第3話 それぞれの恋(脚本)
〇部屋のベッド
鈴木雪花(考えすぎちゃって・・・・・・眠れなかったな)
鈴木雪花(まだ頭痛い・・・・・・最悪)
鈴木雪花(でも、涼夏に私のパジャマを着せられたし、良しとしようかな)
鈴木雪花「涼夏、そろそろ起きて」
佐野涼夏「ん・・・・・・もう少し・・・・・・」
鈴木雪花「涼夏!」
佐野涼夏「ん・・・・・・幸矢くん・・・・・・?」
佐野涼夏「わぁっ!?なんの音!?」
鈴木雪花「・・・・・・・・・・・・」
鈴木雪花「なんでもないよ、ちょっと転びそうになって手をついただけ」
鈴木雪花「それより、ご飯出来てるから食べよう」
佐野涼夏「うん!」
〇アパートのダイニング
佐野涼夏「美味しい!」
佐野涼夏「雪花が付き合ったら、彼氏の胃袋も簡単に掴めちゃうね!」
鈴木雪花「そ、そうかな・・・・・・?」
鈴木雪花(それなら・・・・涼夏の胃袋を掴みたいよ・・・・・・)
鈴木雪花(二度と離さないくらい・・・・・・強くしっかりと・・・・・・)
〇講義室
水野幸矢「雪花ちゃん、体の調子はどう?」
鈴木雪花「・・・・・・心配ありがと、もう大丈夫だよ」
佐野涼夏「幸矢くん!お隣座ってもいい?」
水野幸矢「うん、いいよ」
佐野涼夏「やった!」
鈴木雪花「あっ・・・・・・涼夏・・・・・・!」
鈴木雪花「・・・・・・・・・・・・」
鈴木雪花(アイツ・・・・・・本当に邪魔だな)
鈴木雪花(涼夏が悲しむと思って放っておいたけど・・・・・・)
鈴木雪花(もう、我慢の限界・・・・・・)
鈴木雪花(こいつを消して、心の安寧を取り戻そう)
〇線路沿いの道
水野の友人「いやー、今日も飲んだなぁ」
水野幸矢「そうだね」
水野の友人「それで、誰かいい女いたかよ」
水野幸矢「まあね」
水野の友人「まじ?」
鈴木雪花(ほら、やっぱり女目当て・・・・・・最低)
水野の友人「おい誰なんだよ〜」
水野幸矢「雪花ちゃんだよ」
水野の友人「え!?」
鈴木雪花(えっ・・・・・・!!??!?)
水野幸矢「クールな優等生で格好いいと思ってたけど」
水野幸矢「強いお酒飲みすぎちゃったりする可愛らしい一面もあるんだなって」
水野の友人「ふーん、幸矢が珍しいな」
水野幸矢「俺も結構驚いてるよ、恋なんて久々にした気がするね」
水野の友人「応援してるぜ」
水野の友人「じゃ、またな」
水野幸矢「ああ、また明日」
鈴木雪花(よし、1人になった)
水野幸矢「・・・・・・・・・・・・」
水野幸矢「・・・・・・なんで跡をつけてきてるんだい?」
水野幸矢「・・・・・・雪花ちゃん」
鈴木雪花(えっ・・・・・・バレてる!?)
水野幸矢「別に何かしようって気はないから、出ておいで」
鈴木雪花(ど、どうしよう・・・・・・)
鈴木雪花(逃げる?それとも・・・・・・)
鈴木雪花(ここは、誤魔化そう・・・・・・!)
鈴木雪花「別につけてたわけじゃないよ」
鈴木雪花「この先にあるショッピングモールに行こうと思ってただけ」
水野幸矢「車じゃないの?」
鈴木雪花「大学の帰りに寄ろうと思っただけだから」
水野幸矢「でも、こんな遅い時間に危ないんじゃない?」
鈴木雪花「帰りはタクシーだから大丈夫、心配ありがと」
水野幸矢(少し不自然だけど・・・・・・なんでつけてきたのかは分からないな)
水野幸矢「折角だし、俺もそのショッピングモールについていっていいかな?」
鈴木雪花「面白くないと思うけど・・・・・・興味あるならいいよ」
鈴木雪花(何が目的・・・・・・?)
〇アパレルショップ
鈴木雪花(別に服欲しいわけじゃないのに・・・・・・)
水野幸矢「良さそうな服はあったかい?」
鈴木雪花「う〜ん・・・・・・とりあえず今欲しいのは無さそうかな」
水野幸矢「そっか」
水野幸矢「・・・・・・少しお話したいんだけど、いいかな?」
鈴木雪花「・・・・・・うん、どこかに座ろう」
〇ショッピングモールのフードコート
水野幸矢「確か雪花ちゃん、凄い頭良かったよね」
水野幸矢「共通テストは何点だったの?」
鈴木雪花「全教科合わせて865点だったよ」
水野幸矢「凄いね、900点満点だからどれもほぼ完璧だね」
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どんどんと不満を募らせていく雪花さんに対し、幸矢くんが何やら相当な曲者っぽい様子で。雪花さんが幸矢くんを一方的に仕留める(ナニがとは申せませんが)展開かと思いきや、波乱を感じさせるヒキに興味そそられました!