エピソード2(脚本)
〇殺風景な部屋
前回のあらすじ!!
突如現れた謎の美少女リスタは俺が仮死状態で走馬灯を見つけたら現世に帰れると言われるのだった。文字数!
天使 リスタ「これいるの?というか誰に何を説明してるの?」
阿良 陸「俺と、いるかも知れない誰かに!必要だろ」
阿良 陸「スマホゲームだと前の話が分からなくなる事多いからな!!」
天使 リスタ「スマホゲーム・・・?ゲームじゃないんだけど。ってか数分前の話忘れるんだ──」
阿良 陸「大丈夫だ。忘れてないぞ!でなきゃ、あらすじ言えんだろ!」
天使 リスタ「なら、最初からいらないような・・・」
阿良 陸「この状況どう考えても、ゲームっぽいだろ!!なんか雰囲気とか色々と。あらすじ入れておきたい、なんか必要な気がする」
天使 リスタ「まぁ、あらすじはあってもなくてもいいや・・・好きにしていいよ、突っ込まないから」
阿良 陸「おう!適当に入れていくからよろしく頼む」
天使 リスタ「まぁ、突然白い部屋に閉じ込められ、この僕がいる状況だとそう思ってしまった方が楽なのか・・・」
天使 リスタ(さくさくと状況を進めていたから余程、度胸が座った人なんだなぁと思っていたけど・・・混乱してそうなっているのか)
阿良 陸「俺は、異世界生活アニメとか憧れていたからな!!俺もこれで異世界生活の仲間入りだー!!」
阿良 陸「とことんまで楽しみ尽くすぞー!やっほーい!」
天使 リスタ「死ぬかも知れないって言っているのに、ポジティブ思考、陸・・・逆に凄い」
阿良 陸「俺の長所は考えない事!!らしいからな」
天使 リスタ「そうなんだ・・・落ち込んでたり、発狂したりするよりは全然いいよ」
阿良 陸「へへへ!褒められた!!」
天使 リスタ「褒めて・・・るのか? まぁいいや」
天使 リスタ「走馬灯探し早々に脱線してしまった──なんか突っ込みたくなっちゃうんだよね」
阿良 陸「俺は楽しいからいいぞ!!俺もお前とは仲良くやっていけそうな気がするんだよなぁー」
茶番劇はいつでも何処でも出来る最高に楽しいものだからな、乗ってくれるリスタは最高なんだ
天使 リスタ「そう・・・?なんか嬉しいな、僕」
天使 リスタ「・・・これ以上は辞めとこう。いつまで経っても本題に入れないや」
天使 リスタ「走馬灯探しをしていこうと思っているんだけど、まずはこの部屋からやっていこうかな」
強制終了されてしまった、しかし
阿良 陸「俺、この部屋隈なく探したぞ?ベットと机、手紙そしてリスタ、お前しか見当たらなかったんだが・・・」
天使 リスタ「見てたから知ってる。この部屋はね、最後に居た場所を、貴方が知っている最後に自分自身が居た場所を再現しているんだ」
ほんといつから見ていたのか、最初の方のあれは俺を揶揄っていたのか?
