妖怪バスター イナバニー

さぶろう

第9話 剣右衛門の謎の巻(脚本)

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〇屋敷の寝室
妖狐 玉藻「はい、剣右衛門さま、あ〜ん❤️」
ケンジ「あ、あ〜ん・・・」
妖狐 玉藻「ふふっ❤️ どうです?美味しいですか?」
ケンジ「あっハイ、美味しいです・・・」
妖狐 玉藻「ふふっ❤️ よかった❤️」
オーガ「・・・・・・・・・」

〇魔界
サキュバス「あら、オーガが帰ってきたわ」
鎌鼬「オーガ、玉藻様の様子はどうだ?」
オーガ「ダメだ・・・ 完全に人間の男にうつつを抜かしてフヌケになってしまった・・・ もう人間界を攻める気も無さそうだ・・・」
サキュバス「ハァ〜〜〜!? 人間界への攻撃はアイツが始めた事でしょ!?」
サキュバス「なんでよりにもよってリーダーが本来の目的そっちのけで人間とイチャイチャしてんのよ!?」
サキュバス「ほんっとムカつくわ・・・」
フラットウッズ・モンスター「私も同じ意見です」
鎌鼬「マジでムカつくぜ!!!! さっさとその人間の男を八つ裂きにしちまおうぜ!!!」
フラットウッズ・モンスター「私も同じ意見です」
オーガ「まあ待て・・・ 今ここで奴を殺せば玉藻様は怒り狂い、我々の身にも危険が及ぶだろう・・・」
オーガ「鎌鼬、人間界へ行き玉藻様と剣右衛門とかいう人間との関係性について調べに行ってくれないか?」
鎌鼬「ハァ?ケンエモン・・・?」
オーガ「玉藻様はあの男を剣右衛門などと言って可愛がっていた・・・」
オーガ「もしかすると、過去に何かあったのかもしれん・・・」
鎌鼬「わかったぜ! とにかく人間界に行ってそのことを調べりゃいいんだな!」
鎌鼬「うぉぉぉぉぉ!!!行ってくるぜぇぇぇぇぇ!!!! 邪魔する奴は皆殺しだぁぁぁぁぁ!!!!!」
サキュバス「・・・・・・これはちょっと人選ミスじゃない・・・?」
フラットウッズ・モンスター「私も同じ意見です」
オーガ「う、うぅ・・・」

〇中央図書館
  一方その頃、イナバニー達も餓鬼の言っていた剣右衛門について調べようとしていた──
イナバニー「「剣右衛門」のこと、ここなら何か掴めそうですね・・・」
モミジ「それにしても・・・どうしてわざわざ図書館にまで来たわけ? ネットで調べた方が早いんじゃないの?」
イナバニー「いや〜、ネットの情報はもう一通り見たんですけど、これだっ!と思うものが全然無かったんですよね・・・」
イナバニー「なので、もしかするとここにネットにも載ってない情報があるんじゃないかと思って来てみたわけです!」
モミジ「なるほど・・・ ここには地方に伝わる民話や伝承をまとめた文献もあるみたいだし、何かしらの手がかりは掴めそうね」
イナバニー「はい!ではさっそく行きましょう!!」
モミジ「あっ!コラ!イナバ! 図書館は静かに利用しなさい!!」
鎌鼬(図書館か・・・なるほど・・・)

〇図書館
モミジ「・・・見つからないわね、剣右衛門の話」
イナバニー「あっ!ありました!剣右衛門と玉藻の話が!!」
モミジ「イナバ!声でかい!」
イナバニー「あっ、すみません・・・」
モミジ「・・・で、それってどんな話なの?」
イナバニー「あ、はい! これなんですけど・・・」

〇寂れた村
  その昔、境村に剣右衛門という木こりの青年がいた。
  剣右衛門は心優しく、誰とでも仲良くなれる好青年でもあった。
  ある日、剣右衛門は森の中で玉藻と名乗る化け狐と出合い、仲良くなった。
  そして二人は恋に落ち、お互いに愛し合い、いつか結婚しようと約束した。
  しかし、その願いは叶う事は無かった。

〇洞窟の入口(看板無し)
  剣右衛門が狐に化かされていると思った村人達は術師を呼び、玉藻を剣右衛門から無理やり引き剥がした。
  そして、玉藻を封印してしまったのである。

〇寂れた村
  恋人を失った剣右衛門はそのあと誰とも結ばれず、寿命が尽きるその日まで玉藻が封印された場所へと通い続けたそうな──

〇図書館
モミジ「・・・・・・なんだか、悲しい話ね」
イナバニー「そう・・・ですね・・・」
鎌鼬「ホォ〜ントホント! 涙がちょちょぎれるぜ〜!!」
モミジ「よ、妖怪!? どうしてここに!?」
鎌鼬「オーガの命令で剣右衛門について調べろと言われてなぁ〜 人間界に来てみればちょーどお前らがいたから跡をつけたってワケよ」
鎌鼬「さぁ〜て、聞くモン聞いたしお前らを八つ裂きに・・・」
???「こぉら!!!!鎌鼬!!!!!」
鎌鼬「さ・・・サキュバス・・・お前、どうしてここに・・・?」
サキュバス「どうしたもこうしたも・・・ アンタの事だからどうせ無駄に暴れたりとかそういう事をしそうだと思って跡をついてきたのよ」
サキュバス「ほらっ!情報仕入れたんだったらさっさと帰るわよ!!」
鎌鼬「イダダダダダっ!!! そこ!そこ引っ張らないで〜!!」
イナバニー「なんだったんでしょう?あの妖怪たち・・・」
モミジ「なんだかよくわからないけど・・・ とにかく悪い予感がするわ」
  玉藻の元を離れ、暗躍し始めた妖怪軍団・・・
  はたして、イナバニー達はこれにどう立ち向かうのか!?
  一筋縄ではいかないぞ!
  がんばれ!イナバニー!

次のエピソード:第10話 玉藻の巻

コメント

  • 「玉藻様の遣わす妖怪をイナバニーが痛快にやっつける」というスタイルから展開し、ぐっとストーリー性を帯びた回ですね!
    そして、フラットウッズ・モンスターのキャラの濃さと存在感ww

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