脱出作戦~作戦決行(脚本)
〇川沿いの公園
みかげ「ねぇ、ホントに来るの?」
さより「必ず来るから待ってて」
みかげ「僕も忙しいから、遅くなるなら帰るから」
さより(まっ、そろそろ来るだろうし大丈夫でしょ!)
こうた「おはよう、さよりさん 隣にいるのは・・・」
みかげ「みかげです」
こうた「ん、君がみかげさんね 今回はあおいとあおとのためにありがとう」
みかげ「いえ」
こうた「えっと、作戦について聞かせてもらえるかな?」
さより「みかげ先輩、よろしくお願いします」
みかげ「りょ まず場所についてですが、おそらくここかと」
こうた「この辺り、聞いた事があるような・・・」
みかげ「この周辺はかなり危ないエリアで、殺し合いなども多い地域です ですので身も隠しやすく、簡単には近づけない場所かと」
さより「だけど、こんなわかりやすい場所に居るのかな・・・」
こうた「それは俺も思うけどね・・・」
みかげ「俺の推測にケチつけるんですか!? なら、帰ります」
こうた「ちょっと待ってよ! みかげさんの推理を否定した訳じゃないから!」
さより「そうですよ! あのみかげ先輩・・・」
こうた「ごめん俺から頼んだのに、否定したような事言って・・・ 2人がとにかく心配で、焦りすぎてた お詫びに何かするからその・・・」
みかげ「それならまぁ、協力してもいいですよ」
こうた「ありがとう、みかげさん」
みかげ「ってか、みかげでいいですよ 俺も敬語外すから」
さより「じゃあ、私もこうたくんって呼んでもいい?」
こうた「うん、いいよ」
さより「ありがと!」
みかげ「ある程度作戦考えてるんだけど、言っていい?」
こうた「OK」
みかげ「じゃ、こんな感じなんだけど・・・」
〇組織のアジト
ゆな「おはよう、昨日はよく眠れたかしら?」
あおい「はい、ゆなさんのおかげでゆっくり休めましたよ」
あおと「でも、父さんを裏切っていいのか? 父さんを裏切れば、何するかわからないのに・・・」
ゆな「平気よ それに、こうたさんも来てくれるはずだし」
あおい「こんな場所、いくらこうたでも・・・」
ゆな「確かに安全な場所とは言えないけど、この屋敷の周辺はさとるが守っているから」
ぐおん「おいゆな、ここを開けろ」
ゆな「みんな、昨日の通りでね」
「はい」
ゆな「今開けます」
ぐおん「あおい、あおと調子はどうだ?」
あおい「元気です」
あおと「俺も元気です」
ぐおん「2人の夢は?」
あおい「夢・・・」
あおい「夢なんて、昔から無いですよ?」
あおと「そうですよ 僕らはお父様のために生きているのですから」
ぐおん「そうか、そうか! 良い娘と息子を持てて、嬉しいよ これからもよろしくな」
「はい、お父様!」
ぐおん「私は部屋で休んでるから、さとる、ゆな2人を頼んだぞ」
さとる「わかりました」
「・・・」
さとる「もう大丈夫だよ」
あおい「とりあえずよかったのかな?」
さとる「それにしても、演技上手いね」
あおと「音楽部で2人とも演劇もやらされたので、一応出来ますよ」
さとる「演劇もやったの!?」
あおい「はい、他にもダンス、歌、合奏もやりましたね」
ゆな「色んなジャンルが出来て楽しそうね」
あおと「入部の時に何をしたいか選べるんですけど、俺達は全部やってみたくて、そうしたんですよ」
ゆな「私もそうするかも 私はピアノが好きなんだけど、ダンスとかにも興味あったのよね」
さとる「俺は音楽は詳しくないけど、ゆなの演奏聴いてると落ち着いてさ それがキッカケで付き合ったんだよ」
あおい「そうだったんですか!? いいなぁ」
ゆな「もしかして、こうたさんと?」
あおと「こうたと姉ちゃんは、幼なじみなんです なので俺達姉弟と仲が良くて、昔から一緒に遊んでたりしてたんですよ」
あおい「こうたの事は好きだけど、勇気が出せなくて・・・」
さとる「この件が終わったら、俺達が協力してあげるよ」
あおい「えっ、いいんですか?」
さとる「もちろん! 2人の仲が凄く良いのが、見ててわかるからさ」
ゆな「こうたさんも貴女の事凄く気にかけていたし、両思いなんだから」
あおい「ありがとうございます」
ゆな「そのためにも、お父さんをなんとかしないとね・・・」
さとる「とりあえず、今は朝食を準備しよう」
「はい」
〇荒廃したセンター街
みかげ「この辺りから危険だから、気をつけて」
こうた「了解」
マフィア「おい、何見てんだ!!!!」
こうた「とりあえず、さよりは後ろへ」
さより「はい」
マフィア「もしかして、俺に殺られてぇのか?」
みかげ「っな訳ねぇだろ」
マフィア「そうか? こんな所に来る奴は、マフィアか殺られてぇ奴だけだぜ?」
こうた「僕達は連れ去られた姉弟を探してるだけだ」
マフィア「ほう? なら、知ってるぜ 来いよ」
みかげ「それ、嘘だろ」
マフィア「・・・、バレたか」
マフィア「なら、仕方ねぇ!!!!」
「っ・・・」
マフィア「っ・・・」
こうた「あ、あれ?」
まさと「大丈夫っすか?」
みかげ「あ、貴方は?」
まさと「俺はまさと この街の警察官さ」
みかげ「警察官にしては暴力的だけど・・・」
まさと「他の警察官とは違って、この街じゃ一部のヤンキーとマフィアで構成されてるっすよ」
こうた「まさと、助けてくれてありがとう」
まさと「いえ それより、この街は危険っすよ? 何しに来たんっすか?」
みかげ「言わない方がいいよ 何してくるかわからない」
さより「みかげ先輩、彼は平気ですよ? それに、この街に詳しい人に頼るのもいいんじゃないんですか?」
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