天使 リスタ「死ぬ寸前の場所をね」
阿良 陸「最後に居た場所?俺こんな殺風景な部屋に居たってのか?」
天使 リスタ「忠実に再現されていないんだけど、多分目と耳で確認した結果なんじゃないかな」
天使 リスタ「白い部屋と寝かされたベッド、そして思い浮かんだのが机。それが此処に反映されている・・・」
天使 リスタ「だから僕は君が病院のベッドに寝ていて仮死状態なんじゃ無いかなって推測した訳」
阿良 陸「なるほど、それで病院にいるって言ったのか。にしても、何でこんなに何も無いんだ?拉致られたかと思ったぞ」
天使 リスタ「それは、君が仮死状態だから。運び込まれたが多分正しいんじゃないかな?事故とかで」
天使 リスタ「なんか、思い出せない?」
覗き込む様に聞いてくるリスタであった
阿良 陸「それが・・・残念ながら全然なんだ」
びっくりするくらいに思い出せない、思い出そうとすると頭にボヤがかかるのだ
天使 リスタ「そっか。まぁ、気を落とす事はないよ。始まったばかりだしね!」
阿良 陸「ありがとな!!そうだな!俺の異世界生活はこんな所で終わらないぞー!!」
天使 リスタ「異世界っていうか異空間なんだけど・・・まぁいいか。話続けるね」
天使 リスタ「まず、手紙が出現する。陸も貰ったよね」
言われてリスタに机に置いてあった手紙を見せる
阿良 陸「あぁ、これか?『私を、見つけて』っていう」
天使 リスタ「抽象的すぎるけど・・・それそれ。普通はもっと簡単な筈なんだけどな」
天使 リスタ「まぁ、”私”を、誰かを見つけたらいいみたいだから、陸にとって重要な人物を陸自身が思い出せばいいのか──」
天使 リスタ「見つけたら、取り敢えず試練合格」
天使 リスタ「そしたら走馬灯の一部になって、記憶のカケラが出来る」
天使 リスタ「持ち主にとって重要なカケラが集まったら、一つの玉になる」
天使 リスタ「その玉が出来上がったら陸の人生の走馬灯の出来上がり。射影機みたいにね、いつでも思い出せるように保管しておく」
天使 リスタ「必要な時に使い、死んだら僕達が食べる」
天使 リスタ「そのための部屋なんだ。一人一人この部屋を持っていてね、記憶保管室って思ってもらっていいと思うよ」
阿良 陸「なるほど・・・全然分からん!!」
長い話は完結に3行で教えて欲しいものだ
天使 リスタ「・・・分かんなくてもいいや、取り敢えずこの部屋は陸の記憶部屋って思って欲しい」
天使 リスタ「取り敢えず、物は試し──出来たら、”私”がいいんだけど・・・何か思いつかない?」
阿良 陸「残念だがこの手紙の持ち主については何とも・・・。 だが、俺が好きなのはカレーだ。これでどうだ!!」
机の上に突然出て来たカレーは何処となく見覚えがある匂いを湯気と共に纏わせながら、とても美味しそうである
阿良 陸「うわっ!?カレーが突然出て来た!?これ、食べていいのか?」
天使 リスタ「お腹空いてたの?まぁ、食べてもいいよ。君が出したんだからね」
天使 リスタ(カレーかぁ・・・僕も好きだったな・・・)
阿良 陸「よっしゃ!お腹空いてたんだ!!いっただっきまーす!!うまい!」
何故かどうしようもなく食べたくてしょうがない俺は無造作にカレーを口にする。食べた事あったのか懐かしい味がした
阿良 陸「後、牛乳も欲しいな!」
カレーには牛乳だよな?飲み物が欲しくなってきたので言ってみるが
特に変化は見られなかった
阿良 陸「出てこないぞ?」
天使 リスタ「牛乳は、陸の中では重要じゃないって事じゃないかな?あくまで、陸の記憶に残るものが此処には出て来るから」
水でも牛乳でもお茶でもその時によって変えていた様な・・・というか気にしていなかった
阿良 陸「適当に飲んでいただけだったしな、って事はカレーは重要ってことか?」
天使 リスタ「そうみたいだね、カレーに連想して何か思い出せないかな」
