【第20話】生真面目な幹部の出陣です。(脚本)
〇ナイトクラブ
ここまでのあらすじ
カフェがクラブハウス(?)に変化している実態に思わず冷静になってしまうトゥレラ。
落ち着かせる作戦には成功したが、その代わりに幹部最強の男ゾウオに目をつけられてしまうのであった・・・
アングスト「・・・ゾウオさん これはコレール様の命令でやったことです あなたに咎められるものではない」
ゾウオ「お前は何も分かってはいない これはコレール様の命令だろうが許容することはできない」
ゾウオ「こんなクラブハウスを放置しておいては風紀が乱れる そうすればコレール様の命令が届かない無法地帯になる」
ゾウオ「即刻戻せ」
アングスト「お断りします 言われずとも一晩だけの夢の地なので 今すぐ戻すことは致しません」
甘咲 結葉「ど、どうしたんですか!?」
アングスト「・・・面倒なやつに絡まれているだけです」
ゾウオ「面倒なやつはお前だ」
甘咲 結葉「ちょ、ちょっと!!喧嘩は良くないですよ!!」
甘咲 結葉「ほら、笑ってください!!」
ゾウオ「・・・笑う、だと」
ゾウオ「そのような感情、コレール様は求めておられない」
ゾウオ「今一度自分の立場を見つめ直してはどうだ」
甘咲 結葉「え・・・」
アングスト「・・・あーもう、あなたは帰ってください」
アングスト「このままだとアゲアゲパーリナイな空間がシリアスになるので」
ゾウオ「・・・言われずとも」
アングスト「・・・・・・」
アングスト「さ、楽しみましょう」
甘咲 結葉「この状況でどうやって楽しめと!?」
〇シックなカフェ
翌日
甘咲 結葉「結局徹夜で楽しんじゃいました」
甘咲 結葉「お陰で寝不足です」
トーイン「なんか騒がしいと思ったらそんなことしてたのか」
トーイン「俺は行かなかったが随分と楽しそうな声が聞こえてきたよ」
トーイン「あと何故かゾウオが俺の部屋に来て愚痴るだけ愚痴って帰ってったのも多分それが原因だろ」
甘咲 結葉「そうなんですよ、少しの間凄い怖い人が来たんです」
甘咲 結葉「こーんな感じで、ムッスーってしてて」
トーイン「あいつ真面目だからな・・・」
四島 修「あ、結葉、新しくお客様だよ」
甘咲 結葉「あ、はい!今行きます!!」
甘咲 結葉「ご注文をお聞きします!!」
ゾウオ「・・・・・・」
甘咲 結葉「・・・・・・えっ!?」
トーイン「珍しいなゾウオ お前がここに来るなんて」
ゾウオ「・・・違う 我はカフェに用があって来たわけではない」
ゾウオ「コレール様から伝言だ」
ゾウオ「『あまり無茶はしないでほしい』 ・・・分かるな?」
ゾウオ「そして個人的に一言 『立場を弁えろ』」
甘咲 結葉「・・・・・・」
ゾウオ「これから我はエルピスレンジャーと戦ってくるのでな この辺でお暇させてもらおう」
甘咲 結葉「・・・感じ悪・・・」
トーイン「こら、そういうこと言ってはいかんぞ」
トーイン「確かにあいつはコレールに忠実すぎるが・・・」
トーイン「根は本当に良いやつなんだ」
〇駅前ロータリー(駅名無し)
一方、宮ヶ峰市
エルピス・キング「くっ・・・強すぎる・・・!!」
バッドエモーター「・・・・・・」
エルピス・ナイト「どういうことだ・・・? こっちの消耗を狙っているのか・・・!?」
エルピス・キング「くそっ!! これでも喰らえ!!」
バッドエモーター「・・・・・・」
エルピス・キング「効いてない!?」
ゾウオ「・・・・・・余計なことは考えなくていい バッドエモーター、お前はこの世界を破壊するための存在だ」
ゾウオ「あやつらはそんな簡単なこともできぬ だから感情に左右されすぐに負ける」
ゾウオ「・・・情けない」
〇諜報機関
モニタールーム
コレール「お・・・・・・これは勝てそう」
コレール「やっぱゾウオって強いね」
アーロゲント「コレール様、それは僕への当てつけか何かですか?」
コレール「いいや、違うよ 君は本当に強い力を持っている だからこそ・・・」
コレール「ゾウオにこてんぱんにやられて立ち直れなくなっているところをさらにこてんぱんにして」
コレール「もう二度と立ち直れないようにしてほしいんだ」
〇シックなカフェ
カフェでは。
甘咲 結葉「何なんですかあの感じ悪い人!!!!」
四島 修「ま、まあまあ・・・」
四島 修「でも確かに冷たかったね」
甘咲 結葉「もー・・・」
コレール「失礼するよ」
甘咲 結葉「あ、コレールさん」
コレール「実はとびきり良い作戦を思いついてね この作戦が成功すれば僕達の企みをレンジャーに止められることはなくなるんだ」
甘咲 結葉「それって・・・」
甘咲 結葉「もし成功したら、私達の帰る場所は・・・」
四島 修「それに、大切な皆は・・・」
コレール「何言ってるんだい」
コレール「君たちの帰る場所も、大切な皆も ここにいるし、なんの問題もないじゃないか」
コレール「勿論応援してくれるよね?」
「・・・・・・」
続く
アングストさん、「アゲアゲパーリナイ」ってww
そしてゾウオさん、風紀云々について口にするのなら、まず他幹部の日頃の言動からのような気が……
そして物語展開が動くことを感じさせるラスト、今後が気になります!