〇コンビニのレジ
　　Case５　最強の一般人、鬼畜集団を滅ぼす
　　ピロロン♪　ピロロン♪
　　ウイーン
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「いらっしゃいませー！」
地味田地味子(じみた　じみこ)「うっす」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「あっ！　地味子先輩、おかえりなさい！」
店長「よう、派手菜」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「あ、ボス！　おかえりなさいです！」
店長「あれ？　根暗は？」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「あぁ、あの子だったら・・・」
　　ピロロン♪　ピロロン♪
　　ウイーン
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「た、ただいま・・・帰り・・・ました」
地味田地味子(じみた　じみこ)「うっす」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「根暗くーーん！　お疲れ様〜！」
店長「根暗、どうしたんだ。顔色悪いぞ？」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「あ、て、店長・・・」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「あの・・・えっと・・・大丈夫です」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「ちょっと、食べ過ぎただけですから・・・」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「あぁっ！　ちょっと！　根暗くん！」
店長「ん？　"食べ過ぎた"？」
店長「お前・・・また殺したのか?!」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「だ、だってー！」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「根暗くんと私とで店番していたら、目をギラつかせた男集団がやってきて」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「『おい、お前！　俺達と遊ばね？』とかナンパしてくるし」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「挙げ句の果てには、私に襲い掛かろうとしてきたから」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「全員殺しちゃった☆　てへ♡」
店長「『てへ』じゃない！」
店長「根暗の気持ちを考えた事があるのか？」
店長「ちなみに、何人食べさせたんだ？」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「えっと・・・40人」
店長「よ、40・・・どんだけ食べさせたんだ!!」
店長「それに、どうしてそんなにたくさん死んだ？」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「派手菜さんが殺したのは、『沈幻《ちんげん》』という集団です」
店長「『沈幻《ちんげん》』？」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「百人規模の人数が所属している男集団で」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「主に女性を狙って、集団で不同意性交等をする連中です」
店長「クズだな」
？？？「そのクズは俺様の事だぜ〜？」
店長「ん？」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「あっ！　お前・・・逃げたやつ！」
ザコクズA「おいおい、それは心が──」
ザコクズA「「」」
地味田地味子(じみた　じみこ)「・・・」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「せ、先輩?!」
地味田地味子(じみた　じみこ)「みんな、離れてくださいっす」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「う、うん。分かった・・・」
店長「あんまり、やり過ぎるなよ」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「し、失礼します」
地味田地味子(じみた　じみこ)「・・・」
　　ピロロン♪　ピロロン♪
　　ウイーン
ザコクズB「おぉい、て──」
ザコクズB「「」」
ザコクズC「ひ、ひぃ──」
ザコクズC「「」」
ザコクズD「おい──」
ザコクズD「「」」
ザコクズE「こ、こいつ人間じゃ──」
ザコクズE「「」」
ザコクズF「誰か応──」
ザコクズF「「」」
ザコクズG「「」」
ザコクズH「ほ」
ザコクズH「「」」
ザコクズI「「」」
ザコクズJ「「」」
ザコクズK「「」」
ザコクズL「「」」
ザコクズM「「」」
ザコクズN「「」」
ザコクズO「「」」
ザコクズP「なんて──」
ザコクズP「「」」
ザコクズQ「「」」
ザコクズR「「」」
ザコクズS「「」」
ザコクズT「「」」
ザコクズU「「」」
ザコクズV「「」」
ザコクズW「「」」
ザコクズX「「」」
ザコクズY「「」」
ザコクズZ「「」」
地味田地味子(じみた　じみこ)「・・・おい」
ザコクズA「は、はい！」
地味田地味子(じみた　じみこ)「沈幻《ちんげん》のアジトはどこ？」
ザコクズA「え、あ、その・・・」
地味田地味子(じみた　じみこ)「すぐに教えないと殺す」
ザコクズA「西区です！　西区の繁華街にあるビル――『ヤマダビル』です」
地味田地味子(じみた　じみこ)「分かった」
ザコクズA「「」」
地味田地味子(じみた　じみこ)「・・・」
店長「派手にやったな」
地味田地味子(じみた　じみこ)「店長、ちょっと行ってきます」
店長「あぁ、もうこうなったら、止めてもしかたない」
店長「徹底的にやってこい」
