最強の一般人

和泉歌夜(いづみ かや)

Case11 最強の一般人、怒る(脚本)

最強の一般人

和泉歌夜(いづみ かや)

今すぐ読む

最強の一般人
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇開けた交差点
  Case11 最強の一般人、怒る
正義のヒーロー・アカガミ「おっ、お前は・・・」
正義のヒーロー・アカガミ「怪人大博士!」
怪人大博士「ヒョ! ヒョ! ヒョ! 久しぶりだね!」
正義のヒーロー・アカガミ「お前は怪人を作り出した元凶じゃないか!」
正義のヒーロー・アカガミ「俺の前に現れたという事は・・・自ら死にたいと志願してきたという事か?」
怪人大博士「ヒョ! ヒョ! ヒョ! そんな瀕死の肉体でワシを倒せる訳ないだろ」
正義のヒーロー・アカガミ「そ、そんなこと・・・」
正義のヒーロー・アカガミ「ガッ・・・グッ・・・クッ・・・」
怪人大博士「ヒョ! ヒョ! ヒョ! ほれみた事か」
怪人大博士「・・・そうだ! 良いこと思いついた」
怪人大博士「今にも死にそうだお前に、チャンスを与えてやろうかなと思っているのだが・・・どうだ?」
正義のヒーロー・アカガミ「クッ・・・誰がお前なんかに・・・」
怪人大博士「嫌ならこのまま野垂れ死ぬがいい」
怪人大博士「だが、ワシの頼みを聞けば、回復だけでなく、さらなる力を授けよう」
正義のヒーロー・アカガミ「・・・さらなる・・・力?」
怪人大博士「復讐したいんだろ? 相手を恐怖に陥れるような圧倒的な力を・・・」
正義のヒーロー・アカガミ「・・・あぁ」
怪人大博士「ならば、言う事を聞けい」
正義のヒーロー・アカガミ「・・・分かった」
正義のヒーロー・アカガミ「で、何をすればいいんだ?」
怪人大博士「簡単じゃよ」
正義のヒーロー・アカガミ「・・・おしるこ?」
怪人大博士「安心しろ。味は普通のおしるこだ」
正義のヒーロー・アカガミ「・・・いただきます」
正義のヒーロー・アカガミ「ゴクッ・・・」
正義のヒーロー・アカガミ「な、なんだこれ?!」
正義のヒーロー・アカガミ「身体の傷がみるみる内に消えていくぞ?!」
怪人大博士「ヒョ! ヒョ! ヒョ! 成功じゃな」
正義のヒーロー・アカガミ「ガッ・・・」
正義のヒーロー・アカガミ「な、なんだ・・・から、カラダガ、キュウ、ニ、カワッテ・・・」
怪人大博士「・・・ニヤッ」
  メキメキ バリバリ ゴリゴリ グリグリ
アカガミ神「フシュルルルルルル・・・」
怪人大博士「ヒョ! ヒョ! ヒョ!」
怪人大博士「おめでとう! アカガミくん」
怪人大博士「君は今日から怪人の仲間入りだ」
アカガミ神「博士・・・ありがとう」
アカガミ神「こんなの・・・初めてだ」
怪人大博士「ヒョ! ヒョ! ヒョ! 喜んでくれたのなら、良かった!」
アカガミ神「あぁ、なんて気持ち良いんだ」
アカガミ神「この肉体は、人間だった時とは比べ物にならないほど解放してくれる」
アカガミ神「俺の限界だと思っていたパワーが、今は青天井に広がっていく」
アカガミ神「この力さえあれば・・・殺せる」
アカガミ神「あの女を・・・ぶっ殺してやる」
アカガミ神「フフフ・・・ハハハハハ・・・」
アカガミ神「ハーハッハッハッハッハッハッ!!!!!!!」
怪人大博士「ヒョ! ヒョ! ヒョ!」
怪人大博士「期待しておるぞ・・・アカガミ神よ」

〇コンビニのレジ
  ファファファン♪ ファファファン♪ ファファファン〜♪
  アナウンス「そろそろ閉店のお時間です! そろそろ閉店のお時間です・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「あ、閉店すね」
店長「よし、片付けはあらかた終わった事だし、閉店準備に取り掛かるぞ」
地味田地味子(じみた じみこ)「うっす」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「よーし、今日はみんなで、すき焼きだー!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「先輩がコンビニの危機を救ってくれたお祝いとしてね〜!」
地味田地味子(じみた じみこ)「いいっすね」
店長「よし、賞味期限切れの特上の肉が余っていたから、それを持って帰ろう」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「やった〜!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「お肉♪ お肉♪」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「ケホッ・・・ケホッ・・・」
店長「ゴホッ・・・ゴホッ・・・いきなりなんだ?」
地味田地味子(じみた じみこ)「電子レンジが爆発したんすかね」
  俺の仕業だぜぇえええええええええ!!!!
地味田地味子(じみた じみこ)「!!」
アカガミ神「ハハハハハハハハハハ!!!!!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「だ、誰・・・?」
アカガミ神「誰って、俺様だよぉぉぉぉ・・・」
アカガミ神「アカガミだよぉおおおおおおおお!!!!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「ええええええええ!?!?!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「あのパツパツの変──」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「クッ・・・ウッ・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「!!」
店長「派手菜!!」
アカガミ神「パツパツ変態なんて、二度と言うんじゃなぇぞ・・・」
店長「きさま・・・」
店長「グッ・・・」
アカガミ神「ハーハハハハハハハハハハ!!!!」
アカガミ神「これがかつて世界を支配しようとしていた悪党どもかよ?!」
アカガミ神「弱い! 弱すぎる!!」
アカガミ神「ハハハハハハハハハハ!!!!」
アカガミ神「この力はなんて素晴らしいんだ!!!」
アカガミ神「これさえあれば、世界から悪を無くすどころか、王になれるぞ!」
アカガミ神「世界の!!! 王に!!!」
アカガミ神「ヒャヒャヒャヒャ!!!!!」
アカガミ神「おっと!」
アカガミ神「ハハハハハハハハハハ!!!!」
アカガミ神「鈍い! 鈍い!」
アカガミ神「そんなパンチ、この俺には──」
地味田地味子(じみた じみこ)「じゃあ、少し本気出してやるよ」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「・・・あ」
店長「・・・まずい」
アカガミ神「ほう! 本気を出すだと?」
アカガミ神「いいぜ! やってみろよ!」
アカガミ神「だが、俺に──」
アカガミ神「バビャビャビャビャビャビャビャ!!!!」
アカガミ神「「」」
地味田地味子(じみた じみこ)「蘇生」
アカガミ神「ハッ! ハ──」
アカガミ神「ビュビュビュビュビュビュビュ!!!!」
アカガミ神「「」」
地味田地味子(じみた じみこ)「蘇生」
アカガミ神「ハッ! ハ──」
アカガミ神「ギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!」
アカガミ神「「」」

