1話 女神様と青年と…(脚本)
〇教室
放課後のチャイムがなり終わると俺はいつもあの人を目で追っていた
伊駒 理央(いこま りお)
いつもミステリアスな雰囲気を出していて、人と喋っているところをあまり見ない
大黒「・・・よし、行くか!」
伊駒さんに近づく
大黒「あの、伊駒さん」
伊駒「?」
大黒「明日の放課後さ、、ちょっと話があるから校舎裏に来てほしい!」
伊駒「・・・」
大黒(どうだ・・・)
伊駒「わかったわ」
伊駒「けど委員会の仕事があるからちょっと遅れるけど・・・」
大黒「全然待ちます!!」
大黒「なんなら委員会の仕事も手伝いに行く!」
伊駒「それは別に大丈夫」
大黒「そっか・・・じゃあ明日待ってます!!」
伊駒「・・・」
〇学校の廊下
鶴海「・・・お、大ちゃんどうだった?」
大黒「とりあえず・・・明日実行することは決まった」
鶴海「おっしゃ! やったなー」
大黒「まだ喜べねぇ・・・」
鶴海「まぁ明日が本番だもんね」
大黒「ああ・・・」
明日俺は伊駒さんに告白する
去年、高校一年生の秋頃から俺の気持ちは変わっていなかった
〇教室
おそらく一目惚れだろう
気づいた時には好きになっていた
本を読む姿や休み時間勉強している姿など
その行動全てが美しく見えた
〇学校の廊下
鶴海「ま、結果はどうあれ明日は頑張れよ」
大黒「ありがとう鶴見(つるみ)!!」
鶴海「それじゃあ」
〇通学路
大黒「やっべぇ・・・一人になると緊張してきた」
大黒「今日の夜寝れるかな・・・」
???「あの・・・」
一人で帰っていると前の方向から女性の声がした
シーア「後一歩でうんち踏みますよ」
大黒「え!?」
ぐにゅっ
何か粘土を踏んだ感触に似ていた
シーア「あらら・・・遅かったかしら」
大黒「うわ!?最悪だ・・・」
シーア「あなた大黒(だいこく)君で合ってるかしら?」
大黒「は、はい・・・そうです」
シーア「急で申し訳ないけどあなた明日の死亡率100%なの」
シーア「せっかくうんち踏んだのに・・・縁起悪くしてごめんなさい」
大黒(この人は何を言ってるんだ?)
大黒「えっと・・・どう言うことですか?」
シーア「名乗り遅れましたね」
シーア「私は女神シーア」
シーア「あなたを死なせないためにここに来た」
大黒「はぁ・・・???」
シーア「ちょっと話があるから付き合ってくれないかしら?」
シーアは俺の手を強引に引っ張り近くの公園へ向かった
伊駒「・・・」
〇公園の砂場
シーア「私たち女神は人間の明日までの死亡確率を見ることができるの」
シーア「そして死亡確率が高い人間を見つけるとその人を保護をする」
シーア「それが私たちの役目なの」
シーア「ここまで理解できそう?」
大黒「ほう・・・」
シーア「・・・まぁ無理に理解しなくてもいいわ」
シーア「とりあえず」
シーア「明日は気をつけてね」
シーア「一応私が守るから死ぬことはないと思うけど」
大黒「わかりました」
大黒(悪い人ではなさそうだけど変な人だな・・・)
大黒「じゃあそろそろ時間なので帰りますね」
シーア「ちょっとまって」
シーア「最後にこれを渡すわ」
シーアは大黒に近づいてキスをした
大黒「ちょっと何してるんですか!?」
シーア「じゃあね。気をつけて」
大黒「・・・」
大黒「なんなんだあいつは」
〇黒
俺はその後、家に帰り明日の準備をして寝た
「今思えば、シーアの話をちゃんと聞けばよかったと思う」
「なぜなら、この日から俺は何者かに狙われていたのだから」
翌日
〇教室
キーンコーンカーンコーン
授業終わりのチャイムがなり、昼休みが始まった
大黒「なんでこんな日に雨降るんだよ・・・」
大黒「告白・・・明日にしようかな・・・」
大黒「それか場所変えるか・・・?」
大黒「食欲でねー」
雨が降っているが外の空気を吸いに告白する予定の場所に行った
〇体育館の裏
大黒(今日、放課後この場所で告白するのか・・・)
俺の頭の中は告白のことでいっぱいだった
大黒「頼む・・・放課後には晴れてくれ」
大黒「今日の夕方の天気でもみるか」
スマホを入れてるポケットに手を突っ込むと何かが入っていた
大黒「なんだ・・・これ?」
???「おぬし・・・その石が見えるんじゃな?」
大黒「え・・・」
誰かが直接頭の中に喋りかけてくるような感覚だった
???「大黒・・・見つけたぞ」
「我の食事・・・」
ユキハ「会いたかったぞ・・・大黒」
大黒「え?誰?」
ユキハ「我のことはかまわん・・・」
大黒「え・・・」
胸元を見ると深い切り傷ができていた
大黒「な・・・ん・・・・・・だ」
ユキハ「女神もおらんし楽じゃのぉ・・・」
この日から俺は、もう平和な日常を過ごせないだろうと思った。
インパクトだらけの第一話、思わず見入ってしまいました!正体が気になるキャラやその他謎要素も満載で、先の展開が気になります!
「天食う」と「天空」がかかっているんだろうか。興味をそそられるタイトルですね。告白相手の伊駒さんも謎めいた雰囲気があって、この後ストーリーにどう絡んでくるのか気になります。
いきなり主人公の死!?
女神様とユキハという謎の少女の存在が気になりますね!
続きも頑張ってください。