〇住宅街
水野幸矢「えっ・・・・・・」
水野幸矢「な、なに・・・・・・」
水野幸矢「な、ない・・・・・・ふ・・・・・・？」
鈴木雪花「もう夜、周りには誰もいない」
水野幸矢「あっ・・・・・・で、でも・・・・・・」
水野幸矢「お、俺が叫べば・・・・誰か・・・・・・」
鈴木雪花「試してみる？」
水野幸矢「と・・・・・・とりあえずナイフ下げて・・・・・・」
水野幸矢「ひっ・・・・・・!!!」
鈴木雪花「二度と私と涼夏に近づくな」
水野幸矢「わ・・・・・・わかったよ・・・・・・」
鈴木雪花「あっ・・・・・・逃がした」
鈴木雪花「追おうか──」
佐野涼夏「雪花・・・・・・!?」
佐野涼夏「なんでここに・・・・・・!?」
鈴木雪花「あ、涼夏！」
鈴木雪花「ホッとしたよ、無事で良かった」
佐野涼夏「な、なんで雪花がここに・・・・・・？」
鈴木雪花「涼夏が心配で来ちゃった」
鈴木雪花「涼夏・・・・・・こんな遅くまで何してたの？」
鈴木雪花「遅くなるなら私に連絡してよ」
佐野涼夏「なんで雪花に連絡しなきゃいけないの!?」
佐野涼夏「雪花には関係ないじゃん!!」
鈴木雪花「関係あるよ」
佐野涼夏「えっ・・・・・・？」
鈴木雪花「だって涼夏は、私の大切な親友だもん」
佐野涼夏「・・・・・・・・・・・・」
鈴木雪花「涼夏が帰ってきて安心した、私は帰るね」
佐野涼夏「あっ、ま、待って・・・・・・！」
佐野涼夏「泊まってて・・・・・・帰り、危ないし・・・・・・」

〇女の子の一人部屋
佐野涼夏「はい」
鈴木雪花「ありがとう」
鈴木雪花（美味しい・・・・・・喉カラカラだったしちょうど良かったな）
佐野涼夏「雪花、今日も講義で疲れてるだろうし、ゆっくり休んでていいよ」
鈴木雪花「あっ、私も家事手伝うよ」
佐野涼夏「大丈夫大丈夫！私１人で平気だよ」
鈴木雪花「でもっ・・・・・・」
鈴木雪花「でも・・・・・・」
鈴木雪花（あ・・・・・・れ・・・・・・）
鈴木雪花（ね・・・・・・む・・・・・・い・・・・・・）
鈴木雪花「う・・・・・・」
佐野涼夏「お休み、雪花」

〇女の子の一人部屋
佐野涼夏「まず、雪花のスマホ調べてみよっか」
佐野涼夏「絶対幸矢くんの連絡先入ってるから」
　　涼夏は雪花の連絡先を探す。
佐野涼夏「・・・・・・無い」
佐野涼夏「どこか別のアプリに・・・・・・」
佐野涼夏「・・・・・・見つからない」
佐野涼夏「どうやって連絡してるの・・・・・・!?」
佐野涼夏「雪花が幸矢くんを誑かしたのは間違いないのに!!」
佐野涼夏「自分が可愛いからって・・・・・・」
佐野涼夏「あたしが幸矢くんのこと好きなの分かってて奪うなんて・・・・・・」
佐野涼夏「最低だよ・・・・・・雪花」
佐野涼夏「・・・・・・ここで殺してやりたい」
佐野涼夏「・・・・・・・・・・・・」
佐野涼夏「けど、バレたら大変だしやめておこう」
佐野涼夏「雪花のバッグ・・・・・・中身いじっちゃおうかな」
佐野涼夏「思えばいつも優等生気取りでムカついてきたし」
佐野涼夏「雪花を困らせてやろーっと！」
　　涼夏は雪花のバッグを開けて、中身を漁り始めた。
佐野涼夏「何持ってるんだろ」
佐野涼夏「変なものあったりして」
佐野涼夏「変な──」
佐野涼夏「変な・・・・・・？」
佐野涼夏「変・・・・・・な・・・・・・」
佐野涼夏（えっ、なにこれなにこれ・・・・・・!?）
佐野涼夏（な、な、ナイフ・・・・・・!?）
佐野涼夏（い、一旦落ち着こう・・・・・・）