〇コンビニのレジ
  〜五時間後〜
アカガミ神「びゃびゃびゃびゃ!!!」
アカガミ神「「」」
地味田地味子(じみた じみこ)「蘇生」
アカガミ神「ハッ! マ──」
アカガミ神「アガガガガガガガ!!!!」
アカガミ神「「」」
地味田地味子(じみた じみこ)「蘇生」
アカガミ神「ハッ! マ──」
アカガミ神「ジャジャジャジャジャ!!!!」
アカガミ神「「」」
地味田地味子(じみた じみこ)「そ──」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「ストーーーーーーーーープ!!!!!!」
地味田地味子(じみた じみこ)「!!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「はぁ・・・はぁ・・・やっと、止まった」
地味田地味子(じみた じみこ)「派手菜さん・・・傷大丈夫なんすか?」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「いや、あの、根暗くん呼んだから大丈夫」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「全く・・・地味子さんはやり過ぎなんだよ」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「確かに許せる事ではないけど、五時間も敵を殺して、生き返らせて、また殺してを繰り返すのは鬼畜過ぎるよ」
地味田地味子(じみた じみこ)「そうっすか?」
店長「とにかく、私達は大丈夫だ」
店長「帰ろう。もう怒らなくていい」
地味田地味子(じみた じみこ)「・・・了解っす」
地味田地味子(じみた じみこ)「じゃあ、最後に・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「・・・これでよし」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「うわぁ・・・死体がミンチにされてる・・・」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「ほんと容赦ないね」
店長「さぁ、さっさと散らかしたものを片して、行くぞ」
店長「もう夜中だが、パーティーはまだ始まっていないぞ」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「そっか、すき焼きパーティー!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「じゃあ、そうとなれば・・・とっとと終わらせちゃおーう!」
地味田地味子(じみた じみこ)「・・・うっす」

〇諜報機関
怪人大博士「な、なんて事だ・・・」
怪人大博士「まさかアイツが負けるとは・・・」
怪人大博士「けっこう接戦になるかなと思ったのだが、まさかあんなに一方的に・・・」
怪人大博士「グヌヌヌヌ・・・」
怪人大博士「だが、ここで諦める訳にはいかない!」
怪人大博士「ワシの野望――怪人達が暮らす新世界の帝王になるという夢を果たすまでは・・・」
怪人大博士「絶対に諦めんぞ!」
怪人大博士「覚悟しろ! 悪の女帝の残党ども!」
怪人大博士「そして、アカガミ神を殺したやつ!」
怪人大博士「絶対にお前より強い怪人を作ってやるからなーーー!!!!」

〇豪華なリビングダイニング
  グツグツ・・・グツグツ・・・
派手宮派手菜(はでみや はてな)「みんな〜? 準備はできている?」
店長「あぁ」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「いいよ」
地味田地味子(じみた じみこ)「いいっすよ」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「それじゃあ・・・地味子ちゃんが二度もコンビニの危機を救ってくれたお祝いとして・・・」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「かんぱーーーーーーーい!!!!」
店長「乾杯」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「乾杯!」
地味田地味子(じみた じみこ)「乾杯っす」
  カチッ! カチッ! カチッ! カチッ!
派手宮派手菜(はでみや はてな)「あむあむ・・・」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「あぁ〜! 幸せやね〜!」
店長「ゴクゴク・・・」
店長「プハーー!! 最高だな!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「ハハハハハ!!! ボス、酔ってる〜!」
店長「ハハハハハ!!! 今日はガンガン飲むぞ〜!」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「イェ〜イ!」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「ハァ・・・あの二人、絶対あとから面倒くさくなるよ」
地味田地味子(じみた じみこ)「そうっすね」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「でも・・・昔の僕らが見たら幸せな光景だなと思うかもね」
根暗山根暗(ねくらやま ねくら)「みんな・・・あの時は暗い顔をしていたな・・・」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:Case12 最強の一般人、再び夢の世界に行く

ページTOPへ