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makihide00

第8話 おわりのはじまり魂(脚本)

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〇開けた交差点
菅原「ひまりちゃん、 このあとバイト一緒だよね」
ひまり「はい!」
菅原「じゃ、このまま一緒に行こっか」
ひまり「え、は、はいっ!!」
ひまり(ふたりっきり・・・だぁ・・・)
菅原「・・・この前、喫茶店で会って以来だよね」
ひまり「そ、その節はすいませんっ! なんか、失礼な態度とっちゃって!」
菅原「いやいや、こちらこそ 急に話しかけて悪かったよ」
菅原「ひまりちゃんって・・・おもしろいね」
ひまり「えっ!」
菅原「・・・もっともっと、 ひまりちゃんと仲良くしたいな」
ひまり「す、菅原さん・・・」
ひまり「・・・あのー」
ひまり「菅原さんって・・・今、好きな人いま」
緊急放送「西川3丁目付近、モンスター1体出現! 今すぐ退避行動をとってください!」
緊急放送「山井1丁目付近でもモンスター1体出現! ただちに退避行動を!」
モンスター「シュギャッ!」
モンスター「シュギャッ!」
モンスター「シュギャッ!」
「シュギャギャッ!!」
緊急放送「た、宝田5丁目付近でも モンスター3体出現・・・!」
ひまり「いったい・・・これは・・・?」
ヴァヴェル「・・・全員出勤ぽよ」
ヴァヴェル「・・・シフトの調整、大変だったぽよよ」
ヨシト「ひまりっ!今すぐカラダを貸せ!」
ひまり「で、でも、菅原さんもいるし・・・」
ヨシト「なにのんきなこと言ってんだ!」
トラストレディー「トラストレディー、参上!」
松井(魂)「ふぅ・・・お待たせしました」
トラストレディー「松井さん、お仕事終わったばかりで 急にすいません・・・」
松井(魂)「なぁに・・・いいんですよ」
松井(魂)「この世界、まだまだ 滅んでもらっちゃ困りますから・・・!」
ひまり「・・・」
緊急放送「小塚2丁目付近、 モンスター2体出現・・・!」
ヨシト「ひまりっ、急げ!」
ひまり「・・・わかった」
ひまり「アタシのカラダ・・・好きにしていいよ」
ヨシト「・・・」
ヨシト「い、いや、もうちょっとこう 誤解を招きにくい言い方というか・・・」
ひまり「・・・だね、ごめん」
菅原「・・・」
ひまり「菅原さん・・・」
ひまり(今度こそさよなら、アタシの初恋・・・)
菅原「・・・ひまりちゃん、 もしかしてボクに気を遣ってるの?」
ひまり「え・・・」
菅原「だったら心配いらないよ・・・」
菅原「ボク、全部わかってるから」
菅原「そこにいる、ヨシトくんこと・・・ トラストマンのこともね」
ひまり「菅原さん・・・やっぱり見えて・・・」
ヨシト「・・・オマエ、いったい何者だ?」
ヴァヴェル「モンスター全員、配置完了したぽよ!」
ヴァヴェル「・・・ザムザ様!」
ひまり「ザムザ・・・さま・・・?」
菅原「・・・」
菅原「そろそろ、種明かしをしようかな」
菅原「魔王ザムザは・・・ボクだ」
ひまり「あ・・・あ・・・」
菅原「・・・正確に言おう」
菅原「魂は、魔王ザムザだ」
菅原「このカラダは、 確かに菅原という男のもの・・・」
菅原「今はそれを借りている」
菅原「つまりは、キミたちと同じさ!」
ひまり「・・・じゃ、じゃあ、どこ?」
ひまり「菅原さんの魂はどこ!?」
ヴァヴェル「それは・・・ここぽよ」
ヴァヴェル「この玉の中に、 菅原の魂は封じ込めているぽよ・・・」
ひまり「・・・」
ひまり「いつからなの? 菅原さんのカラダを借りているのは・・・」
菅原(中の魔王ザムザ)「日曜日、喫茶店でキミたちに会う直前さ」
菅原(中の魔王ザムザ)「あの時は驚いたよ・・・ 偶然借りたこのカラダが、 まさかトラストマン界隈と繋がるとは!」
菅原(中の魔王ザムザ)「その前は、また別のカラダを 借りていてね・・・」

〇豪華な社長室
ヴァヴェル「・・・」
ヴァヴェル「ザムザ様!」
ヴァヴェル「駅前の喫茶店のプレミアムパンケーキ、 絶品らしいとのウワサぽよっ!」
じじい(中の魔王ザムザ)「なに!それは本当か?」
ヴァヴェル「特製ハニーシロップが もうたまらないらしいぽよ!」
じじい(中の魔王ザムザ)「ほえ〜、ええのう・・・ 早速食べに行くかのう・・・」
ヴァヴェル「ぜひ!ぽよ!」

〇駅前ロータリー(駅名無し)
じじい(中の魔王ザムザ)「ん〜・・・ なかなか信号が変わらんのう・・・」
じじい(中の魔王ザムザ)「早くしないと売り切れる・・・」
じじい(中の魔王ザムザ)「もういい!突っ切るわい!」
じじい(中の魔王ザムザ)「ぬわぁぁぁぁぁ──!!」
菅原「おじいちゃん!」
菅原「大丈夫ですか・・・? すぐ救急車呼びますから!」
ザムザ(魂)「ソノカラダ・・・ヨコセ・・・」
菅原「え?」
菅原(中の魔王ザムザ)「・・・ありがとう」
菅原(魂)「は、はあっ!?」
菅原(魂)「なに?ボク・・・透け・・・」
菅原(中の魔王ザムザ)「スポイル!!」
菅原(魂)「あっ、あああああっ!!」

〇開けた交差点
菅原(中の魔王ザムザ)「・・・」
菅原(中の魔王ザムザ)「そのあと、このカラダで食べた プレミアムパンケーキ・・・」
菅原(中の魔王ザムザ)「大変おいしゅうございましたっ!!」
ひまり「・・・」
ひまり「えっと・・・ひとつひとつツッコむから ちょっと待ってね・・・」
ひまり「魔王がスイーツ食べに行かない!! そもそもなんでおじいちゃんのカラダ!? いきなり他人のカラダに入れるの!?」
ひまり「そして・・・ 菅原さんの魂、返しなさいよー!!」
ヨシト「なーんだ、魔王もスイーツ男子かぁ」
ひまり「だから、敵と意気投合しなーいっ!!」
菅原(中の魔王ザムザ)「・・・ツッコミ、お疲れ様」
ひまり「うるさーい!!」

〇黒
  つ づ く

次のエピソード:第9話 乗り換え魂

コメント

  • ヒーローと魔王が追い求めるプレミアムパンケーキ……食べてみたいですww
    そして、シフト制のモンスター……ヴァヴェルさま、勤務シフト作成おつかれさまです(同情)

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