〇西洋の街並み
ガルア「ん、んん・・・」
コハク「目が覚めたようですね、ガルアさん」
プッチィ「大丈夫、ガルア？ どこも痛い所はない？」
ガルア「・・・コハクにプッチィか あの急に乱入してきたアイツはどうなったんだ？」
コハク「そ、それが・・・」
アスカ「ボク、お姉さんの彼氏になります!!」
シルヴィア「え、えぇと・・・」
ガルア「おいテメェ・・・ いきなり人を殴っておいていい度胸じゃねえかよ・・・」
アスカ「さ、さっきのオオカミさん!?」
ガルア「もう一回俺と勝負して、どっちがシルヴィアさんに相応しいか、ちゃんと決めようじゃねえかよ・・・」
アスカ「いいけど・・・ またボクが勝つと思うよ？」
ガルア「こ、こいつ〜〜〜!!!」
コハク「ちょっと待ってください！ 僕もまだ諦めてませんよ!?」
ガルア「コハク・・・！ お前もまだやる気なのか？」
コハク「ええ・・・ 僕は逃げも隠れもしません あなた方２人に勝負を挑みます！」
アスカ「フン！ ２人とも、またボクにコテンパンにされても知らないよ〜？」
プッチィ「・・・なんか、とってもカオスなことになっちゃってるね・・・」
シルヴィア「これもう収集がつかないわよ・・・」
マルク「こうなったらもう「アレ」をやるしかないな・・・」
シルヴィア「「アレ」・・・？」
マルク「そりゃあお前、トーナメント戦で誰がお前に相応しいかを決めるのよ！」
シルヴィア「え、えぇ・・・」
プッチィ「でも、トーナメントを開くったって人数が３人じゃ面白くないんじゃないの？」
マルク「そ、それはだな・・・」
賞金稼ぎ「そのトーナメント、私も参加してよろしいですかな？ 最近体が鈍っていましてね・・・」
マルク「お前は・・・！ いつも店に入り浸っている──」
賞金稼ぎ「いつもあなたの店にはお世話になっていますからね・・・ 困っている時はお互い様、というわけです」
マルク「な、なんだかよく分からんがとりあえず助かった！」
シルヴィア「ところで、優勝したら私と付き合うって事になってるけど・・・」
賞金稼ぎ「・・・私は貴方には興味がありません ただ体を動かしたいだけなのです」
シルヴィア「そ、そうなんだ・・・」
シルヴィア（こうも面と向かって「興味がない」と言われると、なんか腹が立つわね・・・）
　　こうして、シルヴィアを巡るトーナメント戦が開かれようとしていた──

〇西洋の街並み
マルク「さぁてみなさんお待ちかね!! これでシルヴィアの彼氏が決まる!? 最強トーナメント戦の始まりだぁぁぁ!!!」
マルク「まずは第一試合！ おてんば亜人娘のアスカ対──」
賞金稼ぎ「口上はその辺でいいでしょう 私は早くこのお嬢さんと戦いたいのです・・・」
マルク「そ、そうか・・・ では試合開始!!!」
アスカ「このおじさん・・・威圧感がすごい・・・ 一体どんな攻撃をしてくるんだろう・・・」
賞金稼ぎ「お嬢さん・・・ 残念ですが、貴方にはここで負けてもらいます」
賞金稼ぎ「フンッ!!!」
アスカ「・・・あれ？」
賞金稼ぎ「ば、バカな・・・！ 私の全力を喰らってまだ立っているとは・・・！」
賞金稼ぎ「こうなれば、もう一撃・・・」
アスカ「えいっ!!!!!」
賞金稼ぎ「うっ・・・！」
マルク「・・・・・・・・・」
マルク「しょ、勝者！アスカァァァァ!!!!」
アスカ（あのおじさん・・・ 口ほどにもなかったなぁ・・・）
コハク「あの人、負けたみたいですね」
ガルア「ああ、アイツそんなに強くないからな・・・」
マルク「おいおい何雑談してんだよ！ 次の試合始めるぞ！」
コハク「あ、はい！ 今出ます!!」
マルク「さぁて第二回戦!! 異国から来た白虎の男コハクとバカ狼ガルアの対決だぁぁ!!!」
ガルア（あのオヤジ・・・！ この大会が終わったらシバいてやる・・・！）
コハク「ガルアさん、今度こそ貴方と対等に戦えますね」
ガルア「あの時はアスカが乱入してきたからうやむやになったが、今度こそハッキリしようじゃねえか・・・」
ガルア「どっちがシルヴィアさんに相応しい男なのかをなぁ!!!!」
マルク「それでは、試合開始ィィィィ!!!!!」