異世界還りの聖女様!

檸檬桃緑茶

Ⅰ-02.吉沢奏楽(脚本)

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〇古い本
  私の名前は、吉沢奏楽(ソラ)。
  14歳の頃、
  異世界に召喚されるという特殊な経歴を持つ、それ以外は平凡な女の子・・・
  
  だと思う・・・

〇通学路
  中学2年に上がって少ししたころ・・・
  いつも通り、学校からの帰り道のことだった・・・
  突然!!
  足元に魔法陣が現れた!!
  そして、気づいたときにはすでに遅く、
  光りだした魔法陣の中へと引きずり込まれたのだった!!

〇謁見の間
  私は、気づくと"地球"ではない異世界に召喚されていた!!
  そこで、王様から色々な説明を受けた!!
  魔王が復活したことにより、この世界が破滅の危機であること・・・
  この世界を救うためには、異世界から召喚される【聖女】の存在が、必要不可欠であり・・・
  私がその【聖女】であること・・・
  勇者たちと協力して、魔王討伐への旅へと出てほしい。
  
  とのことだった!!!!
  こんな話を聞かされた当初は困惑した・・・
  日本という平和な国で、
  
  戦いとは無縁の生活を送っていたのだ!
  急に、戦えと言われても・・・
  
  『喜んで!』
  
  といえるほど、この時の私に戦う術はなかった・・・

〇古い本
  その日から、王様や王子様・・・
  騎士様や勇者様・・・
吉沢 奏楽(ソラ)(騎士様や勇者様・・・)
  賢者様や弓使い・・・
  皆の説得と助けにより、この世界で【聖女】としての役目を果たすことを決意した!

〇謁見の間
  決意から数か月後・・・
  色々と準備を整えた私たち勇者一行は・・・
  ついに、魔王討伐へ旅立つことになった!!!!

〇草原の道
  だが・・・
  実際の旅路は、本当に過酷だった・・・
  彼は勇者。
  勇者のはずが・・・
  軟弱すぎて中々討伐に向かおうとしないのだ。
  引きこもりすぎて、あまり役に立たなかった。
  彼は賢者。
  物凄く仮面が気に入っているのか・・・
  
  魔法詠唱途中、仮面のズレが気になりすぎて何度も間違える始末・・・
  正直、邪魔だった。
  彼女は弓使い。
  とにかく、男性に色目を使うことしか考えてない。
  
  手当たり次第に関係をもつ・・・
  
  いわゆる●ッチだ。
  勇者も、賢者も王子も・・・
  
  王様さえも、この弓使いの魔の手に落ちたらしい・・・
  恐ろしいと感じた半面・・・
  
  私は女だから無事だったのだということに心の底から安堵した。

〇魔王城の部屋
  なんやかんやあった勇者一行だが・・・
  ついに、魔王城へと足を踏み入れ、最後の戦いが始まった。
  旅にでて数年・・・
  
  ようやく魔王を倒したのだった。

〇西洋の城
  その後・・・
  私たち勇者一行は英雄として称えられた。
  "地球"に戻ることが出来ないと知った私は、この世界で生き抜くと決めたが・・・
  王子様、勇者様、賢者・・・etc
  様々な男性から求婚が後を絶たなかった。
  
  だが・・・・
  かならずと言っていいほど、
  弓使いのお手付きとなった男性たちだったため・・・
  誰も信用することができず・・・
  気づいたら・・・

〇神殿の門
  独身のまま、・・・
  
  100年以上の時を生きていた。
  そんな私も、ある快晴の日・・・
  
  
  眠るように息を引き取った。
  ・・・
  
  はずだった。

〇幻想空間
  気が付くと、変な空間にいた。
  そして・・・
  目の前に・・・
  
  美しい女性がいた。
  だが、目の前の女性は・・・
  
  自身を【女神】だと言っている。
  そして、自称女神様は、【聖女】の私にお願いがあるとのことだ。
  涙と鼻水で顔をグシャグシャにしながら話した内容は、あまり理解はできなかったが・・・
  "地球"を救ってほしい。
  ということだけは、理解できた。
  "地球"は私の故郷だ・・・
  自称女神様のお願いを聞かない選択肢はないだろう。
  "OK"の返事をすると・・・
  万遍の笑みで私に抱き着きながらお礼を言ってくれた。
  自称女神の笑顔は、同じ女性である私にもグッとくるものがあった。
  だがしかし!!
  自称女神様の涙や鼻水が・・・
  
  私の服にべったりこびりついた・・・
  いや──!!!!
  ここは死後の世界だ!!!!
  
  だから、生暖かい感触は全て気のせいである。
  
  ・・・はずだ!!!
  そんなことを考えながら、
  
  私の意識は途絶えたのだった。
  その時の私は、自称女神様のお願いである"地球"を救ってほしい・・・
  という言葉の意味を・・・
  
  ちゃんと理解していなかった。

〇空
  ふと意識が覚醒すると、空から地面へ落下していた。
吉沢 奏楽(ソラ)「え・・・??? えぇ~~~~????」
  落下の最中、地上に目を向けると・・・
  なんだか街の様子がおかしい。
  子供二人に対して大人たちが囲んで襲おうとしているのだ。
吉沢 奏楽(ソラ)「子供になんてことを!!! ・・・・ 助けに行かなきゃ!!!」
  こうして私は、二人の子供と出会うことになるのだった。

次のエピソード:Ⅰ-03.高野蓮①

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