EP.9 決勝!そして…(脚本)
〇西洋の街並み
マルク「さぁていよいよ決勝戦! アスカ対ガルアの戦いの幕が切って落とされるぞ〜〜!!」
マルク「・・・とその前にそれぞれの意気込みを聞いてみよう! まずはアスカ!」
アスカ「絶対に勝って、シルヴィアさんを幸せにします!!!!!!」
コハク「大胆な愛の告白、ですね・・・」
シルヴィア「今までちょっと誤魔化せてたけど、やっぱりなんか恥ずかしくなるわね・・・」
マルク「いい意気込みだな! よし、次はガルア!」
ガルア「ぜっぜぜぜぜぜ絶対に勝って・・・ シルヴィアさんと・・・・・・・・・そそ、その・・・」
プッチィ「ガルア、めちゃくちゃ緊張してる・・・ さっきの勢いはどこに行っちゃったんだよ・・・」
シルヴィア「ガルア・・・」
マルク「よし、じゃあ決勝戦!! 試合開始ィィィィ!!!!」
アスカ「よっしゃ! まずはボクから!!」
ガルア「うおっ! あ、危ねえ・・・」
アスカ「ちょっと!避けないでよ! これじゃ攻撃が当たらないじゃないか!!」
ガルア「当たり前だろ!!! 好きで喰らいたいやつなんていねぇだろ!!!!」
アスカ「ッ!! よくもやったなーーー!!!!!」
ガルア「ぐゥ・・・!!」
プッチィ「あぁ! ガルアが・・・!」
シルヴィア「ガルア・・・!」
コハク「いや、待ってください! 彼はまだ立っています!」
アスカ「ど、どうして・・・? あの時はこれで倒れたのに・・・」
ガルア「ハァ・・・ハァ・・・ 俺が毎回同じような技を喰らってやられるようなやつだと思ってるのか?」
ガルア「俺はそんなにバカじゃねぇぞ・・・?」
アスカ「こ、こうなったら・・・! これでもくらえぇぇぇぇぇ!!!」
マルク「お、俺の店がぁぁ!!!」
アスカ「よし、トドメだぁぁ!!!」
マルク「お、おい待てェ!!」
プッチィ「ちょっ! ガルアがやばいよ!」
シルヴィア「ガルア・・・ ガルアァ!!!!」
コハク「あぁ! シルヴィアさん!」
プッチィ「こうなったら、僕たちも行こう!」
コハク「そうですね、行きましょう!」
〇荒れた小屋
ガルア「ハァ・・・ハァ・・・ ここまでやるやつがいるかよ・・・」
アスカ「まだ生きてたみたいだね、狼さん・・・」
アスカ「でも、これで終わりだァァ!!!」
シルヴィア「ウッ・・・!」
ガルア「シルヴィア・・・さん?」
アスカ「嘘・・・なんで?」
シルヴィア「アスカ・・・」
アスカ「・・・え?」
シルヴィア「アンタ、ここまで周りの迷惑を考えずにボコボコにしていいと思ってるの・・・?」
アスカ「いやその・・・ ボクはただ・・・シルヴィアさんのためを思って・・・」
シルヴィア「私なんかのために店を壊して、ガルアを一方的にいじめて・・・そんな事していいと思ってるの!?」
ガルア「シルヴィアさん・・・」
アスカ「そんな・・・ボク・・・ボクはただ・・・」
アスカ「うっ・・・うぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!」
シルヴィア「・・・ガルア、大丈夫? 怪我はない?」
ガルア「あ、あぁ・・・なんとか──」
ガルア「ウグゥッ!!」
シルヴィア「やっぱり大丈夫じゃないじゃない!」
シルヴィア「ほら、私に掴まりなさい」
ガルア「あ、ありがとう・・・ございます・・・」
シルヴィア「ほら、行くわよ!」
〇西洋の街並み
アスカ「うぐっ・・・うぐっ・・・ ボクはただ・・・シルヴィアさんと一緒にいたくてぇ・・・」
プッチィ「この子、結構打たれ弱い性格だったんだね・・・」
コハク「アスカさん・・・ 貴方の気持ちはよくわかります」
コハク「でも、もう少し周りの事も考えるべきでしたね・・・」
アスカ「・・・うん」
マルク「おお!お前ら、無事だったのか!」
シルヴィア「私はなんともないけど、ガルアが怪我してるみたいなの・・・ 手当てできるとこ探してくれる?」
マルク「よし分かった! ちょっと探してくるわ!」
ガルア「シルヴィアさん・・・ 俺、結局アスカに負けたから・・・その・・・」
シルヴィア「何言ってるのよ・・・ アンタ、前と比べて随分たくましくなったじゃない」
シルヴィア「もっと自分に自信を持ちなさい」
ガルア「シルヴィアさん・・・」
アスカ「あの・・・ボク・・・」
シルヴィア「アスカ・・・?」
アスカ「ごめんなさいッ!!!!! 自分のことばかり考えて、周りのことが全然見えてませんでした!!!!!」
シルヴィア「・・・いいのよ 次からは気をつけなさい」
アスカ「・・・はい! これからは力だけにとらわれない、シルヴィアさんみたいな立派な戦士になります!!」
ガルア「・・・・・・なんだかんだでいいヤツだったな、アスカ」
シルヴィア「そうね・・・ただ純粋なだけだったのかもしれないわ」
こうして、シルヴィア争奪トーナメントは静かに幕を下ろした──
〇暖炉のある小屋
数ヶ月後・・・
シルヴィア「魔物の討伐、終わったわよ」
マルク「おう! 随分と早かったじゃないか!」
ガルア「まぁな! 俺とシルヴィアさんがいればどんな奴でも負ける気がしないぜ!」
シルヴィア「こら! 調子に乗らないの!」
ガルア「はい、すいません・・・」
アスカ「あの2人・・・うまくやってるみたいだね」
コハク「えぇ・・・ シルヴィアさんもガルアもなんだか幸せそうです」
プッチィ「何はともあれ、お似合いのカップルだね♪」
シルヴィア「・・・で、次の依頼は?」
マルク「いや、もうなんもないぞ?」
マルク「・・・あ、そうだ!」
ガルア「これは・・・?」
マルク「温泉リゾートの案内だよ たまには休んだっていいんじゃないか?」
シルヴィア「マルク・・・!」
ガルア「よし!じゃあパァァァっと遊びに行くとしますか!シルヴィアさん!」
シルヴィア「全く・・・ほんと調子がいいわね」
シルヴィア「でもいいわ、行きましょ!」
ガルア「やったぁぁぁ!!!」
シルヴィア「ちょっ!ガルア! 声大きい!」
賞金稼ぎ「あの2人・・・随分と仲良くなったじゃねえか」
賞金稼ぎ「最初に会った頃とは随分と変わったな・・・」
賞金稼ぎ「そろそろ結婚とか、するんじゃないですかね・・・?」
「ハァ!? そんなつもりはないけど!?」
マルク「息ぴったりじゃねえかよ、2人とも!」
鎧女と人狼男
完
最期まで楽しく読ませていただきました!
やっぱりと言うべきかハッピーエンドは心地良いものがありますね☺
お似合いのあの二人ならどんな困難でも乗り越えていけるはずです。完結お疲れ様でした!
完結おつかれさまでした!
ステキなラストに思わず笑顔になりました!……そして、やはりシルヴィアさん最強。。。
気持ちのいい物語をありがとうございました!
ハッピーエンドで良かった😆