この中に1人裏切り者がいる【リクエスト消化作】

りるか

やっぱりお前だったか(脚本)

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りるか

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〇研究所の中枢
  タダ・・・チッ・・・二・・・
  險ア縺輔↑縺��′縺輔↑縺�黒縺セ縺医k隕壽ぁ縺励→縺 縺√≠縺ゅ≠縺ゅ≠縺ゅ≠縺√≠縺ゅ=縺ゅ≠縺√≠縺ゅ=縺ゅ≠

〇近未来の通路
ドロン「つ、ついにバレたか──」
トト「まぁ仕方ない。咄嗟にカメラ撃っちゃったけど」
ドロン「どうすんだコレ!?お前たちとの雑談でまだ何も出来てないのに」
トト「・・・」
トト「あのさ」
トト「さっきの反応見て思ったけど、お前は玉について知らなそうだし」
トト「必要ないや」
ドロン「えっ」
モモル(・・・そうか。 最初からバラしても問題なかったのか)
モモル(知っても知らなくても、消すつもりだったから)
ドロン「えっ、なぁ嘘だろ!?」
ドロン「なんかの冗談だよな?」
トト「・・・」
トト「じゃあ」

〇黒
  ちょっと待った〜

〇近未来の通路
カイ「俺、玉の在処知ってるよ〜」
トト「・・・」
カイ「俺、毎晩ここで寝てたし詳しいよ。その様子だと、在処の確証は無いんでしょ?」
ドロン「なぁ・・・さっきからその玉ってのは何なんだ・・・?」
カイ「知らなくて良いよ。それからお前は」
カイ「今来た道を右に行くと抜け道があるから、これ持って逃げな」
ドロン「えっ!?でも」
カイ「良いから良いから!寝てる時に落ちてた奴だから価値は分からんが」
カイ「これに懲りたらもうこんな真似しないことだ」
カイ「これで1人ライバルも減る。アンタもそれで良いよな?」
トト「・・・あぁ」
ドロン「本当にありがとう!この恩は忘れないっ!!」
カイ「じゃーなー」
トト「案内、して貰えるよな?」
カイ「そう警戒するな。もうすぐ着く」

〇謎の施設の中枢
モモル「・・・」
モモル「ここが」
トト「やった!あの中にあるんだな」
トト「組織が大きくなって、圧倒的な権力が欲しい」
トト「権力は誰にも、ロボットでさえも敵わない」
トト「やっとその夢が叶うんだ!なぁモモル!!」
モモル「・・・はいっ!」
トト「よし、じゃあ早速」

〇血しぶき
  ──パンっ

〇謎の施設の中枢
トト「・・・えっ」

〇血しぶき
  ──ガフッ・・・ゲホッ。

〇謎の施設の中枢
トト「ガハッゴホッゴフッ・・・ガハッ」
トト「なん・・・で、お前が」
カイ「良いでしょ、これ」
カイ「ここにいる人だけが使えるの」
トト「お前・・・ここの人間か・・・っ!?」
トト「もも・・・る!早くそいつ・・・をっ!」
モモル「はーっ」
モモル「カイさん本当焦らすのが上手いですねー。寝心地が良いからって適当すぎません?」
モモル「てか家帰るの面倒くさいからって、勝手にあそこ使ってるの知ってますよ?」
トト「もも・・・る?」
モモル「すみませんトトさん。 今までのも全部演技です」
モモル「だって俺」
モモル「ここの社員ですから」
カイ「アンタらの組織が怪しい動きをしてたから、こいつにスパイをさせてたって訳」
トト「そうか・・・そうだったのか」
トト「権力に恋した時点で、これが俺の末路か・・・」
  バタっ・・・
カイ「悲しい奴だな」
モモル「・・・はい」

