絶対に負けられない戦いがここにあるっ!!(脚本)
〇地球
2023年7月某日・・・
TapNovel第2回長編コンテストの主人公の座をめぐってのバトルが──
「前置きはいらねー!!!!」
〇闘技場
魔王「ちんたら説明してねーで、話進めろや!」
魔王「うおっ!」
神様「いけない子だなぁー」
神様「僕から余所見しちゃダメでしょう?」
魔王「おまえふざけんなよ!」
魔王「作者がちんたら話進めようとしやがるから──」
魔王「俺様が話の訂正してやっ・・・」
神様「ああ・・・そうだね」
神様「テンポが1番大事らしいからね」
神様「ふふっ!早速1人ライバルが減ったかな?」
「おまえなー!こんなんでやられるわけねぇーだろぉーがぁー!」
魔王「はん!俺様が勝って、主人公になるに決まってるんだぁあ!」
神様「・・・・・・ふぅん」
神様「そろそろ僕も本気を出そうかな・・・」
魔王「ガハハッ!俺様が勝ぁぁぁーーつ!!」
神様「僕が勝って主人公になるんだよ」
神様「これはもう決まってることなんだ」
魔王「んなわけねーだろっ!」
神様「・・・・・・」
魔王「・・・・・・」
〇海辺
黒髪の男「・・・・・・」
勇者「・・・・・・」
黒髪の男「主人公・・・か・・・」
黒髪の男「俺は主人公って柄じゃない」
勇者「主人公に柄なんてあるのか?」
黒髪の男「・・・あんたみたいな奴のほうが、主人公たるものって感じだろう」
勇者「じゃあ、お前は大人しく負けを認めて──」
勇者「私の勝ちってことでいいのか?」
黒髪の男「・・・・・・」
勇者「ふっ・・・素直じゃないな・・・」
黒髪の男「主人公・・・俺がなれるのか?」
勇者「少なくとも作者はお前の事を激推ししているみたいだぞ」
黒髪の男「・・・そうなのか」
勇者「悪いが俺にも引けない理由があるのだ」
勇者「お前も主人公になるのを諦めないのであれば、戦う道しか残されていない!」
黒髪の男「・・・・・・」
黒髪の男「・・・ああ」
黒髪の男「戦うさ・・・全力で・・・な」
〇飛空戦艦
薔薇の貴婦人「嫌だわ・・・わたくし、皆さんと戦いたくないわ・・・」
薔薇のお嬢様「私だって同じ気持ちだ」
翠髪のお嬢様「私もですわ」
薔薇の貴婦人「ええ・・・ここは公平に──」
薔薇の貴婦人「客観的に見て誰が主人公としてふさわしいか?で判断しましょう」
「・・・・・・」
「わたくしね 私ですわね 私だな」
「・・・・・・・・・」
「はっ! はぁ? なんだと?」
薔薇の貴婦人「あらあらあらあらあら・・・」
薔薇の貴婦人「”客観的”という言葉をご存知かしら?」
薔薇の貴婦人「どう見てもわたくしが1番美しくて、主人公に相応しいですわよね?」
翠髪のお嬢様「はぁ?」
翠髪のお嬢様「美しさなら負けないし、パッと見た時の華やかさがあって、今だって真ん中にいるわ」
薔薇のお嬢様「私のような美しくて更にカッコよさもあるという2度美味しいキャラに──」
薔薇のお嬢様「君たちは勝てるというのか?」
薔薇の貴婦人「つべこべ言わずに、わたくしの美貌にひれ伏しなさいな!」
翠髪のお嬢様「はぁ?私だって美しさで花を咲かせることなんて簡単にできるわ!」
薔薇のお嬢様「君たちは・・・本当の美しさはこれだ・・・」
「・・・・・・」
薔薇の貴婦人「ふっ・・・長期戦になりそうね・・・」
翠髪のお嬢様「これはとっても長い戦いになりそうですわね・・・」
