三井奈々の学園生活

グランド

部活巡り(脚本)

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〇学園内のベンチ
立木 彩芽「運動部でマネージャーとかいいんじゃないかしら」
小石川一乃「彩芽や私ならともかく、奈々ちゃんは基本的に人を使う立場しかしたことないから、マネージャーには向いてないのではないかしら?」
三井奈々「まるで私がマネージャー出来ないみたいじゃない!ちゃんとスポーツドリンクも用意させるし、マネジメントも読むし」
小石川一乃「用意『させる』時点で向いてなさそうなんだけど奈々ちゃんは気づかないのよね・・・・・・」
立木 彩芽「奈々ちゃん、ポカリは私たちで粉から作るのよ」
小石川一乃「あと『もしドラ』って古くない?」
  とりあえず、サッカー部は見学することとなった

〇訓練場
  グラウンドでは潤たちが先輩たちを翻弄していた
潤「よっしゃ、ボール取った!」
蒔田 悠「潤!パス!」
井馬先輩(相良!悠をマークだ!)
相良先輩「おらあ!」
  井馬のアイコンタクトで相良が前に出て、悠の妨害に動いた
蒔田 悠「あれ?潤!ここだって!」
潤(自分でドリブルした方が早いだろ)
小石川一乃「うわあ・・・・・・先輩達が潤と悠に翻弄されてる」
立木 彩芽「あの二人が息バッチリのうちは中々ボールは取れないだろうね」
小石川一乃「あれは完璧に潤の暴走のように見えるのだけれど」
「潤君~!悠君~!」
蒔田 悠「応援ありがとう!」
潤「やっぱりサッカー最高だぜ」
三井奈々「潤くんと悠くんにはファン多いですね?」
立木 彩芽「おかげで潤は調子にのっちゃうのよ」
小石川一乃「悠君も挨拶なんて返しちゃって、有名人気取りでムカつきますわね」
  一乃と彩芽がイライラしていると、ファンに見つかったようだ。すぐにこちらに向かって歩いてくる。
ギャラリー2「さっきから聞いていたらあなた達はなんなの!?悠君は優しいし、サッカーも上手いしいうことないじゃないの!」
小石川一乃「そういうあなたは悠君のなんなんですか?」
ギャラリー2「私は悠君の・・・・・・ でも!中等部のころから試合には毎回応援に行ってるし、好きな食べ物も知ってるわ!」
三井奈々「え?なにそのストー・・・・・・」
立木 彩芽「それを本人を目の前にして言うのは絶対ダメ!」
ギャラリー2「取り合えず! 悠君のこと悪くいったら許さないから」
小石川一乃「あなたにどうこういわれる筋合いはありません」
立木 彩芽「もうそのくらいにしとこ!?」
三井奈々「あの人たちに変な恨み買いそうなのでサッカー部は辞めておきますか」
ミルク・シャルテット「そうですね」

〇古い図書室
  文学部を尋ねると先輩がひとりで本を読んでいた。本棚には源氏物語から明治の文豪の作品、村上春樹などの現代の本も並んでいる
三井奈々「し、失礼しまーす・・・・・・」
小石川一乃「本がいっぱいね」
  壁一面に本が並べられている部室を見て、一乃は驚いた
先輩「好きな本を読んでいってください、この部屋から持ち出さず汚さなければ気にしませんので」
ミルク・シャルテット「とてもクールな先輩ですね」
立木 彩芽「「本以外に興味がありません」って感じね」
三井奈々「ここを私たちの拠点にしましょう!」
小石川一乃「奈々ちゃんがまた面倒なことを言い出したわ・・・・・・却下」
ミルク・シャルテット「三井さん!それは涼宮ハルヒのパロディーですか!?」
小石川一乃「ミルクちゃん いきなりどうしたの?」
先輩「『涼宮ハルヒの憂鬱』っていうアニメがありまして」
先輩「三井さんの『 文学部を拠点にする』という話がほぼ主人公と同じでしたからミルクさんはワクワクしてるのではないですか?」
ミルク・シャルテット「まさか『涼宮ハルヒの憂鬱』を知らないんですか?」
三井奈々「聞いた事はあるけど詳しくは知らないわ」
小石川一乃「テレビ見ないものね・・・・・・」
小石川一乃「それよりも先輩はよく私たちの名前を知っていましたね」
先輩「美人さん達って有名ですからね」
三井奈々「えへへ・・・・・・褒められた〜」
小石川一乃「奈々ちゃんのアホ面は需要ありませんわ キリッとなさい」
三井奈々「どうですか?」
ミルク・シャルテット「おー! まるでしっかり者デス」
立木 彩芽「まるで本当はしっかり者では無いかのような・・・・・・勘違いよね」
小石川一乃「にしてもこの部屋にある蔵書の量は半端じゃないですね、この学校はそんなに歴史のある学校でもないですし、誰が集めたのですか?」
先輩「三井家からの寄付がほとんどですね」
先輩「ここにある本は図書館から文学部の名義で借りている本ですからここにある本を持ち帰りたければ図書館で貸出手続きしてください」
  一乃は文学部には入らなくても本は時々借りに来ようと思った

〇学校の廊下
  結局SOM団が結成されることは無く、奈々達は文芸部から出てきた
三井奈々「ミルクちゃん、どこからか音楽聞こえない?」
ミルク・シャルテット「聞こえますよ~ ここの部屋からみたいですね」
小石川一乃「ここは音楽室 ということは吹奏楽部かしら」
  奈々たちは音楽室に入った

