〇シックなカフェ
　　前回のあらすじ
　　トゥレラに元気づけられ、元気を取り戻しつつある結葉と修。

〇闇カジノ
　　そんな中、今まで結葉や修と関わってきた幹部達も二人の異変をどうにかしようと考えるのであった。

〇シックなカフェ
　　カフェにて。
甘咲 結葉「トゥレラさんは、どうして組織に入ったんですか？」
トゥレラ「もぐもぐ・・・それはむぐむぐ アタシのぱくぱく・・・ ことをもぎゅもぎゅ・・・」
四島 修「食べきってからでいいですよ」
トゥレラ「ごくん」
トゥレラ「アタシの一番したいことができるところだからよ」
トゥレラ「アタシ、戦うのが何より好きなの 喧嘩も故郷じゃ負けなしなの!!」
トゥレラ「戦えるって聞いたから、この組織に入れるようにたくさん頑張ったのよ!!」
甘咲 結葉「なるほど・・・したいことをするために」
四島 修「かっこいいですね!!」
甘咲 結葉（・・・ここでやることをやりたいから、ここにいる コレールさん達も、そうなのかな）
　　と、カフェのドアがノックされる。
甘咲 結葉「? わざわざノックなんて・・・？」
甘咲 結葉「どうぞー」
アングスト「失礼します」
甘咲 結葉「皆さん・・・？」
シャグラン「何だか元気がなさそうだったから・・・ 心配になったんだ」
フレユール「大丈夫・・・？ 心、ずきずきしてない・・・？」
甘咲 結葉「まぁ、それはちょっとは」
甘咲 結葉「それより、皆さん仕事は・・・」
ボーダム「そんなのサボってきたに決まってんでしょ」
甘咲 結葉「え!?」
ジャルジー「仕事なんかよりあなたの心のほうが大切よ」
甘咲 結葉「でも、そんなことしたらコレールさんが」
アングスト「コレール様に何と言われようと、 今日はこうすると皆で決めましたので」
甘咲 結葉「皆さん・・・」

〇魔王城の部屋
　　一方その頃。
アーロゲント「どういうつもりだい？ いきなり僕だけ呼び出すなんて」
ゾウオ「お前だけ呼んだ覚えはない」
ゾウオ「今日は会議のはずだ。 だが誰も来ない・・・ お前しか来ない」
アーロゲント「珍しいね アングストとかはいつも30分前には会議室にいるのに」
ゾウオ「・・・やはりあのカフェの影響か」
ゾウオ「平和ボケも良いとこだ それにコレール様の関心も常に・・・」
ゾウオ「・・・・・・」
アーロゲント「キミ、憎悪より嫉妬のほうが強く感じるよ」
ゾウオ「黙れ」
ゾウオ「・・・こんな会議、会議として成り立たん コレール様が見たらどう思われるか」
コレール「・・・これはどういうことだい？」
アーロゲント「・・・コレール様」
コレール「シャグランは？ボーダムは？ ジャルジーは？フレユールは？ アングストは？トゥレラは？」
ゾウオ「・・・・・・」
ゾウオ「・・・来ません」
コレール「・・・そっか」
コレール「とりあえず会議は明日にしよう」
ゾウオ「・・・御意」
アーロゲント「承知しました」
アーロゲント「・・・そのカフェっての？ 予想以上に危険だね」
ゾウオ「だろう？」
アーロゲント「・・・他の六人はもう絆されてしまったみたいだけれど」
ゾウオ「もういい 放っておけ」

〇シックなカフェ
　　その夜。
トゥレラ「これどう動かすんだ」
ボーダム「Bボタンでジャンプ、そこの十字キーで武器変えられるよ 下でメニュー開けるから」
ボーダム「あっそこだめ!!電源ボタン押さないで!!」
甘咲 結葉「あのー」
シャグラン「やはりこのコーヒー豆なら粗挽きだな 味わいがさっぱりする」
フレユール「そ、そうなんですか・・・ じゃあ今度修さんに淹れ方教わってみます」
四島 修「みなさーん・・・」
ジャルジー「それでねそれでね フレユールってばその時なんて言ったと思う？」
アングスト「いや知りませんが」
ジャルジー「『大丈夫、オバケもびっくりしたんだと思う』って!! かわいくない!?」
アングスト「・・・そうですね」
甘咲 結葉「本気で１日仕事サボっちゃうんですか!?」
アングスト「もう仕事しに行っても手遅れでしょう」
甘咲 結葉「いやまぁそりゃあ・・・」
フレユール「元気に、なった？」
甘咲 結葉「まさかそのために仕事バックレたんですか・・・？」
ボーダム「ストライキね ストライキ」
ボーダム「大切な人が悲しんでたらこんな事までやってやるんだからなーっていう意思表示だよ」
四島 修「本当に大丈夫なんですか・・・？」
シャグラン「その時はその時 今はこの時間を大切にしてほしい」
シャグラン「お前たちは、私達の大切な人だ」
　　幹部達の優しい感情に触れた二人。
　　優しさを振り撒いた彼らは、
　　優しさを得た幹部達の優しさに元気づけてもらえたのであった。
　　続く