コンカフェ嬢の流儀

ぽんたろう

最終話『生誕祭!』(脚本)

コンカフェ嬢の流儀

ぽんたろう

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〇メイド喫茶
月「今日は暇ですね」
あみーな「そんな日もあるよ」
あみーな「そういえば、月ちゃん もうすぐ誕生日じゃなかったっけ?」
月「そうですよ」
あみーな「だったら、生誕祭しないとね」
ルティエル「いいですね 絶対やった方がいいよ」
月「生誕祭に何をやるんですか?」
あみーな「えっと、ご主人様やお嬢様から たくさんお祝いしてもらうんだよ」
ルティエル「ドリンクやボトルを たくさん入れてもらったりね」
ルティエル「あとは催物とかあれば楽しいかも」
月「来てくれるかな」
あみーな「月ちゃんなら平気だよ」
ルティエル「うんうん」

〇テーブル席
田村「へえ、生誕祭か」
田村「凄いね 楽しそう」
月「不安で仕方ないよ」
田村「でも、陽奈なら大丈夫だよ」
田村「きっとたくさん来てくれるよ」
月「ちなみに、田村ちゃんは来てくれる?」
田村「行けたら行く」
  『行けたら行く』
  その信頼度は非常に低いとされている
月(不安だぁ)

〇メイド喫茶
月「今度、生誕祭やるんです」
推し斬りタケゾー「そうなんだ、凄いね!」
推し斬りタケゾー「行けたら行くよ」
月「・・・・・・」
月「こ、今度生誕祭やるんですよ」
モンスター石井「うん 行けたら行くよ」
月「・・・・・・」
月「こ、今度生誕祭やるんです」
客「行けたら行きます」
月「・・・・・・」
月「今度、生誕祭あるらしいですよ」
ガチ恋番長イワッチ「行けたら行くよ」
月「・・・・・・」
月「あれれーー?」

〇焼肉屋
月「生誕祭、大丈夫ですかね」
月「誰も来てくれるって お約束してくれないんですけど」
あみーな「大丈夫大丈夫」
ルティエル「そうそう 陽奈ちゃんのファンは多いからね」
  ↑
  ※オフのルティエルさんです
あみーな「みんな、きっと断言できないだけだよ」
あみーな「お約束してくれても来ない人は来ないからね」
あみーな「月ちゃんならきっと成功するよ」
ルティエル「不安かもしれないけど きっと大丈夫だよ」
  ↑
  ※オフのルティエルさんです
月「だったら、いいんですけど」

〇豪華なリビングダイニング
月「今度、生誕祭するんだよ」
星川アサヒ「陽奈、凄いな! これは行くしかないな」
星川夜「楽しみね」
月「パパとママは来てくれるの?」
星川アサヒ「もちろんだ」
星川夜「当然」
星川アサヒ「そうだろ? 父さん?」
星川天海「絶対行く」
月「良かった」

〇メイド喫茶
月「今度、生誕祭あるんですけど」
天使様「ごめんなさい その日出勤なの」
月「分かりました 無理なさらないでくださいね」
天使様「行けたら行きます」
月「今度生誕祭があったりなかったり?」
女の子「その日かぁ」
女の子「その日、用事があるかもしれないんですよ」
女の子「行けたら行きますね」
月「はい よろしくお願いします」
月「・・・・・・」
月「最低でもパパママおじいちゃんは 来てくれるんだしね」
月「上出来上出来」
えるる「きっと大丈夫っち」
マイマイ「うんうん」
月「そうですよね! きっと大丈夫ですよね」

〇電器街
月「あんなことを言ったものの不安だ」
月「はあぁ どうしよう」
月「もっと色んな人に声かけた方がいいのかな」
月「でもなぁ 何か欲張りみたいに思われるのも 嫌だしなぁ」

〇メイド喫茶
月「あれー??」
月「誰も来なかったぁ」
あみーな「月ちゃん、残念だけど閉店の時間だね」
あみーな「ご主人様1人も来なかったけどドンマイだよ」
月「はい」
月「私って嫌われてるんですかね」
あみーな「きっとみんな忙しかったんだよ」
月「うううぅぅ」

〇女性の部屋
月「ううう」
月「夢か」
月「正夢にならないよね」
月「まさかね・・・・・・」

〇メイド喫茶
月「あと少しで開店か」
あみーな「月ちゃん 大丈夫?」
あみーな「目の下、凄いクマが出来てるよ」
ルティエル「昨日、ちゃんと寝れたの?」
月「羊が37,525匹ぐらい走り抜けていきました」
ルティエル「つまり寝れてないのね」
あみーな「そんなに不安にならなくても」
あみーな「ご両親は来てくれるんでしょ?」
月「それが・・・・・・」

