異世界還りの聖女様!

檸檬桃緑茶

Ⅰ-04.高野蓮②(脚本)

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〇おしゃれなリビングダイニング
  僕と杏奈が、ヒロト兄ちゃんの帰りを待ちながらも諦めかけていたある日・・・
  廊下や隣の部屋から、
  叫び声や何かの徘徊音が聞こえるようになった。
  僕と杏奈は、恐怖で震えが止まらなかったが、
  それでも何とか声を殺しながら耐えていた時だった。
  ──────
  
  隣のベランダと僕の家のベランダの壁が破られた!!!
  ベランダの窓が開いていたため・・・
  
  そのままゾンビが、僕たちの家の中に入ってきた!!!
  あまりの恐怖で腰を抜かしてしまい・・・
  
  僕も杏奈もその場から動くことができず・・・
  近づいてくるゾンビにただただ震えながら全てに諦めるしかできなかった。
  "殺される!!"
  ゾンビの魔の手は、
  もう目の前だった・・・

〇おしゃれなリビングダイニング
  覚悟したそのとき────!!!!!!
  隣に住んでる軍服をきた男性が、
  ゾンビを倒してくれた!!
  軍人さんは今、30代らしい。
  そして、倒してくれたゾンビは、軍人さんの部屋に入り込んだらしく・・・
  戦闘になったところ、僕たちの家のベランダの壁も誤って破ってしまったとのこと。
  軍人さんはものすごく謝ってくれて、お詫びにと少し食料を分けてくれた。

〇おしゃれなリビングダイニング
  どうやら軍人さんは、
  近くにあるという避難場所に、これから移動するとのことだった。
  僕たちは、ヒロト兄ちゃんを待たなきゃ。
  と、思う反面・・・
  食料も尽きてしまった今・・・
  このまま待っても餓死してしまう・・・
  僕は、この場を離れることを決意する!!!
  軍人さんにお願いして、
  一緒に避難場所へと連れて行ってもらえることになった。

〇荒廃したデパ地下
  そこから僕と杏奈、そして軍人さんはデパートの地下にある避難所に辿り着いた。
  途中から来た僕たちのことを、
  歓迎はしてくれなかった・・・
  それでも食料の問題が解決したと一安心したその時・・・
  内部でゾンビに噛まれた人がいたみたいで、それに気づいたときにはすでに遅く・・・
  その拠点は崩壊した。
  僕たち三人は、なんとか逃げ切ることに成功した!!!
  また・・・
  
  安全な場所を求めて外の世界へと飛び出すのだった。

〇廃倉庫
  数日かけて、探した拠点は・・・
  
  廃倉庫だった・・・
  ここも、途中から来た僕たちのことを、
  歓迎はしてくれなかった・・・
  そして・・・・
  
  食料を得るには労働が必要だったのだ!!
  軍人さんは、まだ働けない僕と杏奈の分まで働いてくれていた!!!
  僕も杏奈も、いつか軍人さんに仮を返せるようにしたね。
  いつもそう話していたんだ・・・・。

〇廃倉庫
  この拠点に来て一ヵ月が過ぎた頃だろうか・・・
  軍人さんに、恋人ができたのだ・・・
  その時から・・・
  
  日に日に、僕と杏奈の扱いがひどくなっていったと・・・
  
  思う。
  軍人さんの彼女は、僕と杏奈を邪魔者と罵り、軍人さんは見て見ぬふりを貫いていた。
  周りの人たちも、僕や杏奈に干渉もすることはなかった・・・。
  そして・・・
  
  ついに、僕と杏奈は・・・
  働くこともできない僕や杏奈には、
  ご飯も居場所も与えられない・・・
  そういって、この避難所から追い出されてしまった・・・
  軍人さんは、申し訳なさそうな顔をしていたが・・・
  彼女のいうことには逆らえなかったらしく・・・
  
  僕たちが追放を言い渡された時も、そのあとも・・・
  何もしてくれることはなかった・・・

〇荒廃したセンター街
  小さい体を生かし・・・
  
  隠れながら僕は考えた。
  僕たちは、避難所からの追放された・・・。
  
  遠まわしに"死ね"と言われたのだ。
  言い返すこともやり返すこともできず・・・
  
  このままいくと・・・
  いずれは体力の限界を迎えてしまう・・・
  だけど・・・・
  
  避難できる場所を探そうと思っても・・・
  ここは、僕の住んでいる街じゃないから隠れられる場所もわからない・・・
  どこに何があるかもわからない・・・
  何もできず、杏奈を守りきれない自分自身がとても情けなくて泣き出したくなるくらい悔しかった。
  だけど・・・
  
  そんなこと杏奈には悟らせちゃいけない!!!
  僕はお兄ちゃんなんだ!!!
  何があっても杏奈を最後まで守り抜くと決めたんだ!!!
  杏奈を守るって!!
  ヒロト兄ちゃんとも約束したんだ!!!
  僕は杏奈の手を強く握りしめながらゾンビたちに気づかれないように、新しい拠点を探すために歩き出す。
  妹もそんな僕に大人しくついてくる。
  だけど・・・
  ついに、ゾンビに気づかれてしまった。

〇荒廃したセンター街
  急いで走りながら、隠れられるところを探してみるが・・・
  どこもゾンビが徘徊しており・・
  
  危険だらけだった。
  逃げて────。
  逃げて────。
  また逃げて────。
  そのたびに追ってくるゾンビの数だけが増えるだけだった・・・。

〇荒廃したセンター街
  僕も杏奈も体力が尽きかけていたけど・・・
  なんとかゾンビを振り切ろうと気力だけで走っていたとき・・・
  ついに・・・
  杏奈の体力に限界を迎えてしまった!!!!
高野 杏奈(アンナ)「お兄ちゃん・・・・・・」
高野 杏奈(アンナ)「もう走れないよぉ・・・・・・!!!!」
  そういって立ち止まってしまったのだ!!
  僕は焦った。
  ここで立ち止まったら・・・
  
  僕たちだけでは逃げ切ることはできなくなるかもしれないからだ。
高野 蓮(レン)「アンナ! ここで止まってはダメだ!!」
高野 蓮(レン)「もう少しだけ我慢してくれ!!!」
  そういって妹の手を強く引いて逃げようとすると・・・
  
  目の前からゾンビが現れた!!!
  杏奈が立ち止まったおかげで、
  目の前のゾンビに捕まらずに済んだが、
  後ろからもゾンビがやってきている・・・。
  どこにも逃げ場がなくなってしまった僕たちは・・・
  恐怖で腰が抜けてしまい・・・
  
  動くことが出来なくなってしまった・・・
  ここまでか・・・。
  そうあきらめかけたその時・・・
  突然空から女の子が現れた。

次のエピソード:Ⅱ-01.異世界召喚

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