〇結婚式場の前

〇結婚式場の廊下
りゅーさん「まさか、ワシらまで呼んでもらえるとはな」
ショーカ「陛下、他にお召し物はなかったのですか？」
りゅーさん「ない」
ショーカ「仕方ないお人だ」

〇教会の中
りゅーさん「よくあの門番が通してくれたな」
ショーカ「今回だけ特別だそうですよ」
ショーカ「一貴殿の義理堅い心に胸打たれたそうです」
りゅーさん「納得」
菅原杏子「私まで呼んでもらえて 良かったんですかね」
相馬由美「関係ないわ、一緒にお祝いしましょう」
相馬由美「こうして、私も亡くなった皆んなに また会えたんだもの」
相馬由美「杏子ちゃんのおかげよ、感謝してるわ」
菅原杏子「はい」
吉良明「まさか、娘の晴れ姿を見れるなんて 思わなかったぞ」
吉良朱里「ええ、本当に最高の日ね」
相馬貴行「我が息子ながら、よくこんなことを 考えついたものだ」
相馬遙「ゲームの世界で結婚式だなんてね」
相馬貴行「我々死者が一緒に参加できるなんて 思いもしなかった」
相馬遙「こんな幸せなことはないわね」
ミソノ「それでは、新郎の入場です」
ショーカ「お似合いですよ」
りゅーさん「あの子を幸せにしてやれよ」
相馬由美「カッコいいわよ」
菅原杏子「お幸せにね」
吉良朱里「ルル奈をよろしくお願いします」
吉良明「ルル奈を絶対幸せにしてくれよ」
相馬遙「この幸せ者が！」
相馬貴行「ルルちゃんを一生守るんだぞ」
ミソノ「それでは新婦の入場です」

〇結婚式場の廊下
相馬貴宗「ルル奈の父じゃなくて 本当に俺でいいのか？」
吉良ルル奈「はい」
吉良ルル奈「ご先祖様が、私たちを守ってくれて 結びつけてくれたんです」
吉良ルル奈「お願いします」
相馬貴宗「承知した」

〇教会の中
ミソノ「二人は永遠の愛を誓いますか？」
「誓います　　　　　　　　　　　誓います」
相馬舞「式もここまで変容するのですね」
相馬貴宗「こうして、子孫達の結婚式を観れるのは 不思議であるがこれほど嬉しいことはない」

〇空

〇結婚式場の階段
「おめでとう！」
「おめでとう！」
「おめでとう」
「おめでとう」
「末長く幸せに」
「ありがとう」
吉良ルル奈「みんな、嬉しそう」
相馬一貴「みんな呼べて本当に良かった」
吉良ルル奈「絶対幸せにしてね」
相馬一貴「ああ！」

〇美しい草原
　　仮想世界アレイオワ

〇荒地
　　生者と死者が邂逅した狂った世界

〇明るいリビング
　　そこにあったのは幸福か不幸
　　それは誰にも分からない

〇広い河川敷
　　しかし、確かなことは
　　多くの人間の人生を大きく変えたこと

〇幻想空間
　　そして、１人の旅人が
　　苦難の旅で手に入れたのは

〇結婚式場の階段
　　”希望”と”未来”
　　そして、”想いの強さ”だった
　　二人になった旅人の果てしなき旅は
　　新しい世界に向かって続いていく

〇おしゃれなリビングダイニング

〇可愛い部屋
相馬一貴「えっと、なんだ、本当にいいのか？」
吉良ルル奈「いいよ」
吉良ルル奈「こんな格好見せてるんだから 恥かかせないでよ？」
相馬一貴「ていうか、俺も初めてだからな」
吉良ルル奈「お手柔らかにお願いします」
相馬一貴「おう」
相馬一貴「ルルの処女は俺が貰う！」
吉良ルル奈「ムード台無しだ！」
吉良ルル奈「家鳴り？」
吉良ルル奈「もしかしてポルターガイスト!?」
相馬一貴「こんなこと出来るのは決まってる」
吉良ルル奈「ん？」
相馬一貴「まったく、変なイタズラしてさ」
吉良ルル奈「もしかして」

〇古民家の居間
相馬貴宗「まあ、これぐらいは構わないな？」
吉良朱里「そうですね」
吉良明「お父さんは複雑です」
相馬貴行「ルルちゃんがせめて高校卒業してからだな」
相馬遙「早く孫は見たいけど計画的にね」
相馬貴宗「お盆にみんなで会いに行こう」
　　おわり