幸せ通貨(脚本)
〇お花屋さん
ここはキブシが経営している店、たんぽぽ
なぜこの店の名が『たんぽぽ』かというと
『たんぽぽ』には「幸せ」という花言葉が
あるからだ
この店にお花を買いに来てくれた人に
幸せになってもらいたいという意味を込めて『たんぽぽ』という店になったのだ
おっと一人お店に入って来るようだ
彼女はハルカ
この店のバイト生だ
キブシ「ハルカくん、今日もいつも通り1時間遅刻だな」
ハルカ「まぁまぁ、いつものことなんでいいじゃないですか〜」
キブシ「はぁ〜、いいからはやく準備しなさい」
ハルカ「はいは〜い」
母親「こんにちは〜」
キブシ「いらっしゃいませ〜」
キブシ「今日はどのようなお花をお探しで?」
母親「もうすぐ夫の誕生日なので、プレゼントにと思い買いに来ました」
キブシ「そうですか、ならこの『ジャスミン』などはいかがでしょう」
キブシ「花言葉で「あなたと一緒に」「これからも変わらずあなたと一緒にいたい」と、 大切な人に贈るのにピッタリのお花です」
母親「いいですね このお花いい?」
少年「いいよ」
母親「じゃぁこのお花で」
キブシ「ありがとうございます お代は満開の笑顔1つです」
母親「お金じゃないんですか?」
キブシ「はい、私の店は幸せ通貨です」
キブシ「このお店、たんぽぽは 『幸せ』をお届けする素敵なお店です」
キブシ「なので笑顔を頂ければ充分です」
母親「ありがとうございます」
少年「お兄ちゃんありがとう」
キブシ「またのご来店お待ちしております」
ハルカ「店長〜」
キブシ「準備出来たみたいだね」
ハルカ「幸せ通貨いつまで続けるつもりですか?」
キブシ「ずっとさ」
ハルカ「お店潰ちゃいますよ?」
キブシ「なにを言ってるんだいハルカくんは?」
キブシ「僕は政府から特別に許可をもらって 幸せ通貨でこの『たんぽぽ』を経営しているんだよ?」
ハルカ「そうですけど・・・」
キブシ「それに第一、君はこの 幸せ通貨が素敵だからこの店で バイトしているんだろ?」
ガードマン「失礼する」
キブシ「ハルカくんは奥で待っていてくれるかい?」
キブシ「ここからは㊙なんだ」
ハルカ「分かりました」
ハルヒト「今月の幸せ通貨を回収しに来た」
キブシ「今月は7つです」
ハルヒト「では70万で」
キブシ「ありがとうございます」
キブシ「良ければハルヒトさんも家のお花、いかがですか?」
ハルヒト「遠慮します それでは失礼します」
ガードマン「ハルヒトさん、」
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「幸せ通貨」なる存在と、それが政府によって導入された経緯などがすごく気になります。そして、今般それが廃止された理由もです。