薔薇のお嬢様「これ以上は言葉は不要だな」
〇菜の花畑
黒髪の赤ちゃん「だぁーぶぅーあばばー!」
茶髪の赤ちゃん「あばばー!!」
黒髪の赤ちゃん「だぁーぶぅー?」
茶髪の赤ちゃん「あばばー!」
茶髪の赤ちゃん「あーうーんばー!!」
黒髪の赤ちゃん「あばばー!」
黒髪の男の子「あそこにいる黒髪の赤ちゃんは・・・」
黒髪の男の子「赤ちゃんの頃の僕で間違いなさそうだな・・・」
黒髪の男の子「僕自身を主人公にしてあげるために未来からやってきたけど・・・」
黒髪の赤ちゃん「だばばー!」
茶髪の赤ちゃん「だぶぶー!!」
黒髪の男の子「一緒に楽しんじゃってるし・・・」
黒髪の男の子「この主人公を決める戦いに勝つのは無理そうだなぁー」
〇シックなバー
獣人執事「いらっしゃいませ」
セクシーおじ様「なんだぁ?ここは・・・」
獣人執事「わかりません!実はボクもついさっき来たんですよ!」
セクシーおじ様「あぁん?そいつはどーいうこっ──」
執事「・・・・・・」
獣人執事「いらっしゃいませー!」
執事「なんです?ここは?さっき手紙をもらいましたけど・・・」
獣人執事「主人公の座をかけてこの場にいる者たちと戦えって手紙に置いてありますね!」
執事「主人公の座をかけて?」
執事「・・・僕は興味ないので、2人で戦ってもらえます?」
獣人執事「本当にそう思ってます?」
獣人執事「・・・2人で戦わせて弱らせて、自分が一人勝ちしようとしてるんじゃないですか?」
セクシーおじ様「なっ!・・・なんて奴だ・・・」
執事「・・・勘のいい人は嫌いだなぁ」
獣人執事「ボクは!ご主人様を守れるような主人公になりたいんだっ!」
執事「僕は主人公に興味なかったんですが──」
執事「彼女がヒロインになるかもしれないって小耳に挟んだので、状況が変わったんです」
セクシーおじ様「あー俺は降りるぞ!」
セクシーおじ様「俺は散々濃い人生歩んできたんだ・・・いい加減ゆっくり休みてぇ」
執事「残念ながら、この戦いは降りるということはできないようですよ」
獣人執事「・・・」
執事「・・・」
セクシーおじ様「・・・」
〇遊園地の広場
制服の女の子「遊園地楽しかったねー!」
白髪の女の子「うん!楽しかったぁー!」
三つ編みの女の子「凄いはしゃいで遊んじゃった!」
制服の女の子「主人公争いしなさいって言われてたけど・・・」
制服の女の子「みんなと戦うのイヤになっちゃったー」
白髪の女の子「私もー!お姉ちゃんたちと戦いたくなーい」
三つ編みの女の子「ねー!私たちは戦わないでありのままでいいよー!」
制服の女の子「うん・・・結局私たちが戦っても──」
制服の女の子「最終的に決めるのは作者なんでしょう?」
白髪の女の子「そうなんだよねぇー」
三つ編みの女の子「ね・・・戦うことに意味を見出せない・・・かな・・・」
制服の女の子「ほらほらっ!私たちって充分魅力的じゃん?」
白髪の女の子「うん!私たちめっちゃ可愛い♡」
三つ編みの女の子「まぁ可愛いよね!私たちは!」
制服の女の子「ありのままの私たちでいて──」
制服の女の子「選ばれたら、全力で頑張るっていうのでも・・・良いんじゃないかな?」
白髪の女の子「うんっ!良いと思うー!」
三つ編みの女の子「それでいこっ!」
制服の女の子「そうと決まったらー!これからファミレスにでも行く!?」
「いくー!」
〇時計台の中