〇豪華なリビングダイニング
月「パパママ 今日は大丈夫そう?」
星川アサヒ「陽奈、すまない 急用が入ってしまってな」
星川夜「ごめんなさい ママもお出かけしないと行けなくなったの」
月「そっか」
月「だいじょーぶだいじょーぶ」
月「気にしないで そっち優先して」
月「まだおじいちゃんが、、、いるから」
星川アサヒ「父さんも大きな仕事が入って どうなるか分からないらしい」
月「なら仕方ないよ」
月「ふふふふ」

〇メイド喫茶
月「そんなことがあったんです」
「・・・・・・」
あみーな「大丈夫だよ」
ルティエル「うん! 月ちゃんは人気だから!」
月「だといいんですけど」

〇メイド喫茶
月「開店したのに誰も来ない」
ルティエル「まだ開店して2分だよ?」
月「あー、 無理だー」
月「マジつらたん」
マイマイ「プレッシャーのあまり 月ちゃんが普段使わないような言葉使ってる」
月「緊張エグち」
ルティエル「これは重症ね」
あみーな「月ちゃんなら大丈夫」
あみーな「今まで頑張ってきたじゃない」
ルティエル「これまでの努力は報われるはずだよ」
月「・・・・・・はい」

〇メイド喫茶
月「初めてのお給仕緊張するな」
あみーな「そんなに緊張しなくてもいいよ」
客「こんにちは」
月「おおおお、おきゃえ いなちゃいまちぇ」
あみーな「月ちゃん落ち着いて!」
客「ハハハハ」
「ハハハハ」

〇メイド喫茶
推し斬りタケゾー「ツーショットチェキを撮ろう」
月「喜んで」

〇メイド喫茶
モンスター石井「そして、あなたを推しにします」
月「やった!嬉しい!」

〇メイド喫茶
ガチ恋番長イワッチ「ありがとう、月ちゃん」
ガチ恋番長イワッチ「君がいなかったら 僕は一生後悔するところだった」
ガチ恋番長イワッチ「これからはキャストみんなと仲良くするよ」
月「きっと店長喜びます」

〇メイド喫茶
月「楽しい」

〇メイド喫茶
月「・・・・・・」
月「・・・・・・関係ないよね」
月「誰か来るとか来ないとか関係ない」
月「私は1人でも多くのご主人様お嬢様を 笑顔にするんだ」
月「頑張ろ」
客「こんにちは」
月「おかえりなさいませ ご主人様!」
客「予定をキャンセルして来ました」
月「嬉しい!」
客「お誕生日おめでとう」
月「ありがとうございます」
「誕生日おめでとう!」
月「おかえりなさいませ ご主人様」
ガチ恋番長イワッチ「有給使ってやって来たよ」
モンスター石井「今日は仲間も連れてきたよ」
ガチ恋番長イワッチ「今日のために、みんなを集めてたんだ」
月「本当ですか!?」
痛痛ヤロー北川「友達に誘われてきました おめでとうございます」
イキリビッグマウスいのうえ「おめでとうございます!」
孤独のロンリーキャッチボーラー山田「人に誘われて嬉しかったです おめでとう」
黒歴史製作所ムラタ「この日のことは日記に書きます おめでとう」
月「嬉しい! ありがとうございます!」
月(みなさん、忙しいのに来てくれたんだ)
推し斬りタケゾー「今日はパチ屋のイベントだったけど こっちを優先してきたよ」
推し斬りタケゾー「こっちの方が期待値高いからね」
推し斬りタケゾー「お誕生日おめでとう」
月「ありがとうございます!」
「お誕生日おめでとう!」
月「おかえりなさいませ!」
月「お久しぶりです!」
お客B「覚えていてくれたのね」
月「もちろんです」
お客C「今日は生誕祭らしいから来たぜ」
お客B「お祝いしましょ」
月「ありがとうございます」
女の子「こんにちは」
女の子「予定を早めに終わらせました!」
月「おかえりなさいませ」
月「いつもありがとうございます」
女の子「生誕祭おめでとうございます」
月「ありがとうございます! ゆっくりしていってくださいね」
女の子「はい!」
天使様「こんにちは!」
平天使「ういーす」
月「おかえりなさいませ」
平天使「先輩、2人で同時に有給使っちゃったけど マジ大丈夫ですかね」
平天使「今頃、通行所てんやわんやですよ?」
天使様「今日ぐらい神様だって許してくれるはずだよ」
天使様「何かあった時は私が全責任を負うわ」
平天使「先輩カッコいいです」
天使様「今日は生誕祭おめでとうございます」
平天使「おめでとうです」
月「お忙しい中、来てくださったんですね」
月「ありがとうございます!」
「ありがたやー」
田村「来ちゃった」
月「田村ちゃん、絶対来てくれると思った」
田村「当たり前じゃん」
田村「お誕生日おめでとう」
田村「またオフでお祝いするね」
月「ありがとう!」
月「おじいちゃん」
月「おかえりなさいませ」
星川天海「陽奈ちゃん」
星川天海「お仕事終わらせて来たよ」
星川天海「生誕祭おめでとう」
月「ありがとう」
星川夜「用事は済ませてきたよ」
星川アサヒ「急用より陽奈との約束が優先だ」
星川夜「生誕祭おめでとう」
星川アサヒ「おめでとう!」
星川夜「ノンアルオリシャン  たくさん入れてあげるね」
星川アサヒ「チェキもたくさん撮ろう」
月「楽しみ!」
  のちに月は『行けたら行く』という
  曖昧な約束を100%成功させたとして
  コンカフェ業界で語り継がれるのだった

