青春漫才バカ一代!!!(脚本)
〇体育館の舞台
モブくん「はいどーもー!!!」
モブさん「はい! ど、ど、、、どm」
モブくん「どーも!で、どもっちゃってるよ!!」
静寂が体育館を包み込む
モブさん「は! はいどー! はいどー!」
モブくん「いや馬か!!」
モブさん「ひ、ひ〜ん(泣)」
こいつらーーー
完全にスベっていた!!!
〇教室の教壇
モブくん「今日も相変わらずな1日だったなぁ」
モブさん「おおーい。モブー」
モブくん「なんだよモブさん。 というか、 2人とも同じ名前なんだからくん付けしてくれよ」
モブさん「ごめんごめん。 つい自分がモブなことって忘れがちで」
モブくんとモブさん。
2人は幼馴染。
といっても、偶然幼稚園から高校まで同じというだけの。
まぁ要するに、2人とも陰キャなのだ
モブさん「なんかさ、このまま高校生活が終わるのって嫌じゃない?」
モブくん「急だなぁ。 みんなに認識されない人生もそれはそれで、でしょ」
モブくん「今更どうでもいいよ」
モブさん「さすが陰キャだな」
モブくん「モブさんもでしょ!」
モブさん「声ちっさ」
モブくん「モブだし陰キャですからね。 チワワの足音くらいの声量ですよ。 文字起こしするとビックリマークが付いてるけども」
モブさん「はいはいそこまで!」
モブくん「・・・今、チワワ通った?」
・・・
モブさん「ぶふぉっ!!」
モブくん「ひひひひひ!!」
モブさん「モブくんて面白かったんだ!」
モブくん「陰キャですから。 誰かに話しかけられる妄想は、17年間1日も欠かしたことないから!」
モブさん「ダブってるから18年間だろ!」
モブくん「耳が痛いや!」
チワワの足音が、黄昏に染まる教室にこだましていた!
モブさん「・・・やるか?」
モブくん「なにをだよ?」
モブさん「一発逆転だよ」
モブくん「どうやって?」
モブさん「今度の文化祭で漫才やるんだよ。 学校中を歓声の渦に巻き込んでやろーぜ」
モブくん「黒歴史確定じゃん! 友達いなくなったらどう責任とってくれるってんだ?!」
モブさん「責任はとらん!」
モブさん「モブくんには友達いないから!」
モブくん「・・・チワワに免じて許してやるよ」
モブさん「決まりだな。 まずはツカミの練習からだ」
モブくん「それなら、17年間妄想し続けてきた。 いいのがあるよ」
モブさん「やるな陰キャ。。」
モブくん「お前もな」
チワワの笑い声が教室にこだましていた。
〇体育館の舞台
モブくん「(スベってるよモブさん!)」
モブさん「(()←これのなかでビックリマーク使うなよ!)」
モブさん「ウケないなら、ここから台本は無しだー」
モブさん「ついてこい!」
モブくん「!!」
空気がー
変わった!
モブさん「いやぁー! 少子化ってヤバいですよね!」
モブくん「ヤ、、、ヤバいっすよねぇ!? こどもがどんどん減ってますねー!」
モブさん「この学校なんて1学年に15クラスしかないんですよ!?」
モブくん「多すぎるやろ! 今も体育館の外までごった返しとるやんけ!」
モブさん「この学校はね? でも世の中は少子化で大変なんですよ」
モブさん「そこでモブさん思い付きました」
モブくん「おっ! 脱・少子化のいいアイデアですか?!」
モブさん「日本中の畑をキャベツ畑にしちゃいましょう!!」
モブくん「えーっと? どゆこと?」
モブさん「子どもはキャベツ畑から生まれてくるでしょーが!!!」
モブくん「生まれねーよ! お母さんから生まれてくるんだよ!」
モブくん「保険の授業ちゃんと受けないからだぞ!」
モブさん「さすがモブくん。 2回同じ授業受けてるだけのことあるじゃん!」
静寂のコンクリートで固まった空間が、
和らいでいく。
モブくん「それにキャベツ畑よりいいアイデアが他にあるでしょ!」
モブさん「おっ! そこまで言うなら聞かせてもらいましょう?」
モブくん「鳥の営巣地を沢山つくればいいんですよ!」
モブさん「は? なんで鳥?」
モブくん「子どもはコウノトリさんが運んでくるでしょうが!!!!!!」
モブさん「くそダブり野郎だなぁ!」
気づけば、体育館は笑いに包まれていた
モブくん「(す、すっごい笑い声!)」
モブくん「(モブさん!僕は夢を見てるのかな!? こんな日が来るなんて)」
モブさん「モブくん。 さっき自分で言ってたじゃん」
モブくん「なにをさ?」
モブさん「今も体育館の外までごった返しとるやんけ!って」
モブくん「あ」
モブさん「どうやら、キミのことをモブだと思ってたのはモブくんだけみたいだぜ」
モブくん「モブさん!!!」
かくして、陰キャたちの明るいひと時は幕を下ろした
〇教室の教壇
モブさん「モブくんおつ!」
モブくん「お、おつかれ〜。 なんかふわふわしてて足に力が入らないや」
モブさん「ほんと、よく頑張ったよね俺ら」
モブくん「これでもう、陰キャ卒業かな! なんちって」
モブさん「卒業でしょ!」
モブくん「だよね!」
モブさん「せっかくだし! 陰キャを卒業したモブくんの顔見たいなぁ!」
モブくん「モ、モブさんならいいよ! 期待しないでよね!」
モブさん「カウントダウンいきまーす!」
モブさん「陽キャの登場まで! 3、2、1ーーーー」
・・・
モブくん「モブくんです!」
モブさん「声ちっさ!!」
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陰キャさんの方の素顔は!?気になるんですけど🤣
チワワの足音…チワワの笑い声…。「こちとらもっと存在感あるがな」とチワワ本人が怒ってきそうですね。陰キャとかモブとか、ネガティブなイメージを逆手にとって自分で自分を笑い飛ばせる人生になったらこっちのもんですよね。ラストのオチも「許してちょんまげ」(古)という感じでよかったです。
陰キャ事情をポップで軽やかに描いていて楽しいですね!とってもよく理解できて涙してしまいましたがww そして、オチがまさかのww