カレーを食べたおかげなんだろうか、頭のボヤが少しだけ晴れていく
阿良 陸「そうだなぁ〜・・・あ!!」
天使 リスタ「なんか、思い出した?」
阿良 陸「このカレーライスさ、前作った物に似ている気が何処となくするんだ」
阿良 陸「俺さぁ〜小さい頃、一緒に誰かと毎月作ってたんだよな」
阿良 陸「それで毎月食べてたらハマっちゃってさ・・・気づいたら、カレー好きになってた」
天使 リスタ「このカレーライスを一緒に作っていた、その人物が”私”なのかもね、思い出せそう?」
阿良 陸「それが・・・思い出せなくて・・・誰だったか。母さんや父さんじゃないんだけど身近な人だった筈なんだよな・・・」
阿良 陸「よく、遊んでいたような・・・」
そこまで思い出せたのだが、それ以上は思い付かなかった
天使 リスタ「思い出せないか・・・。なら、僕の出番だね」
天使 リスタ「普通は反則なんだけど・・・まぁいいよね。僕がいるって事はそういうことなんだろ」
リスタは仕方ないと息を吐きそして魔法陣の様なものを出してきた
天使 リスタ「これでもないし、あれでもないし・・・」
魔法陣に手を突っ込んで物を出していく
阿良 陸「なんなんだ?この部品とか色々と・・・。リスタ、何を探してるんだ?」
天使 リスタ「僕の宝物たちだよ〜!大切な者たち!!そして僕が探してるのは・・・あった!!」
天使 リスタ「ジャジャーン!!」
一際大きな物なのだろうか、両手を突っ込んで一気に持ち上げた
阿良 陸「うわっ!?何だ?何が起きたんだ──!?」
盛大な衝撃波と共に何かが姿を現した
阿良 陸「なんだ──これ?車・・・?」
天使 リスタ「あ、思った以上にデカかったね、ごめんごめん」
天使 リスタ「これは走馬灯探索に最適のアイテム、その名も”馬”だよ」
どうだーすごいだろーっと言う様に自慢げに紹介してくるリスタ
阿良 陸「うま・・・そのまんまか。馬要素ゼロなんだが──」
天使 リスタ「えーっ!僕の中では分かりやすくていいネーミングセンスだと思っているんだけどな・・・」
車(馬)をポンポン叩きながら残念そうにする
思っていたよりも気に入っていたネーミングなのかも知れない、俺は
阿良 陸「まぁ、分かりやすくていいと思うぞ?」
そういうとリスタは元気を取り戻し
天使 リスタ「ほんと?よかったーまぁ取り敢えず乗って乗って!!」
馬に手招きするので助手席に俺は乗った
阿良 陸「所でリスタ、運転できるのか?」
天使 リスタ「大丈夫、大丈夫!得意だから。 それで陸、カレーをこの上に乗せてくれる?」
車の上に置かれている金色の綺麗な皿っぽい何か
阿良 陸「カレーをか?この光ってるところに置けばいいのか」
天使 リスタ「そうそう・・・これでオッケー」
天使 リスタ「後はこう──なんとかなーれ!」
天使 リスタ「スタート!」
ボタンぽい何かをリスタが押すと眩い光が車を包み込んだ
阿良 陸「うわっ眩しっ!?」
〇幻想空間
眩しい光に思わず目を閉じ、気づくとモワモワした場所にいた
阿良 陸「うわぁ〜!?此処は何処なんだー!!」
天使 リスタ「きゃははは!楽し──!!」
眩しい光に包まれ、気づいたらモワモワした場所で上下左右に暴走する車に乗っていた
阿良 陸「これ、いつまで続くんだー!?」
天使 リスタ「後少しだよ──!!」
楽しそうにハンドルを切りまくるリスタとしがみつくので精一杯の俺
阿良 陸「本当かぁーー!!」
天使 リスタ「ほんとほんと!!あいつらに合わなかったら、 もうちょっとで着くから・・・あ!!」
阿良 陸「なんだ?うわぁっ!?」
遠くに光る影が見えたかと思ったら、車が一気に光の方に吸い込まれていく──。
天使 リスタ「みぃ〜つけた!陸!!捕まっていてね〜一気に光の中に行くからー!!」
阿良 陸「言うのが遅いー!!」
どんどん加速して行き、光の方に突っ込んでいく──何処に向かうんだ、これはー!!