クラブハチ公!渋谷の端っこで世界を繋ぐ!

あとら

清二!渋谷デビュー!(脚本)

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〇電車の中
  次はぁ〜渋谷ぁ〜渋谷ぁ〜
  電車をお降りの際はぁ〜お忘れ物と自分自身を忘れないようお願い致しますぅ〜
森田 清二「遂に来た! 憧れの街!渋谷!」
森田 清二「オラの夢を見て後押ししてくれた、ジさま、バさまの為にも!」
森田 清二「必ずビッグになって帰ってくるかんなー!!!」
モブ「・・・なんだ今のゴリラ?」
モブ「おぇっぷ・・・。 動物園の匂いがする・・・」

〇SHIBUYA109
森田 清二「おったまげた!!! これが渋谷か!!!」
森田 清二「何から何までスケールがデケェ・・・。 こりゃあ、近所の暴れべこでも敵わねぇな・・・」
森田 清二「だが!俺はここに来る前、ヤツと決闘して、初めて黒星を叩き付けてやった!」
森田 清二「そんなオラの怖いものは、今じゃあ母ちゃんの手料理だけだ!!!」
森田 清二「行くぞ!!森田 清二!! まずは渋谷109に行くべ!!」
モブ「・・・何あれ? 映画の撮影か?」
モブ「冬なのに半袖短パンって・・・。 まじありえねぇ・・・」

〇試着室
  109店内
森田 清二「邪魔するぜぇ!! オラをビッグな男にしてくんろ!!」
店員「ウチではちょっと無理かな」
店員「ヒカリエさんに行ってみたらどうだい? 君をビックにしてくれるかもよ?」

〇渋谷ヒカリエ
森田 清二「たのもー!! オラをビックにしてくんろ!!」
モブ「それは難しい相談ね 貴方既にビックボーイだもの」
モブ「渋谷フクラスでご飯でも食べてきたら? 貴方の夢のヒントが見つかるかもよ?」

〇ファミリーレストランの店内
  渋谷フクラス店内
森田 清二「こいつが今流行りのタピオカってやつか!? 初めて飲んだが、甘くてまるで生クリームみたいだな!?」
メイド「お客様〜、このジュースはクリームメロンソーダですよ〜?」
森田 清二「なんと!? タピオカブームは去ったのか?!」
メイド「そうなんですよ〜♪ クリームメロンソーダが昭和感エモエモ〜で、私の中でブームなんですよ〜♪」
森田 清二「そうなのか?」
メイド「そうなんですよ〜♪ 私はクリームメロンソーダで、次のトレンド目指して頑張ります♪」
森田 清二「そうか!頑張れよ!」
メイド「おっす!!!」
メイド「それではお会計1200円になりま〜す♪」
森田 清二「高ぇ!!!」
メイド「未来のトレンドに投資したと思えば1200円なんて安いもんですよ♪」
森田 清二「物は言いようだな」

〇SHIBUYA109
  清二、渋谷満喫後・・・
森田 清二「すっかり暗くなったな・・・。 宿を探さないといけないわけだが、 食事代で財布がスカンピンになっちまったなぁ」
森田 清二「まぁ、この程度の寒さなら野宿も有りだな。 さて、どこか眠れそうなところはないものか・・・」
森田 清二「・・・ん?」

〇ハチ公前
伊達 純子「YO!YO! チェケラッ!!」
森田 清二「おい、お前、大丈夫か?」
伊達 純子「ひゃっ!? なっ、何よ、アナタ!? 新たなナンパ!?」
森田 清二「いや・・・。 お前さん、酔っ払ったんでねぇかと思って、声掛けたんだけどよ・・・」
伊達 純子「そういうのをナンパって言うし、ちなみに私はシラフよ!!」
森田 清二「し、シラス!? 渋谷にはシラスも夢追ってくるんだか!?」
伊達 純子「シラフよ!!シラフ!! んもぅ、貴方と話してるとなんだか疲れてくるわね!!」
森田 清二「そうか? 近所のバさまには、オラのベシャリおもしれぇって好評なんだけどな」
伊達 純子「誰がおばさんだって!?!?」
森田 清二「ぐべべべべっ!! 首締めんなって!! 誰もアンタをおばさんとは言ってねぇべな!!」
伊達 純子「はぁ・・・。 婚活は上手くいかないし、職場の後輩は皆結婚して、独身は私一人だけになっちゃったし・・・」
伊達 純子「もう私は夢と結婚しようと思って、なりたかったDJを本気で目指して、頑張ってきたんだけど・・・」
伊達 純子「全部のクラブで断られちゃうし、色んなところで練習すれば、貴方みたいな変な人に声掛けられたり、バカにされたりする・・・」
伊達 純子「ホント・・・。 私ってば何してるんだろう?」
伊達 純子「ハチ公なら、私の事を黙って見守ってくれるから、ここをクラブ代わりに練習していたんだけど・・・」
伊達 純子「ここも私の居場所じゃなかったのね・・・。 ハチ公、少しの間だけど楽しかったわよ・・・。 さよなら・・・」

〇ハチ公前
森田 清二「なんだかよく分かんねぇが!! それならオラがお前さんの望みを叶えてやらぁ!!」
伊達 純子「はぁ?! アンタ、何言ってんの?!」
森田 清二「正真正銘の日本語だ!! 英語はスマン!! 分がんねぇ!!」
伊達 純子「いや、貴方の日本語も割とフランス語っぽい発音で、聞き取りづらいわよ・・・?」
森田 清二「そうか!! 聞き取れるなら良かった!!」
伊達 純子「異様にポジティブね・・・。 貴方・・・」
森田 清二「という訳で、なんでも望みを言ってくれ!! オラがアンタの願い叶えちゃる!!」
伊達 純子「今貴方に一番叶えて欲しい願いは、私の前から消えて欲しいって事なんだけど・・・」
森田 清二「そうか!! じゃあ、俺は消える!! またな!!」
伊達 純子「・・・」
伊達 純子「あんなに純粋な子を追い払う様な真似しちゃって・・・、なんだか悪い事しちゃったわね・・・」
伊達 純子「自分でこんな事を言っておいてなんだけど・・・」
伊達 純子「また会いたいなぁ、あの子に・・・」
森田 清二「悪い!!聞きたい事がある!!」
伊達 純子「ひゃっ!? なっ、何よ!?」
森田 清二「ここいらで、タダで泊まれる宿は無いか!?」
伊達 純子「ま、まさか・・・。 貴方・・・一文無しなの?」
森田 清二「おう!そうだ!」
伊達 純子「・・・一部屋だけなら余ってるわよ。 良かったら、泊まって行きなさい」
森田 清二「ありがとう!!! アンタは命の恩人だ!!!」
  こうして2人は夢のスタート地点へ、一歩踏み出したのだった・・・。

コメント

  • この2人がビッグになって観客を湧かせているところも見たくさせられました。ずっと勢いがあって楽しかったです!
    暴れべことフランス語と似てるで笑いました。メロンクリームソーダのレトロが再ブームみたいに、田舎っぽい感じが逆に渋谷でめちゃくちゃウケる可能性ありますよね。

  • 序盤に出てきたモブの方々が辛辣で笑いました😂笑
    ここから2人のどんな日常が繰り広げられていくんだろうと思うとワクワクしますね😌!

  • 夢見ての上京、こんな感じなのでしょうか。物おじせずに、ゴーイングな感じに元気を頂けた気がします。楽しく最後まで読ませて頂きました。

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