〇音楽室
  音楽室に入ると、音楽の音がとても大きく聞こえた
「・・・・・・」
小石川一乃(二人とも本気で音楽を聴き始めましたわ)
  しばらくすると音楽が終わって、部長と思われる人が前に出てきた
部長「ようこそ吹奏楽部へ」
吹奏楽部員「今日は私たちの演奏を聞いていってください」
吹奏楽部員「未経験者も大歓迎!」
  吹奏楽部の見学者はとても多く、音楽室は人でごった返していた
  部長らしき人が見学者に語りかけているが、後ろの方の見学者には聞こえてないだろう
立木 彩芽「何言ってるかわからないわね」
  一乃は部長の演説を聞くのをあきらめて、奈々に話しかける
小石川一乃「奈々ちゃんはピアノだろうとバイオリンだろうと出来るから即戦力じゃない?」
三井奈々「一乃もフルートがプロレベルよね」
立木 彩芽「わ、私はお荷物かも・・・・・・」
音楽教師「小西君! ここでは見学者を収容しきれないわ 小ホール借りてきたから、そっちに移動して」

〇小劇場の舞台
吹奏楽部員「改めまして、ようこそ吹奏楽部の見学会へ、私は今回の演奏で指揮者を勤めます・・・・・・」
小石川一乃「そもそも生徒が指揮者をやるのが珍しいですわね」
三井奈々「そうね、高校の吹奏楽部なら大抵先生が指揮者だものね」
吹奏楽部員「ではこんどは少し難しい曲ですが、私たちの演奏を聞いていってください」
三井奈々「・・・・・・」
  彼女たちはこの演奏を聞いて顔を曇らせてしまった
  吹奏楽部のレベルが低いわけではない、幼少期から演奏を学んできた彼女たちに比べて、高校生のレベルが低いのは当たり前だ
立木 彩芽「わぁー!この演奏ヤバいですね!」
小石川一乃「ええ・・・・・・確かにヤバいですわ」
三井奈々「特にバイオリンがヤバいですね」
ミルク・シャルテット「oh・・・・・・話が噛み合ってるようで噛み合ってない気がします・・・・・・」
  演奏会が終わると、今度は部長が出てきた
部長「皆さん、今回の演奏はいかがだったでしょうか?」
部長「私たち吹奏楽部は高校1年生から初めて楽器に触れた人がほとんどです」
部長「戸畑先生を初めとした各楽器の経験者に楽器の持ち方から教わり、このようにみんなで合わせて演奏ができるレベルまで成長出来ます」
部長「音楽に興味がある方ならば大歓迎です!」
  見学者達はそれぞれが興味のある楽器を体験しに行く。奈々たちは小ホールを出た
立木 彩芽「吹奏楽部どう?私は凄くいいと思うんだけど!」
三井奈々「ええと・・・・・・悪くは無いかな」
小石川一乃「高校生から始めたとは思えない技術ではありますが、私たちが入ると彼らのやる気を削いでしまいそうですわ」
立木 彩芽「そう・・・・・・なら別の部活にしよう」

〇白い校舎
立木 彩芽「運動部は奈々ちゃんがマネージャーに向いてないからダメなんだよね」
三井奈々「それならプレイヤーとして活躍です!」
  ミルクが指さす先には女子テニス部があった
テニス部長「ようこそ女子テニス部へ」
テニス部長「私たちの部活はテニスをする部活です。全国大会の常連であることからもわかる通り、毎日練習を繰り返す生活を行っております」
立木 彩芽「ねぇ、予想よりもレベル高くない?」
小石川一乃「そ、そうね・・・・・・未経験者お断りって雰囲気が凄いわ」
  彩芽と一乃はテニス未経験であるため、既にこの雰囲気にやられていた。その一方経験者である奈々とミルクは目を輝かせる
三井奈々「試合してみたいですわ」
ミルク・シャルテット「Year!テニスの本場の力を見せつけるデス!」
  説明が一通り終わると、直ぐに見学者を対象にしたテニススクールが始まった
テニス部長「経験者の方はこちらへ、初心者の方はあちらの手を振ってる先輩の元へ集まってください」
  ミルクと奈々は経験者コースへ、一乃と彩芽は初心者コースへと別れた

〇白い校舎
  着替えてから配られたラケットを握る奈々はテニスコートに立った
三井奈々「えい!」
ミルク・シャルテット「yeah!」
テニス部長「うまいうまい! がんばれ~」
三井奈々「おりゃ!」
ミルク・シャルテット「shit!」
テニス部長「あは~」
三井奈々「うっ!」
ミルク・シャルテット「oh!」
テニス部長「よくがんばりました」
  奈々とミルクがいくら経験者でも、全国大会出場レベルの先輩達の相手にはならなかった
テニス部員「ゲームセット」
「対戦ありがとうございました!」
「こちらこそ対戦ありがとうございました」
  先輩たちは挨拶を終えると、直ぐに次の新入生の対戦相手としてコートに立った
ミルク・シャルテット「日本・・・・・・ソロシーです・・・・・・」
三井奈々「力の差を思い知らされましたわ」
小石川一乃「奈々ちゃんですらぼろ負けする女子テニス部に私たちが入れる気がしないわ」
立木 彩芽「競争率も高そうですし・・・・・・別の部を探しましょうか」
三井奈々「これよこれ」
  圧倒的な実力差にやられたはずの奈々はわくわくしながら入部する気満々だった
ミルク・シャルテット「これこそ私の求めていた環境・・・・・・」
小石川一乃「ドエムですの?」
  奈々とミルクがテニス部に入ることを希望したので、2人と同じ部活に入りたい一乃と彩芽も入部を申し出た
テニス部長「じゃあこれ読んできてね」
小石川一乃(え、この本厚くない?)
  奈々たちはとりあえず家に帰った

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