土国へ(脚本)
〇草原
マルク王子「ねぇアレックス?」
黒騎士アレックス「どうしました、王子?」
マルク王子「土国って帝国の支配下だよね?」
黒騎士アレックス「そうですが?」
マルク王子「じゃあ何故攻撃をしてこないのかな?」
黒騎士アレックス「それは・・・私が関係してるからかと」
マルク王子「え?アレックスと土国ってどういう関係が!?」
黒騎士アレックス「もうすぐでわかりますよ、ほらもうすぐで城ですよ」
マルク王子「うん」
〇立派な洋館
土国兵士「止まれ!!何者か!?」
黒騎士アレックス「久しぶりだな?兄上は居られるか?」
土国兵士「アレックス様!?お元気で居られましたか?」
土国兵士「国王も喜ばれる事でしょう、どうぞお通り下さい」
マルク王子「え!?アレックスどういう事!?」
黒騎士アレックス「ま、詳しいことは中で・・・おっと相棒は外で待っててくれ」
相棒(シーサー)「ガウ!!」
土国兵士「・・・襲って来ないだろうな・・・」
土国兵士「・・・さぁ・・・」
〇謁見の間
アレクセイ「おお、アレックスよ無事だったか!?帝国を裏切ったと聞いて心配したぞ!!」
黒騎士アレックス「兄上こそお元気でなによりです」
アレクセイ「所で、其方の方々は?」
黒騎士アレックス「こちら、光国のマルク王子に水国のスカーレット女王、そして雷国の調停官のカリン殿、そして私の戦友にございます」
「お初にお目にかかります」
黒騎士アレックス「ところで、父上のご容態は?」
アレクセイ「うむ・・・余り良くは無いが元気だ、会って来るがいい」
黒騎士アレックス「では失礼します」
マルク王子「あの・・・国王とアレックスって兄弟なのですか?」
アレクセイ「うむ、そうだがアレックスから聞いてなかったのか?」
マルク王子「ええ、初めて聞きました」
アレクセイ「そうか・・・まあ言いにくかったかもしれぬな・・・」
マルク王子「それは一体・・・?」
シーサー「ガウガウ・・・ギャウ・・・」
マルク王子「今の悲鳴は!?それにシーサーの鳴き声!?」
アレクセイ「何事だ!?」
土国兵士「失礼します、バルボア様がお戻りに・・・」
アレクセイ「何だと!?」
マルク王子「バルボアって確か四天王の?しかもバルボア様って?」
黒騎士アレックス「バルボアが戻って来ただと?」
土国兵士「は、はい今城門で・・・」
黒騎士アレックス「わかった!!」
マルク王子「アレックス!?国王、一体どういう事ですか!?」
アレクセイ「うむ・・・実は儂とアレックスとバルボアは兄弟なのだ」
スカーレット女王「え!?そうなのですか?」
アレクセイ「ああ、実を言うとバルボアが原因で帝国に降ったのだよ」
〇謁見の間
四天王バルボア「父上・・・」
土国国王「どうしたバルボア?」
四天王バルボア「我に・・・土の継承を・・・」
土国国王「何だと!?どう言う事だ!?」
四天王バルボア「我が・・・継承し・・・帝国に・・・攻め込む・・・」
土国国王「馬鹿言うな!!今の我らで勝てる訳無かろう!!」
四天王バルボア「それが・・・父上の・・・答えか・・・?」
土国国王「そうだ!!」
四天王バルボア「わかった・・・」
土国国王「がは・・・!!」
四天王バルボア「まだ・・・拒否するか・・・?」
土国国王「ゲホ・・・わかった・・・お前に継承する」
四天王バルボア「ふむ・・・最初から・・・聞いていれば・・・よかった・・・ものを・・・」
〇謁見の間
アレクセイ「そして、帝国に攻め込んだバルボアは、負けた上に、帝国の配下となったのだよ」
マルク王子「じゃあアレックスも?」
アレクセイ「ああ・・・但しアレックスは帝国に人質に取られたようなものだがね・・・」
アレクセイ「立場が違えど、王子が二人も帝国に付いたもんだ・・・帝国に付くしかあるまい」
スカーレット女王「そんな事が・・・」
マルク王子「では、今の土の継承者はバルボアですか?」
アレクセイ「情けない話だが、そうなるな・・・」
スカーレット女王「そんな・・・」
マルク王子「じゃあ、あの二人、兄弟で戦うって事ですか!?」
アレクセイ「うむ・・・これは避けられないだろうな・・・」
〇立派な洋館
黒騎士アレックス「バルボア!!」
四天王バルボア「アレックスか・・・愚弟に用は無い・・・」
黒騎士アレックス「黙れ!!貴様の所為でこうなった責任、その首で償え!!」
四天王バルボア「貴様に・・・出来るかな・・・?」
黒騎士アレックス(正直、継承者のバルボアと継承血統の俺では厳しいかも知れないが・・・)
黒騎士アレックス「行くぞ!!バルボア!!」
四天王バルボア「愚弟よ・・・来るがいい・・・!!」
ここでまさかの関係が発覚するとは!全然思いもしなかったのでびっくりです☹
アレックスとバルボアが土国の兄弟でしかも戦うことになるとは…。登場人物の数が多くて関係性も入り組んできました。相関図を描いたら壮観な眺めになりそうですね。いつみても相棒のシーサーはかわいくて癒しです。