×時の交差、それは君の為。

白星ナガレ

君の為のタイムスリップ(脚本)

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白星ナガレ

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〇ファンシーな部屋
渚(みな・・・なんで・・・)
渚(どこにいるの・・・?)
渚(あれ? 私、何の夢をみてたっけ)
渚(涙が出てる・・・)
渚(あ、今日は出かけるんだ 支度しなきゃ!)

〇豪華なリビングダイニング
渚「おはよう」
父「おはよう、渚」
母「おはよう トースト焼こうか?」
渚「うん! ありがとう 私、お茶を淹れるね」
父「あれ? 一杯多いぞ」
渚「あれっ? ほんとだ」
父「渚、大丈夫か?」
父「元からこういうところはあったが・・・ 最近、多いんじゃないか?」
父「やっぱり、疲れてるんだよ」
渚「ごめん、大丈夫だよ!」
渚「今日、美波のところに行ってくるから! 美波の好きな花を買ってくの」
父「そうか、美波ちゃんのところに花を・・・ 気をつけてな」
渚「うん」

〇シックな玄関
渚「いってきます!」

〇一軒家
渚(ん?)
男の子「・・・」
渚(あの子、うちに用かな?)
男の子「渚!」
渚「えっ? 私のこと、知ってるの?」
男の子「えっ、えーと・・・ ほら、これ!」
渚「キーホルダー?」
男の子「見覚え、ないか?」
渚「うーん、わからないなぁ」
男の子「そっか・・・ ・・・じゃあな」
渚(行っちゃった・・・)
渚(なんだったの? まあいいや、行かないと・・・)
渚(キーホルダー、どうしよう・・・ とりあえずバッグに付けとこうかな)

〇渋谷のスクランブル交差点
渚(花も買えたし、美波のところへ──)

〇渋谷のスクランブル交差点

〇渋谷のスクランブル交差点
渚(えっ!? 車がこっちに──)
渚(信号が赤になってる!? さっきまで青だったのに──)
男の子「危ない!」
  ドンッ
渚「あ、ありがとう!」
男の子「お前・・・ 未練があるのか?」
渚「え?」
男の子「お前は今、時をさかのぼった」
渚「どういうこと?」
男の子「未練を感じてる日時に タイムスリップしたんだ」
渚「なんでそんなことに・・・」
男の子「ここは交差点だ」
男の子「人が交わる、人生が交わる 過去と未来が交差する場所」
男の子「誰かしら時を戻ったり進んだりもするさ 未練のある奴とかな」
渚「な、何を言ってるの・・・? そんなわけないし、聞いたこともないよ」
男の子「ここは渋谷だぞ これだけの人がいるんだ」
男の子「何があってもおかしくない ここにいる全員とお前は話したのか?」
渚「それは・・・」
男の子「いいから、俺を信じろ そして運命を変えろ」
男の子「お前の未練はなんだ?」
渚(私の未練・・・そんなの決まってる)
渚「幼なじみが、死んだの 私のせいで」
男の子「・・・お前のせい?」
渚「ハチ公前で待ち合わせしてたんだ でも、私が遅刻して・・・」
渚「待ち合わせの時間をちょっと過ぎた頃に 通り魔に襲われて、幼なじみは・・・」
渚「美波は、死んじゃった」
男の子「・・・片野美波か?」
渚「うん、知ってるの?」
男の子「わかるさ 早く行け、まだ間に合うはずだ」
渚「うん・・・!」
男の子「急げよ 早く元の時間に帰らないと手遅れになる」
男の子「お前は全員から忘れられることになるからな」
渚「わ、わかった!」

〇ハチ公前
渚(美波はまだ来てない・・・ 確か通り魔が出たのは今から15分後くらい)
渚(そうだ、近くに交番があったはず!)

〇渋谷駅前
渚「あの! 通り魔が!」
警察官「通り魔!? どこですか!?」
渚「あっ、ま、まだなんですけど・・・ 怪しい男がいるんです!」
警察官「まだ? どういうことですか? 男の特徴は?」
渚(ニュースで聞いたけど 犯人の特徴なんて、覚えてないよ)
渚「あー、えーっと・・・ 特徴は・・・うーん」
警察官「・・・ふざけてるのなら、やめてくださいね 公務執行妨害になりますよ」
渚(ダメだ・・・それに、時間がない!)
渚「ご、ごめんなさい!」
渚(とにかく美波のところに行かなきゃ!)

