻る。
飼い主「もーっ カンさんのまわりばっかりいかないのっ」
　　飼い主女性は白のワンピースで千鳥柄
　　30代くらいの女性。
　　黒髪でショートが
　　ボリューム持ったくらい。
　　──岩礁地帯で、白灰石の岩場を進んで
　　岸壁の切れ目の向こう、海が見えて、

〇海
　　怖いくらいうねってる海面。
カンゾウ（今日は向こういけないな）
　　足元は薄いエメラルドの
　　結晶化したような所、自転車で来てて
　　切れ目から波が押し寄せて、
　　慌てて戻ったりして──
カンゾウ（・・・何にしても）
カンゾウ（ごにゃんと仲良くなれるといい）

〇部屋のベッド
カンゾウ「当たれば２人でいられるという幸せ」
カンゾウ「嵐山さんといると・・・」
　　って臆面なくいろいろ言ってると、
　　気づくとゲームのコントローラー
　　持ったまま、お腹押さえて前に体傾けて
　　（椅子座ってる状態で、恥ずかしくて）
カンゾウ「ごめんごめん」
　　・・・そしたら、
　　子供が風邪をひいたときのように
　　安静にしておく様な状態で、
　　２人で枕並べて、干渉されずに
　　ゲームできる、っていう幸せ。
　　嵐山さんは、髪の片側を
　　編みこんだようなショートカット
　　肩につかないくらいの長さで、
　　ちょっと姉御肌な感じ。
嵐山「『翻弄審判』やってる？」
カンゾウ「ふふーん、さっきちょっと見たけど ちょっとだけ先進んでる」
嵐山「何ーっ」
カンゾウ「ちょっとだけですよ ちょっとだけっ」
　　進み具合一緒だから同じ位だから
　　一緒にやろうって流れになったのかな。
　　オンラインで、知ってる人の
　　名前があると安心するかな。
　　ダテ白眼鏡渡されて画面確認して、
　　そっちにとられたくないから、
　　うまくリードしないとな。

〇海
船長「今からでいいので顔を上げて」
船長「２人でやっていこう」
　　と、神父船長が女性に告げて
　　未夏さん
　　（それができたらどんなにいいか）

〇モヤモヤ
　　いじわる犬から
　　守ってくれて
　　マジお疲れ！汚れなき猫！

〇本棚のある部屋
黒猫「春は別れの季節です」
白猫「夏は出会いの季節です」
　　誰とも出会わないよ
トラ「そりゃ戻ってくるよ」

〇レトロ
　　ラブスターズの待合室で座ってると
　　カーテン開いた状態で、
　　未夏さんがこっち視線向けず、
　　小走りで強張った顔で抜けていく。

〇古めかしい和室
　　──和室。
　　俺があげた大袋のお菓子、
　　かるせんとかいろいろを
　　次々鞄から取り出して、
　　俺の前に放っぽる。
カンゾウ「・・・何なんだてめぇ、その態度」
　　かすれて声にならないまま
　　胸ぐらつかんで、
　　黒の透けた襟元、シャツ
カンゾウ「ふざけんな 何でそんなひどいことができるんだよ」
カンゾウ「戻るってこのことか」
カンゾウ「殺せよ殺すぞふざけんなくそが」
　　これが物語のむすびですか、どうしよう

〇ハート
　　店員が女性メガネ１人とか、
　　美しさを留める、
　　黄娘とか馬嬢
　　ヌード裸体アプリ
　　まこと15
　　未夏121
　　見てる人多い　知るか

〇森の中
　　ゲームのブログを更新して、
　　写真いっぱい撮って、
　　『アニマルライフ』でバーベキュー!!
　　何かテクニック解説──
未夏「卑怯？」
未夏「そう、卑怯なのです」
　　やりきれない
　　あれだけ尽くして踏みにじられて
　　そっちは楽しくやってんだ

〇仮想空間
母親「・・・実は再度 読み込み直しをしたところ」
母親「向こうの世界から 抜け出せなくなってしまったんですね」
母親「そこであなたに来ていただいて 助けてほしいんですけど」
　　──と、知らされて、

〇電脳空間
　　──その女性は動くかどうか
　　はじめは、
女性「大丈夫でしょ」
　　って言ってたけど、
女性「鳥をイメージして　みやこ」
女性「ウグイスのような・・・みなこ・・・」
女性（・・・・・・）
女性「岩手に大きな十字架があるでしょ？ それを仕掛けて」
　　（芸術作品か、それを使ってけしかけて）
女性「数字からっていいますね」
女性「11月１日　プロテクト外して」
　　告白
女性「イイヨ　マッチャダヨ」
カンゾウ「７・・・３」
カンゾウ「とか何なんだよ どうすりゃいいんだよ」
　　「入力して下さい」
カンゾウ「さんざんしただろうが」
カンゾウ「それでおぞましい結果になったのに まださせるってのか」

〇居酒屋の座敷席
　　・・・ライブ配信を起動して
未夏「やって　みました」
未夏「地図の「ち」!!」
　　ワインレッドのドレス、
　　前髪伸びて垂らした未夏
　　何の集まりかしらん
　　（オフ会かしらん）
未夏「トラちゃんがいれば」
未夏「地図上をどんどん直進して ショートカットするように進んでいく」
　　（o´ω｀o）
未夏「・・・これからも末永く笑い合おう」
　　相手がいねーよ
フェニックス「ギリシャから」
フェニックス「俺はおまえががんばってるから 戻ってきたんだよ」
未夏「なにとぞよろしくおねがいします」
　　赤子抱いてこっちを見られても
トラ「ワンチャンで」
トラ「きっと信じてきたものが戻ってくる」