タイムカードを押すと豹変する店員

レモネード!

豹変する店員(脚本)

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〇テーブル席
お客さん「すみませーん!」
お客さん「もう20分待ってるんですけどー!」
加藤礼奈「申し訳ございません!少々お待ち下さい!」

〇テーブル席
加藤礼奈(はぁ・・・・・・やっと落ち着いてきた・・・・・・)
加藤礼奈(疲れた・・・・・・)
お客さん「オイ!何だこれは!!」
お客さん「このカレー、量が少なすぎるんじゃねぇか!?」
加藤礼奈「も、申し訳ございません・・・・・・ですが──」
お客さん「言い訳すんじゃねぇ!!」
お客さん「新しいの持って来い!!」
加藤礼奈「・・・・・・かしこまりました」
加藤礼奈「ただいま確認して参りますので、少々お待ち下さい」

〇広い厨房
加藤礼奈「店長、お客様から量が少ないとのクレームが・・・・・・」
店長「ん〜・・・・・・困ったな」
店長「何とか場を繋いでくれ」
加藤礼奈「は、はぁ・・・・・・」
店長「それと、タイムカードを押してからにしてくれ」
加藤礼奈「えっ・・・・・・?」
店長「勤務時間が長いと問題になるからな」
加藤礼奈「わかりました、お先に失礼します!」
店長「失礼はするなよ、失礼は」

〇テーブル席
お客さん「チッ・・・・・・まだかよ」
お客さん「テメェ!!遅っせぇな!舐めてんのか!」
加藤礼奈「・・・・・・・・・・・・」
お客さん「オイ!!聞いてんのか!!」
加藤礼奈「あ?私?」
お客さん「そうに決まってんだろ!!他のどこに店員がいるんだよ!!」
加藤礼奈「はぁ?なんだテメェ!!」
お客さん「俺はお客様だぞ!!」
加藤礼奈「私もお客様なんだよ!!見りゃ分かるだろ!!」
加藤礼奈「今の私は店員じゃねぇんだよ!!」
加藤礼奈「引っ込んでろ!!ジジイ!!」
お客さん「な、なんだとテメェ・・・・・・!!」
お客さん「下手に出てやったらいい気になりやがって・・・・・・!」
加藤礼奈「いい気になってんのはテメェだろうが!!」
加藤礼奈「量が少ないだと?店員は規定量守って作ってんだよ!!」
お客さん「はっ、量だけだとでも思ってんのか?」
お客さん「お前が戻ってくる間に髪の毛も見つけたぞ?」
お客さん「どう責任取るんだよ!?あぁ!?」
加藤礼奈「責任なんて取んねーわ!!」
加藤礼奈「髪の毛でも虫でも食ってろ!!」
加藤礼奈「文句あんなら店員に言えや、アホ!間抜け!」
お客さん「なんだと・・・・・・店長呼んでこい!!」
加藤礼奈「お前が呼べよ!なんで私が呼ぶんだよ!!」
お客さん「じゃあ本部にクレーム入れてやる!」
加藤礼奈「勝手にすればいいだろ!」
店長「お、お客様・・・・・・如何なさいましたか?」
加藤礼奈「この客がさっきからうるせぇんだよ」
お客さん「うるせぇのはこの店員だ!」
店長「ち、ちょっと、ま、お待ち下さい・・・・・・」
店長「加藤、何をしているんだ・・・・・・?」
加藤礼奈「何って?」
店長「なんでお客様と喧嘩している・・・・・・!」
加藤礼奈「喧嘩を売られたから」
店長「て、店員としての対応を教育したよな・・・・・・?」
加藤礼奈「でも今店員じゃないし」
加藤礼奈「タイムカード押したんで」
店長「バカ・・・・・・!タイムカード押してもちゃんと対応しなさい!」
加藤礼奈「そんなこと言われても、今の私は店員じゃないので」
加藤礼奈「それより注文いいですか?熟成チーズハンバーグセット──」
店長「話を聞きなさい!」
加藤礼奈「着替えなら料理出来るまでに終わらせるんで、ハンバーグ──」
店長「ハンバーグじゃない!君はクビだ!」
加藤礼奈「え〜、それなら店長がいつもサビ残させてることを──」
店長「わ、わかった・・・・・・!あとは私が対応するから、お前は帰れ!」
加藤礼奈「お疲れさまでーす」
店長「・・・・・・・・・・・・」
店長「早く帰りなさい」
加藤礼奈「注文いいですかー?熟成チーズハンバーグセット、ドリンクはー・・・・・・」
お客さん「おい!いつまで待たせるんだ!!」
店長「お、終わらない・・・・・・」

コメント

  • お客様は神様じゃなくて、疫病神ですっていうのもいますからねww
    家庭的っていう職場ほどブラックですし。クールさが必要ですよね~!!
    店員より客にマナーが必要ですねww
    痛快でした😊

  • これは、何とお見事な風刺コメディですね😂
    これぞ勤労者のあるべき姿ですねー。読後のスッキリ感が😊

  • 日本は会社も役所もクレーマーに甘いですからね。このくらいやってもらえるとスッキリします笑

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