〇ハチ公前
渚「美波!」
美波「渚! 待ち合わせ時間ぴったりだね~」
渚「急いであっちへ行こう!」
美波「え~? どうしたの?」
渚「いいから!」
渚「あっ・・・美波! 後ろ!」
美波「えっ?」
  ドンッ
  ドンッ
渚(私が美波を突き飛ばして・・・ 誰かが私を突き飛ばした?)
男の子「いってぇ・・・」
渚「え!? なんで君が・・・ 頬が切れてるよ!」
男の子「かすり傷だ それより早く交差点に行け 元の時間に戻るんだ」
警察官「おとなしくしろ!」
通り魔「くそっ、離せ!」
警察官「おい、君、大丈夫か!?」
男の子「大丈夫です」
男の子「ほら、早く行けよ!」
渚「あ、ありがとう!」
男の子「・・・」

〇渋谷駅前
美波「渚、さっきはありがとう 私を助けてくれたよね」
渚「ううん、私もあの男の子に助けられたし」
美波「小さいのに、すごい勇気だったね」
美波「あ、渚、それ・・・」
美波「そのキーホルダー、懐かしいね」
渚「これ?」
美波「うん、大切にしてたよね 小さい頃になくしたって聞いたけど 見つかったんだ」
渚(あ・・・これは・・・そうだ!)
渚(どうして私、わからなかったんだろう・・・ 宝物のキーホルダーだったのに!)
渚「ごめん美波、ちょっと用事!」
美波「えっ、渚!」

〇高架下
渚「ねえ」
男の子「お前・・・早く帰れって言ったろ!」
渚「一緒に帰ろうよ」
男の子「は、はぁ? なんで俺とお前が一緒に・・・」
渚「湊」
男の子「お前・・・!」
渚「湊は私のお兄ちゃんでしょ?」
湊「渚・・・」
渚「思い出したの このキーホルダー」
渚「昔、湊が私にプレゼントしてくれて でも私がどこかでなくしちゃって・・・」
渚「湊は、これを探してくれたんでしょ?」
湊「・・・」
渚「ずっと探してくれてたのに 私、湊のことを忘れちゃって・・・」
渚「ごめんね、湊・・・!」
湊「バカ、いいんだよ 俺が間抜けだったんだ」
湊「なくした時間も場所もわからなかったから 見つけるのに時間がかかって・・・」
湊「やっと帰れたと思ったら元の時間じゃないし みんなに忘れられてた」
湊「でもいいんだよ、渚 思い出してくれてありがとう」
渚「ありがとう、湊・・・」
湊「俺たちの家に、帰ろう」

〇高架下

〇渋谷のスクランブル交差点
渚(交差点に戻ってる・・・)
渚(元の日付・・・ それに、美波からのメッセージ!)
渚(よかった! 美波は生きてる!)
渚(家に帰らなきゃ!)

〇シックな玄関
渚「ただいま・・・」
湊「おかえり」
渚「湊!」
渚「ただいま、湊」
湊「おかえり、渚」
湊「あと・・・ただいま」
渚「おかえり、湊・・・!」
渚「もう、いなくならないでね」
渚「もう、なくさないから!」
湊「なくしても、次はすぐに見つけるよ」

コメント

  • 最初のお茶はお兄さんの分だったんですね!
    過去の時間と今の時間をヒロインが行き来している間のまわりの時間を想像し、また胸がほっこりしました。
    みんな戻って良かったです(^^)

  • タイトルからタイムスリップものなんだろうなぁと思いつつ、
    色々なところで「これはどんな伏線なんだろう?」と考えながら楽しめる作品でした😌
    みんながいるハッピーエンドでよかったです😭

  • 幼馴染を助けに行って、忘れていたお兄さんも思い出せたんですね泣
    お兄さん…なんだか可哀想だけど戻ってこれてよかった!
    誰も損しないハッピーエンド!

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