上司さんと部下ちゃん(屍鬼もいます)

内田 今日―

エピソード9 牛さん虐待動画を追え!(脚本)

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〇個別オフィス
  有名になりたいので
  牛の虐待動画をとってきてください
守信寺さん「上司さん 失礼ですがもう一度説明して いただけますでしょうか?」
上司さん「はい 近隣をリサーチして 「牛の虐待動画」を撮ってきてくださいね」
守信寺さん「それって少し前に ニュースで流れていた 悪趣味な動画ですよね?」
上司さん「はい、その悪趣味な動画の パクリ動画をリサーチしてください」
守信寺さん「前から少し変だと思っていましたが ここは本来何のリサーチを する施設なのですか?」
上司さん「色々です」
守信寺さん「色々って・・・」
部下ちゃん「だって53調査チームは 他のところがリサーチを拒否した仕事が 回ってくるんだよ」
部下ちゃん「だからヘンテコなのばっかり 53(ゴミ)調査チームの名称は 伊達じゃないっす」
部下ちゃん「・・・(どやぁ!)」
守信寺さん「部下ちゃん そこはドヤ顔するところじゃ ないのでは?」
上司さん「守信寺さんの言うことも もっともですがね」
上司さん「こういう仕事も大事にこなすのが 「大人」というものですよ」
守信寺さん「はあ」
  今一つ納得できない守信寺さん
  でしたが
  ともかくリサーチを開始しました

〇田舎道
  二人は満津戸市の郊外に
  やってきました
部下ちゃん「つか 探せど探せど 牛は見当たらないにゃー」
守信寺さん「そもそもセンターの周辺に 牛の牧場はないような気がします」

〇個別オフィス
  上司さんは
  一人オフィスで笑っています
上司さん「ははは 二人とも手ぶらで帰ってくるでしょうね」
上司さん「「色々捜したが見つけられませんでした」 これがリサーチの回答なんですから」
  どうやら
  上司さんは最初から乗り気では
  無かったようです

〇病院の診察室
  同刻、医療チームでは
医師「ああ、だるいねえ ん、」
医師「何々 「時空の裂け目から魔獣が出ました 退治してください 鳥出市 会社員 添付画像参照のこと」」
医師「あのさあ あたしは勇者じゃないの」
医師「おやおや この魔獣は・・・ 報酬もいいねえ」
医師「フフフ 良いこと考えた」
  医者らしき人は
  何やら思いついたようです

〇田舎道
  再び、満津戸市の郊外
医師「よう お二人さん 探し物かい?」
守信寺さん「あなたは」
部下ちゃん「医者らしき人さん ちぃーす」
部下ちゃん「ねえ! この辺に牛いない?」
守信寺さん「唐突ですよ 部下ちゃん」
医師「牛の居場所なら 鳥出市の○✕町さ んじゃ」
部下ちゃん「あ、いなくなった」
守信寺さん「何をしにこんなところまで 来たんでしょうか?」
部下ちゃん「なんでもいいっす RPGのNPCみたいなもんでしょ」
部下ちゃん「というわけで 勇者「部下ちゃん」 しゅっぱーつ!」
  医者らしき人の情報をもとに
  部下ちゃんと守信寺さんは
  牛を求めて移動するのでした

〇暗い洞窟
部下ちゃん「ここでしょ」
守信寺さん「どう見ても洞窟です 牧場には見えませんよ」
部下ちゃん「にゃはは ビビッてますなー」
部下ちゃん「部下ちゃん隊長がスーパースクープ 「未開ジャングルの奥地洞窟に 幻の牛モーゴンが実在した!」 行きまーす」
守信寺さん「一応、録画は開始してくださいね」
部下ちゃん「OK! 部下ちゃん先行でGO」
守信寺さん「置いていかないで下さい」