魔法使い「おい・・・」
ピンク髪のお嬢様「なんですの?」
魔法使い「ここから先に脱出できた方が──」
魔法使い「主人公の座を掴む確率が高くなるらしいぞ」
ピンク髪のお嬢様「興味ないですわ」
魔法使い「・・・・・・」
ピンク髪のお嬢様「・・・・・・」
魔法使い「しかも5分後に爆発するらしいぞ?」
ピンク髪のお嬢様「はぁぁ!?」
ピンク髪のお嬢様「なんで私たちだけそんな条件付きなんですの!?」
魔法使い「ただの思いつきだそうだ・・・」
ピンク髪のお嬢様「わけがわからないですわ・・・」
ピンク髪のお嬢様「こうなったら協力して2人して脱出して、私たちどちらも主人公になって──」
ピンク髪のお嬢様「作者の作品を引っ掻き回してやりましょう!?」
魔法使い「お、それは面白そうだな」
魔法使い「我は最強の魔法使いでな」
魔法使い「ありとあらゆる魔法が使えるだけに、なんでも出来てしまう故──」
魔法使い「退屈・・・してたんじゃよ・・・」
ピンク髪のお嬢様「おしゃべりが好きな方ねぇ!?」
ピンク髪のお嬢様「いいから早く!!」
ピンク髪のお嬢様「爆発前に早く脱出しますわよ!?」
魔法使い「もちろんだ」
魔法使い「我の魔法なら一瞬で脱出できる──」
ピンク髪のお嬢様「おしゃべりはいいから早くなさって!?」
魔法使い「いや、まて、本当に我の魔法は凄くてだな!?その方法たるや唯一無二の・・・」
ピンク髪のお嬢様「ちょっとぉー!!」
ピンク髪のお嬢様「早くしないと爆発するんですのよ!?」
魔法使い「焦らずとも、我の偉大なる魔法なら、瞬く間に脱出できるんじゃ!」
魔法使い「思い返せばこれを使えるようになったのは──」
ピンク髪のお嬢様「はよせーや!!!!!!!」
〇黒
〇明るいリビング
悠蒼「うぐぁぁああー!!」
悠蒼「長編コン締切まであと20日とちょっと・・・」
悠蒼「私の脳内主人公バトルが止まらない!!」
悠蒼「え?間に合うの?これ?」
悠蒼「頑張って間に合わせますともっ!」
悠蒼「こんな泣いた表情させてますが、この作品作ってる時めっちゃ楽しかった!」
悠蒼「しかも脳内バトルさせてると、キャラ一人一人の生命力が高まってくるんですよね」
悠蒼「これが、実際の魅力的な主人公に繋がったり・・・するといいな・・・」
悠蒼「それにしても・・・ここまで悩ませるキャラたち凄くないですか?」
悠蒼「もうそれだけですっごい魅力的ってことですよね!」
悠蒼「あとは私がその魅力を引き出せる長編コン1話を作るだけっ!」
悠蒼「・・・・・・」
悠蒼「が、頑張るゾォー!!!!!!!!」
悠蒼「それでは!また!ごきげんよう!」
個性的なキャラクターたちが競っていて、面白かったです!
ギスギスした戦いからの、赤ちゃんたちの癒し空間に和んでしまいました😂
あと、5分後に爆発する部屋も可哀想ですが、笑ってしまいました🤣✨
こんばんは!ギフト一番乗り嬉しすぎますそれー!
最後、悠蒼さんご本人登場して私は歓喜しました
悠蒼さんは今のコンテストもそうですが、作品の面白さに加えて立ち絵キャラを本当に丁寧に扱っているのが伝わってきます(すみません偉そうに)
イラストレーターさんへの感謝の気持ちがあるから作るキャラが魅力的なんですね🙇♀️尊敬です
どのキャラクターも素敵ですね!!
主人公の座を巡っての脳内バトルが斬新で楽しかったです😁
結局主人公は作者自身だったりして😝