地味田地味子(じみた　じみこ)「うっす」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「うっわ！　死体だらけじゃん！」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「これ、沈幻《ちんげん》全員死んでいます？」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「いや、まだ40人くらいはいるよ」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「多分この地域をまとめている集団かな」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「本部はもっと都心にあるよ」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「それに、本部にいる敵はもっと強くて卑劣な奴らばかり・・・」
店長「それは心配いらないだろ」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「まぁ・・・あいつだからね」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「・・・だね」
店長「さて、根暗。この死体処理をお願いする」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「えー！　散々食べたのに・・・」
店長「もし全部できたら、給料を百倍にしてやる」
根暗山根暗（ねくらやま　ねくら）「やります」
派手宮派手菜（はでみや　はてな）「わぁ、単純」

〇警察署のロビー
　　〜沈幻本部ビル・ヤマダ〜
ザコクズB「ヒャヒャヒャヒャ!!」
ザコクズG「ブヒヒヒヒ!!」
一般人B「う、うぅ・・・」
ザコクズB「夜道で一人で歩いているのが悪いんだぜ〜？」
ザコクズG「俺達みたいな奴に攫われるからな〜？」
ザコクズB「ヒャヒャヒャヒャ!!!」
ザコクズG「ブヒヒヒヒ!!!」
一般人B（た、助けて・・・）
ザコクズG「で、こいつどうする？」
ザコクズB「せっかくだし、やろうぜ」
ザコクズG「あれ？　撮影しないといけない決まりじゃなかったっけ？」
ザコクズB「いいんだよ、うちのボスがほとんど利益を取っていくんだから」
ザコクズB「内緒にしておけば、バレねぇよ」
ザコクズG「だな」
一般人B「い、いや・・・来ないで」
ザコクズB「ヒャヒャヒャヒャ!!　大人しくしてろよ・・・」
ザコクズB「「」」
一般人B「きゃあああああああ!!!」
ザコクズG「ブヒャアアアアアアア!!!」
ザコクズG「「」」
一般人B「きゃあああああああ!!!」
地味田地味子(じみた　じみこ)「うっす」
一般人B「あ、あなたは・・・」
地味田地味子(じみた　じみこ)「早く逃げてくださいっす」
一般人B「わ、分かった・・・」
ザコクズN「なんだ?!　どうした?!」
ザコクズS「お、おい！　なんだ、あれ?!」
ザコクズN「し、死体が二体・・・」
ザコクズS「おい！　お前が殺ったのか?!」
地味田地味子(じみた　じみこ)「うっす」
ザコクズN「てめぇ・・・殺してやる！」
ザコクズN「このピス──」
ザコクズN「「」」
ザコクズS「なっ?!　素手で首をはねた?!」
ザコクズS「すぐに緊急事態の連絡を──」
ザコクズS「「」」
地味田地味子(じみた　じみこ)「・・・」

〇上官の部屋
最強の用心棒・ゴルダ「ん？」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「どうした、ゴルダ」
最強の用心棒・ゴルダ「いや、緊急事態のコールが鳴ったので・・・」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「どうせ能なし共が間違えたんだろ」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「そんな事より、今日の撮影はどうなっているんだ？」
最強の用心棒・ゴルダ「うーん、『撮影隊』からの連絡はないですね」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「さっさと現状の報告してこいと伝えろ！」
最強の用心棒・ゴルダ「それが・・・何度も連絡したのですが、音信不通でして・・・」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「ふん！　ヤリチン共の事だ」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「きっと行為に夢中で、連絡を疎かにしてるんだよ」
最強の用心棒・ゴルダ「ですが・・・」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「えぇい！　黙れ！」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「お前はいつから私に助言するような立場になった？」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「雇っているのは私だぞ？」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「誰のおかげで、おまんまが喰えると思ってるんだ！」
最強の用心棒・ゴルダ「も、申し訳ございません・・・」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「分かればよろしい」
最強の用心棒・ゴルダ「!?」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「な、なんだ?!」
地味田地味子(じみた　じみこ)「・・・」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「・・・誰？」
最強の用心棒・ゴルダ「おい！　ここはお前みたいな所が来る──」
最強の用心棒・ゴルダ「「」」
地味田地味子(じみた　じみこ)「お前が親玉？」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「・・・」
地味田地味子(じみた　じみこ)「すぐに言わなかったから殺──」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「わ、私が！　私が組織のボスだ！」
地味田地味子(じみた　じみこ)「そう」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン（あの最強の用心棒のゴルダを一撃で・・・）
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「ただ者ではない。ここは穏便に事が解決するようにしないと・・・」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「な、何の用かな・・・お嬢さん」
地味田地味子(じみた　じみこ)「お前の部下を皆殺しにした」
沈幻総司令官・ヤリヤリーテーイン「はぁ〜〜〜〜?!」