〇暗い洞窟
部下ちゃん「・・・(今日はゴミ袋持ってない)」
  何と洞窟には
  人骨や人体の一部が転がって
  いるのでした
部下ちゃん「おーい 牛はいるかー?」
牛さん「気安く 呼ぶんじゃねえ!」
部下ちゃん「お、居た居た 最近人間からひどい目に 合わされてない?」
牛さん「この俺に何言ってんだ 洞窟に落ちてるモノが 目に入らなかったか?」
部下ちゃん「えー それじゃ「牛の虐待動画」 取れないっすよ」
牛さん「さっきから 俺の話は聞かねえで 手前の都合ばかり話す」
牛さん「イラつく女だぜ!」
部下ちゃん「そーゆーときは 腹式呼吸がいいらしいよ」
牛さん「なるほどね ところで姉ちゃん 今日が何の日か知ってるか?」
部下ちゃん「知らんがな」
牛さん「姉ちゃんの命日だよ!」
牛さん「こいつをガーンと 脳天に一発プレゼント 天にも昇る気持ちになるぜ」
部下ちゃん「あらら 部下ちゃん ピーンチ!」
部下ちゃん「守信寺さん 助けてー!」
守信寺さん「はいはい」
守信寺さん「どちらの牛さんか知りませんが 許してもらえませんか?」
守信寺さん「彼女に悪意は無いんです 後、散らばっているものについては 不問にしますので」
牛さん「そうかそうか だが、断る!」
守信寺さん「それじゃ 仕方ありませんね (嫌なんですけど)」
屍鬼「お覚悟!」
牛さん「何? 何で屍鬼がここに?」
屍鬼「行きます オラァ!」
牛さん「痛て痛て痛て痛て」
屍鬼「オラオラオラオラオラ」
牛さん「や、止めてくれ」
屍鬼「邪悪な人喰い牛さんには 先ほど、助かるチャンスを 与えました」
屍鬼「牛さんはそれを拒絶 ですので私も拒絶」
屍鬼「きちんと滅んでください オラオラオラオラオラ オラオラオラオラオラ オラオラオラオラオラ」
牛さん「・・・」
部下ちゃん「また、勝ってしまった」
屍鬼「キツイところは全部 私がやっているような気がします」
  こうして二人は見事に
  牛の虐待現場(?)を録画することが
  出来ました

〇個別オフィス
部下ちゃん「撮ったどー!」
上司さん「撮れた? 本当ですか守信寺さん?」
守信寺さん「はい、何とか (恥ずかしくて嫌です)」
守信寺さん「・・・(屍鬼の姿なんて 見られたくないです)」
  意外な事に驚く上司さんでしたが
  とりあえず動画を見ることにしました
上司さん「ふむ・・・」
部下ちゃん「部下ちゃん探検隊シリーズ第一弾 「未開ジャングルの奥地洞窟に幻の牛モーゴンが実在した!」 堂々の完成だよねー!」
上司さん「・・・没」
部下ちゃん「は?(困惑)」
守信寺さん「ほっ(安堵)」
上司さん「リサーチされたのは 「牛の虐待動画」であって 「牛の討伐動画」じゃありませんよ」
上司さん「はい、消去 いいですね守信寺さん?」
守信寺さん「ハイ💗」
  おきのどくですが
  ぼうけんのしょ1ばんは
  きえてしまいました。
部下ちゃん「そんなあ アン・マリーだよ」
  上司さんは思いました
  「退職まで後5年
  最期まで部下を気遣うのが
  大人でしょうね」

〇病院の診察室
医師「魔獣退治のクエスト完了」
医師「報酬はきちんと あたしの秘密口座に入金済みだねえ」
医師「バカちゃんと屍鬼に もう少し稼いでもらうとするか」
  医者らしき人は思いました
  「利益のために
  バカをこき使うのが
  大人だろうねえ」
  
  おしまい

次のエピソード:エピソード10  部下ちゃんは酒の害を学ぶようです

コメント

  • えっ屍鬼ちゃんが返信を!
    そして牛さんて柄じゃないごりごりの牛さんでてきた😂

    こちらも時事ネタなんですね!
    読めない展開、面白かったです😂

  • 作中ネタが楽しすぎますww
    部下ちゃん探検隊シリーズのネーミングや「撮ったどー!」、某RPGのセーブデータを思わせる小ネタ、どれも大好きです!

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