〇城の救護室
天軍の兵士「ありがとうございます、ラファエル様」
ラファエル「もう大丈夫です。安静にすれば、良くなります・・・♪」
サリエル「失礼します・・・」
ラファエル「サリエル、おはよう・・・！顔色がとても悪く見えるけど、どうしたの・・・？」
サリエル「お恥ずかしい話ですが、昨日飲み過ぎまして・・・酔いに効くお薬を頂けますか？」
ラファエル「気分が悪いんだ・・・ちょっと待っててね」
サリエル「ふぅ・・・ ・・・視界が・・・回ってる・・・」
アモン「失礼するわ。 聞いたわよ。あなた昨日飲みすぎて仲間に迷惑をかけたみたいね。 だらしがなさすぎて失笑だわ」
サリエル「それを言いにわざわざ来たの？消えてくれる？」
ラファエル「２人とも、やっやめて・・・！ アモン様は、どういった用事でここへ・・・？」
アモン「ルシファーから様子を見てこいと言われたのよ。 じゃあね、邪魔したわラファエル」
サリエル「はぁ・・・間違いなくこの失態、広がっています・・・」
ラファエル「失敗は誰でもあるよ。 あと、これ二日酔いに効くお薬だから、飲んでおいてね」
サリエル「ありがとうございます。お手数おかけします」
ラファエル「私はまだ飲める年齢にはなってないけど、二日酔いって辛いって聞くから、安静にね♪ ここのベッドも空いてるから使ってね」
サリエル「はい。申し訳ありません」
ミカエル「お邪魔するわね。 サリエル、気分はどう？」
サリエル「ミカエル様・・・!?まさか、お見舞いに来て下さったのですか？」
ミカエル「信頼する部下の１人が体調を崩しているんだもの。来ないわけが無いでしょう？」
サリエル「ミカエル様・・・ なんだか、酔いも少し治ったみたいです」
ミカエル「あらそう？それなら嬉しいわね♪」
サリエル「ミカエル様、差し支えなければ教えて頂きたいのですが」
サリエル「昨晩私を部屋まで運んで下さったのはどなたなのでしょうか？ご丁寧に水とポットまで置いてくれていました」
ラファエル（あっ・・・）
ミカエル「連れの兵に運ばせたわ。でも、鍛錬の邪魔をしてしまうかもしれないからお礼等は気にしなくて大丈夫よ」
サリエル「そう・・・なのですか・・・たくさんの方々に迷惑をかけてしまったのですね。これから、酒を飲むのは禁止にします」
ミカエル「サリエル、あなたは極端なのよ。昨日は、確かに飲みすぎたのかもしれないわ。 これからは、嗜む程度に決めなさい」
ミカエル「お酒を飲みながらお話しするのは、楽しかったでしょう？」
サリエル「・・・私のことはどうでも良いのです。ミカエル様や、兵達に迷惑をかけてしまう恐れがあるので、これからは禁止にします」
ミカエル「・・・あらそう。これ以上勧めるのはやめておくわ。 私はそろそろ戻るわね。サリエル、安静にね」
サリエル「はい。お忙しいところ申し訳ありません」
ラファエル（昨晩サリエルを介抱してくれた人がまさかウリエル様だなんて知ったら、サリエルきっとお部屋に閉じこもっちゃうから、）
ラファエル（ミカエル様はあえて、誤魔化したんだ・・・♪）
サリエル「ラファエル様、すみませんが私はもう少し横になります。邪魔になれば仰ってください」
ラファエル「邪魔なんて思わないよ。ゆっくり休んでてね。お水がほしかったら、横のテーブルに置いてるからね」
サリエル「ありがとうございます」
ラファエル（ふふ・・・♪サリエルは、目を瞑ったらとっても可愛い・・・♪）

〇洋館の廊下
サリエル（たくさんの方達に迷惑をかけてしまった・・・これからは、私の武で成果を出して恩返ししなければ）
「サリエルさーーん!!」
あゆか「体、大丈夫ですか!?体調を崩したって聞きました・・・！」
サリエル「・・・ハァ。城内を走ってまで伝えたいことは、そんなこと？」
あゆか「あっ・・・走ったらダメだった・・・ごめんなさい」
るり「あゆかがあまりにも焦っていたもので・・・次から気をつけます」
サリエル「きなこさんにも伝えておいてほしいのだけど、 私の心配なんていらないわよ。あなた達のすべきことだけをすればいい」
あゆか「分かりましたっ！でも、私たち仲間のことを放っておくのは嫌なんです！」
サリエル「・・・・・・」
あゆか「だから、私たちのこと、あまり頼りにならないかもですけど、出来ることなら何でもしますっ！いつでもお手伝いします！」
るり「はい。私たちの力が必要でしたら、いつでも呼んでください」
サリエル「・・・言っている意味が分からない」
あゆか「あれれ？上手く伝わらなかった・・・」
るり「今はね。 でも、いつか分かってくれると思うわ」
あゆか「・・・そっか！ サリエルさん、いつも無理してるって聞くから、体しっかり休めててほしいなぁ」
サリエル（意味が分からない・・・人間より私たち天使の方が身体も何倍も強いというのに・・・なぜあんなに心配されなくてはいけないの？）