〇焼肉屋
メイ「はい、席につきました〜！」
ワック「店内はボロ・・・年季が入ってるのでマイナス90点からのスタートですwwwwwww」
リョウゴ「お茶をお持ちいたしました」
リョウゴ「当店のご利用は初めてですか」
ワック「いや初めてに決まってんじゃんwwwwwww」
メイ「お兄さんこんな人が少なそうな店なのに客も覚えらんないのwwwwwww」
リョウゴ「では、当店のご利用について説明し──」
メイ「そういうのマジで良いから!!」
ワック「ウゼーなー」
リョウゴ「当店のルールに遵守するため、説明はいらないと言うことでよろしいですか？」
メイ「だからそうだっつってんだろ!?」
ワック「時間もったいねーからここにある料理全部さっさと持ってこい!!!!!!」
リョウゴ「かしこまりました。109品、全てお持ち致します」
ワック「店員がウザい。マイナス１億点」

〇広い厨房
シキ「おい、大丈夫だったか!?」
リョウゴ「あぁ問題ない。この様子だと、あいつらやるぞ」
シキ「次は俺が行こうか？」
リョウゴ「いや、このルールは俺が言い出したことだ。あの卓は俺が担当するよ」
リョウゴ「それより、そっちの準備も頼んだぞ」
シキ「──任せろ」

〇焼肉屋
リョウゴ「お待たせ致しました。ビール２つと、フィレステーキ肉の・・・」
メイ「おい！そういうの良いからとっとと置いてさっさと運べや!!」
ワック「こっちはお客様だぞ!?」
リョウゴ「失礼致しました。すぐにお運び致します」
メイ「チッ。ムカつく野郎だぜ」
ワック「んじゃ、早速頂きまーす」
ワック「うっわ、安っっっぽい味するわ〜A５ランクとか嘘なんじゃないですか〜??????」
メイ「このおつまみも手作りじゃなくて冷食なんじゃね〜？家族経営だからって手抜きですか〜?????」
「金払うのも勿体ねーわー」

〇焼肉屋
メイ「ふーっ、もう時間だな」
メイ「僕たちはとーっても偉いので、どんなに不味くてもお金はきっちり払ってやるのですwwwwwww」
ワック「おい、会計」
リョウゴ「──こちら、殆どの商品をお残しになられてますが」
メイ「こんな不味いの食ってられっかよ」
ワック「金払ってやっからさっさと会計済ませろや！」
リョウゴ「かしこまりました。すぐに伝票をお持ち致します」

〇焼肉屋
リョウゴ「お待たせ致しました。合計金額」
リョウゴ「【29,400円】になります」
「はぁっ!?」
メイ「テメー馬鹿にしてんのか!?」
ワック「どんな計算したらそんなのになんだよっ!?」
リョウゴ「当店では、食べ残し一皿につき、300円のお支払いを頂いております」
リョウゴ「今回残されたのが98皿でしたので、 98×300で29,400円となります」
メイ「一言もそんなこと言ってなかったろーがよ!?」
ワック「警察呼ぶぞ!?」
リョウゴ「説明はいらないと申していたのはお客様でしたので」
ワック（あーっ・・・そういえばウザいから「いらねー」とか言っちまったな。だが、）
ワック（相手には証拠がない。俺たちが回してた分は、後からカットなり編集なりすりゃ良い）
ワック（見せろって言われたら、最悪データごと削除すりゃ良いか）
ワック「──俺ら覚えてねーんだよ。あんたの記憶違いじゃねーのか？証拠でもあんのかよ」

〇焼肉屋
シキ「証拠でしたらこちらに」
シキ「実はずっと撮影していました」
メイ「きょ、許可取れやボケがっ!!」
ワック「プライバシーの侵害だっ」
シキ「──当店にもアポ取りの許可は頂いておりませんが」
メイ「!」
メイ「クソっ!!!!!! 払えば良いんだろ払えば!!」
ワック「二度と来るかこんな店っ!!」
メイ「炎上しちまえっ!!!」

〇黒
　　ガラガラガッシャーンっ!!!!!!!!!!!!

〇焼肉屋
リョウゴ「・・・あいつらのクズさ凄いな」
シキ「大丈夫かリョウゴ？」
リョウゴ「あぁっ」
シキ「良かった」
シキ「それにしても、よく思いついたな。この罰金制度」
リョウゴ「実は食べ放題に罰金の制度があること自体は珍しくないんだ」
リョウゴ「ただ、一部客離れの可能性もあるから、なかなか踏ん切れない所もある」
シキ「確かに」
リョウゴ「でも、ここの人たちはみんな綺麗に食べて行くなと思って見てたからさ」
リョウゴ「それにルールにはちゃんと」
リョウゴ「【アレルギーなどのご事情があったり、何かございましたらスタッフにお申しつけ下さい】」
リョウゴ「って書いてるし」
シキ「お陰で本当に助かったよ ありがとう」
シキ「よしっ！客入れどきだ！あと少しがんばるぞっ！」
リョウゴ「おうっ!!」

〇黒
　　その後、俺たちを炎上させようと
　　怒りのまま投稿した動画は
　　案の定あの２人が大炎上。
　　今まで被害にあったお店や人々から
ウェイトレス「以前おばさんと言われ笑われました」
ママ「赤ん坊が泣いてもお構いなし！それ所か大声で笑い出す始末!!許せません」
客「こんなのヨーチューバーじゃない！ただの迷惑なやつだ!!!」
　　と、とんでもない数のコメントが届き、
　　活動自粛に追い込まれた。
　　一方、俺たちはというと

〇焼肉屋
リョウゴ「ただ今お待ちいたします！」
リョウゴ（あれから、『動画を見てきました』 『ご飯普通に美味しそう』と）
リョウゴ（以前よりも多くのお客様が来てくれる様になったなぁ）
シキ「リョウゴ。これ、６番卓にお願いして良いか？今日誕生日らしいからサービスで」
リョウゴ「わかった」
リョウゴ（この家族の人柄も、どうやら評判を上げる要因の一つらしい）
　　ガラガカラガラーっ
「いらっしゃいませーっ！」

〇黒
　　あなたは、【迷惑系ヨーチューバー】を
　　ご存知だろうか
　　そして、そういう人たちと
　　同じ様な行動は取ってないだろうか
　　もしも、取っていたならば

〇黒
　　気をつけた方が良い。
　　いつどこで誰がみているか
　　わからないのだから。
　　誰に【視られても】
　　恥ずかしくないような行動を