勤め先のカフェは悪の組織支部店です

小夜紅テルン

【第15話】アマテラス大作戦です。(脚本)

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小夜紅テルン

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〇広い厨房
  ここまでのあらすじ
  ”毒物”と称されたドリンクから一転、
  美味しそうなほうれん草スムージーを作った3人。
  思いは、ドリンクは、健康は、
  アングストに届くのか。

〇洋館の廊下
  アングストの部屋の扉には張り紙が張ってあった。
  『暫く差し入れは不要です』
甘咲 結葉「根に持たれてますね・・・」
シャグラン「よっぽど応えてしまったようだな・・・ 悪い事をした」
四島 修「差し入れは不要、と言われたら渡すに渡せないような・・・」
シャグラン「どうにかしてこの戸を開けてもらわねば 押し付けるにも押し付けられまい・・・」
甘咲 結葉「あの・・・押し付ける前提にするのやめませんか・・・?」
四島 修「・・・でも、いざとなったら押し付けるしかないんですよね」
「うーん・・・・・・」
甘咲 結葉「あっ、いい事思いつきました!!」
シャグラン「なんだ?教えてくれ」
四島 修「そうだね、協力できることなら協力するよ」
甘咲 結葉「名付けて・・・ 『アマテラス大作戦』です!!」

〇実験ルーム
  研究室内部ではアングストが研究に集中していた。
アングスト「・・・一刻も早く・・・」
アングスト「もう食べ物も飲み物も摂る時間が勿体ないですね・・・」
アングスト「なるべく無駄な時間を削り研究に費やさなくては・・・」
アングスト「・・・・・・」
  と、彼の部屋の前の廊下から明るい声や音楽が聞こえてきた。
アングスト「・・・これは?」
アングスト「騒がしいですね・・・何の用でしょうか」
  アングストは扉を少し開き、廊下をこっそり見てみた。
  するとそこには・・・

〇洋館の廊下
甘咲 結葉「そうそう、ケーキも!! どんどん色々持ってきてください!!」
四島 修「ドリンクはこちらです!! ご自由に取ってってください!!」
シャグラン「本当にこんなことしていいのか?」
甘咲 結葉「はい!だってこの作戦は昔神様すら引きこもり脱却させた作戦なんですよ!!」
ボーダム「その神様すらって、神様どんな人だったの」
甘咲 結葉「太陽の神様です!!」
ボーダム「太陽の神様引きこもったの? アンタらの世界の神様・・・・・・」
甘咲 結葉「大昔の話らしいですけど そうみたいです!!」
シャグラン「色々あったんだな」
甘咲 結葉「ささ、パーティを始めましょう!!」

〇実験ルーム
アングスト「パーティ・・・? 人の部屋の前で何を・・・」
アングスト「・・・懲りないのでしたら、 直々に・・・」

〇洋館の廊下
甘咲 結葉「お料理でーす!!どうぞ!!」
四島 修「ケーキも作りましたよ!!」
  廊下で(勿論コレールの許可は取って)パーティを始める面々。
  そこへ・・・
アングスト「これは、どういうことですか」
甘咲 結葉「!!」
アングスト「人に毒を盛るだけでなく無許可で騒ぎ立てるなど言語道断です 今度こそ二度と私に関われなくしてあげましょうか?」
四島 修「いや、その・・・」
甘咲 結葉「先輩、ここは私が」
アングスト「・・・ほう?貴女一人で私に立ち向かうのですか」
甘咲 結葉「・・・この前はすみませんでした!!」
甘咲 結葉「それで、私達償いと言ってもなんですが、新しくスムージーを作ってきたんです」
アングスト「・・・そんなのいりません」
甘咲 結葉「いえ、それでも!! せっかく外に出てきたんですから、 一緒にパーティしましょうよ!!」
甘咲 結葉「貴方には多分休憩が凄く必要なんです!!」
アングスト「・・・まさか、このパーティは 私を部屋の外に出すためだけに・・・!?」
甘咲 結葉「はい!! 名付けて”アマテラス大作戦”です!!」
甘咲 結葉「楽しい歌と音楽で気を引いて、気になって出てきたところを外に引きずり出す そういう作戦なんです!!」
アングスト「・・・それを、私に」
アングスト「・・・まんまとハメられた訳ですね」
甘咲 結葉「いや、ハメようとした覚えは・・・」
アングスト「良いでしょう スムージーくらいなら貰ってあげます ただし」
アングスト「美味しくなければ、即刻部屋に戻りますからね」
甘咲 結葉「・・・はい! ささ、どうぞ!!」
  アングストはスムージーを半ば強引に渡されると、注意深くそれを観察した。
アングスト「・・・色味、臭い共に有害さは無し・・・」
  アングストが小型機械をかざすと、機械が青く輝いた。
  ピロンッ
アングスト「・・・有害物質は検出されなかった・・・ ・・・これなら」
甘咲 結葉(有害物質があると思われてたんだ・・・)
  アングストはスムージーを一口、恐る恐る飲んだ。
アングスト「・・・・・・」
甘咲 結葉「お、お口に合いました?」
アングスト「・・・・・・」
アングスト「そうですね ・・・不味くはないです」
甘咲 結葉「!!!!」
アングスト「・・・少し見直しました」
甘咲 結葉「・・・!! 先輩!!ありがとうございます!!」
アングスト「・・・先輩・・・?」
四島 修「あ、僕です」
アングスト「・・・これは、貴方が・・・?」
  続く

次のエピソード:【第16話】アングストの理想です。

コメント

  • スムージーの内容物を測定するアングストさんww そして、アマテラス大作戦という名の騒音攻撃www
    アングストさんのリアクションコメントは次話ですかー、楽しみです!

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