〇メイド喫茶
月「楽しい!」

〇メイド喫茶
月「みなさん 今日は生誕祭に来ていただき ありがとうございます」
月「当日まで不安でしたが こんなにもたくさんの人が来てくれて 本当に嬉しいです」
  おめでとう!
月「来年も再来年も生誕祭を開けるように 頑張っていきますので 応援よろしくお願いします」

〇メイド喫茶
マイマイ「無事終わって良かったですね」
えるる「そうっちね」
フレン「じゃあ、お店閉めまーす」
フレン「誰も残ってませんねー?」
「大丈夫!」
フレン「はーい!」
フレン「よーし、この後はみんなで打ち上げだ」
「フレンちゃん、早く!」
フレン「はーい 今行きまーす」

〇メイド喫茶
??「今日ぐらい、掃除は大目に見てあげる」

〇電器街
月「終わっちゃった あっという間だったなぁ」
月「でも本当に楽しかった」
あみーな「大成功で良かったね 月ちゃん」
ルティエル「やっぱり上手くいったね」
月「はい!」
月「来年も絶対やりたいです!」
あみーな「そうだね」
ルティエル「じゃあ、このあとは月ちゃんちで キャストとご家族、タムーちゃんと一緒に 改めてお祝いだね!」
月「明日はお店もお休みだから 朝までみんなで楽しみましょう」

〇メイド喫茶
  それから約1年後
月「そろそろ生誕祭か 早いなぁ」
月「今年はどうなるかな」
月「でも、今は今日を頑張ろう」
ノア「せんぱーい」
月「どうかした?」
ノア「今日も分からないことがあったら 教えてください!」
月「もちろん」
フレン「買い出しから戻りました」
月「おかえりなさい フレンさん」
フレン「今日もお互い頑張ろうね」
月「はい!」
あみーな「今日は休日だから たくさんご主人様がご帰宅されるはずだよ」
ルティエル「今日はキャストも大勢いるから安心だよ」
月「はい」
えるる「今日はどんな人が来るっちかな」
マイマイ「たくさん楽しみましょう」
月「あ、ご主人様だ」
「おかえりなさいませ ご主人様 お嬢様」
  おしまい

コメント

  • 異世界編を読む前の履修として読了しました。
    月ちゃんの奮闘する様子が描かれていて応援してしまいました。僕も推しになりそうです。😊
    癖の凄い痛客との接し方や、憧れの人との再会。
    祝って貰えない不安、からの客勢揃いの生誕祭。
    とても楽しく読む事が出来ました。

    異世界編、読めたら読みます。←行けたら行きますのノリ

  • 月ちゃんの成長をしかと見られる最終話、本当にステキです🥰
    過去の登場人物(虫みたいなのも含めて😂)みんな登場するのって気持ちがイイですね💕 石井くんが連れてきた「仲間」は初見の割に妙に見覚えがあるのですが……しかも何故か納得する二つ名が💦
    コンカフェという、現代において(一部の人にとっては)夢と現実の境目にある舞台で、ファンタジーとリアルを見事なまでに書き上げたこの作品、もう大好きです😊

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