妖刀ハシキリ

いりうわ

姉の行方(脚本)

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〇大聖堂
リム「・・・神様」
リム「どうか私の家族が安らかに眠れますように」
リム「・・・」
  (おーい、誰かちょっときてくれー!)

〇古い洋館
マックス「どうしたトーマ?」
トーマ「父さん!大変だよ」
マックス「これは・・・」
赤ちゃん「すーすー」
マックス「なんで、うちの前で赤ん坊が寝てるんだ?」
神父「マックス」
マックス「神父様?」
神父「朝早くからすまぬが、ひとつ頼まれてくれぬか?」
マックス「なんのことです?」
神父「その赤子じゃよ」
赤ちゃん「あぶう」
マックス「神父様、まさか!?」
神父「うむ」
神父「ちと、わけありでの・・・」
神父「お前たち夫婦の子として育ててはくれぬか?」
マックス「この子の名は?」
神父「ヤエじゃ」
マックス「ヤエ・・・」
マックス「神父様、私たちが引き取っている子は・・・」
神父「わかっておる」
神父「無理を承知で頼む」
マックス「弱りましたな・・・」
トーマ「父さん、いいじゃないか」
トーマ「皆で面倒みるから」
マックス「うーん」
マックス「そうだな」
神父「恩に着るぞマックス、トーマ」

〇洋館の一室
ラクサ「わーい、僕の妹だぞ!!」
リム「あ、ちょっと!」
リム「汚い手で触ってはだめよ、ラクサ!」
赤ちゃん「きゃっきゃ」
リム「ふふ」
リム「いい子ね・・・」

〇大聖堂
リム「ヤエ・・・」
リム「みんな・・・」

〇大聖堂
神父「ん?」
リム「神父様、おはようございます」
神父「なんじゃ、もう起きとったのか?」
リム「朝のお祈りと聖堂のお掃除は終わりましたので、他に何かすることはありませんか?」
神父「そんなことは、せんでいい」
リム「いいえ、やらせてください」
リム「何かしていないと色々と考えてしまうんです」
神父「もうすぐ朝食だから、それまで休んでいなさい」
リム「では、庭の植木に水をやってきますね」
神父「あっ、こら、休めと言うておるに」
神父「まったく・・・」
シスターマイ「いい子ですね」
神父「何じゃ、おったのか」
シスターマイ「もうすぐ朝食です」
神父「リムは早くから親をなくしておってな」
シスターマイ「?」
神父「幼い兄弟の為に自ら身売りしたところを、見かねたマックスが金を肩代わりした」
シスターマイ「そんなことが・・・」
神父「マックスは兄弟の元へ帰れと諭したが」
神父「食い扶持を減らすために自分は戻らぬと言ってな」
神父「兄弟に金だけ渡してマックスの家の雑用係にしてくれと頼んだらしい」
シスターマイ「まぁ」
神父「その時、リムはわずか6つだったというから驚きじゃて」
シスターマイ「大人びた子です」
シスターマイ「あまり思いつめねば良いのですが・・・」

〇綺麗な教会
「それでは、行ってまいります」
リム「日が落ちる前には戻るようにします」
神父「どことなく、上の空なようじゃが?」
リム「神父様・・・」
神父「やはりミサキを探す・・・か」
リム「はい」
リム「ですが、まずは病院へ行って兄の様子を見てこようと思います」
神父「うむ、それがよかろう」
神父「くれぐれも用心していくんじゃぞ」
リム「はい」
リム「それでは」
神父「気をつけてな」
神父「・・・」
神父「・・・」
神父「よいな?」
神父「なんとしてもリムを守れ!」
神父「もしもの時は決して躊躇するな」
神父「斬れ!」
シスターマイ「承知しました」
神父「・・・」
神父「ミサキ・・・」
神父「許せ」

コメント

  • 続きが気になりイッキ見してしまいました!
    犯人は誰なのか?妖刀がどのように影響しているのか?
    続きが気になります…

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