〇研究装置
カイ「セキュリティ解除・・・っと」
カイ「まさかカメラが壊されると思ってなくてビックリしちゃった」
モモル「てか、この中にミラークリスタルはあるんですよね?」
モモル「ここ基本立ち入り禁止だし、こんなに近くに来たの初めてです」
カイ「あぁ、【ココ】だ」
モモル「・・・へぇ」
カイ「・・・冗談キツイぜモモル」
モモル「ミラークリスタルは俺が手に入れる」
モモル「ここの管理者であるあんたが居ないと基本入れないし、」
モモル「今を逃したら次はいつになるか分からない。バラされたら困るんでね」
カイ「警報ならしたのも、あれ、お前の仕業だろ」
カイ「解除ボタンここにしかないもんな」
モモル「・・・そうだ」
カイ「──人を殺してまで何を叶えたい?」
モモル「・・・【永遠の命】」
カイ「ほーう?」
モモル「ロボットの暴走で殺されるかも知れないと怯えることのない」
モモル「ロボットと人間では、開発した人間の方が早く死ぬなんておかしい」
モモル「それに何より・・・」

〇謎の施設の中枢

〇研究装置
モモル「あの人みたいに・・・惨めに1人で死にたくも無い」
カイ「──なるほどな」
カイ「でも残念ながら、ミラークリスタルはもうないぞ」
モモル「!?」
モモル「さっきあるって言っただろ、嘘だったのか」
カイ「嘘じゃないぞ、ちゃんと【ココ】にある」
モモル「だからドコだ!?」
カイ「俺の【胃の中】だ」
モモル「嘘だ」
カイ「本当だよ。そこを覗いてみたら良い」
モモル「・・・何故そんなことを」
カイ「このクリスタルを、守るって決めてたから」

〇研究所の中枢
博士「カイ。お前、このミラークリスタルを守れ」
カイ「はぁっ!?」
カイ「それを盗むために侵入した俺に、それを守れってアンタ馬鹿かよ」
博士「馬鹿だから、こんなモノ作ってしまったんだろうな」
博士「作った当初は喜んだ。だけど、こんなモノ作るんじゃなかったよ」
カイ「・・・」
カイ「じゃあ俺に頼らず『これ以上何も起きませんように』って願って壊せば良いだろ」
博士「それも出来るが、何かお前を繋ぎ止めておくものが欲しかったんだ」
博士「居なくなっちまいそうでさ」
博士「この世からも」
カイ「──それは・・・」
博士「これを守ると言う使命がなくても、生きていたいと思えるようになったら好きにすれば良い」
博士「バレたら牢屋行きになっていたであろうお前をこうして匿ってやってるんだ」
博士「それ位良いだろ?」
カイ「あーっもう分かったよ!!守りゃ良いんだろ!?」

〇研究装置
カイ「”約束”だからさ」
モモル「・・・」
モモル「──俺の負けですね」
カイ「モモル・・・」
モモル「トトを撃ったのも、ミラークリスタルが無いとバレた時に暴れられたら困るからですか?」
カイ「・・・」
モモル「無言は肯定と考えますよ」
モモル「──あーあ。これからどうしようかなぁ」
モモル「未遂とはいえ、俺のやろうとした事は犯罪だし」
カイ「誰にも言わないよ」
モモル「はぁっ!?」
モモル「何言ってるんですか!? 俺は裏切り者ですよ!?」
カイ「うーん・・・とは言っても未遂だし、実質そんな被害はないしなぁ」
カイ「あっ」
カイ「そんなに罪滅ぼしがしたいなら、そいつの世話係にでもなってよ」
モモル「えっ!?」

〇謎の施設の中枢
トト「・・・ぅうっ・・・」

〇研究装置
モモル「トトさんっ!?」
カイ「急所は外してある。この銃で弾も貫通してる。確かに入院は必要だけど」
カイ「組織の人間にさっきの映像送って、こいつが死んだことにしとこうと思ってさ」
カイ「こいつが、ちゃんと反省して、そこから足を洗って、生まれ変わるためにも」
モモル「・・・じゃあ」
カイ「生きてるよ、ちゃんと」
モモル「・・・良かった」
カイ(薄々思ってたが、多少なりともこいつに友情みたいなのが芽生えちゃったのかね)
カイ「まあ、なんだ」
カイ「有限のこの命の中だからこそ、」
カイ「大事だと思えるものもあるんじゃないか?」
モモル「・・・」
モモル「はい」
カイ(これで良かったよな、博士)

〇黒
  ──数ヶ月後

〇未来の店

〇近未来の通路

〇研究所の中枢
カイ「博士。俺、あれがなくても守りたいものを見つけたよ」

〇未来の都会

〇黒
  愚かで、醜くて、どうしようにもなく美しい
  ──この人間の世界だ

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