七映志 〜オワコンと化した日本映画に己が龍を解き放て〜

西東友一

2-1 ピンチに笑う者(脚本)

七映志 〜オワコンと化した日本映画に己が龍を解き放て〜

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〇国際会議場
袁紹(新暗黒時代・・・だって?)
曹操「よし、次の時代にアジャストした物を 執筆をするぞ」
曹操「それと、仲間集めだ」
曹操「行くぞ、イク」
荀彧「はいっ!!」
曹操「まずはイクに 百人力の力を発揮してもらわないとな」
荀彧「ほぇっ!?」
曹操「頼りにしているぜ、イク」
荀彧「はいっ、お任せを!!」
荀彧(良かった、いつもの曹操様だ)
荀彧(曹操様が望む世界が私の世界・・・)
荀彧(がんばるんば!!)

〇国際会議場
袁紹「・・・」
田豊「どうされました? 袁紹様」
袁紹「田豊か。 少しだけ不安になっただけさ」
袁紹「少しだけ・・・ね」
田豊「私は袁紹様のご判断は間違っていない、 むしろ褒められるべき行動を取られたと 私は思っております」
田豊「今の混沌と濁った映画業界には カンフル剤が必要でした」
田豊「それが董卓」
田豊「袁紹様は董卓という大きな隕石を投じました」
田豊「それによって映画業界という池の水は 一時、腐った水のように濁るかもしれません」
田豊「しかし、その波紋は大きな力となって 池という器を壊し、池を湖、 そして大海原へと変えていくでしょう」
田豊「つまり・・・」
袁紹「やはり、ボクは正しいってことだね」
田豊「・・・ええ」
袁紹「よし。 じゃあ、そろそろパーティの時間だから 行ってくるよ」
田豊「・・・承知しましました」
田豊「・・・」
郭嘉「金色の海ではなく、 小便の水たまりが関の山のようですね」
田豊「なんと、下品なっ」
郭嘉「ふふっ。 今のが下品ですか」
田豊「郭嘉さん。 いくら青獅子賞を取ったからと言って、 キミはまだ無名」
田豊「私の前では良くても、 他の者の前で言えば」
田豊「干されますぞ?」
郭嘉「さすが、田豊さん。 周りが見えている上に」
郭嘉「お優しい」
郭嘉「・・・ですが、田豊さん」
郭嘉「その優しさで何か変えられますか?」
田豊「?」
郭嘉「優しさは何も変えられません」
田豊「優しさで、 やる気を取り戻し活躍される方が・・・」
郭嘉「それは『現状回復』」
郭嘉「現状の『普通』に満足した人たちが ノンストレスで暮らすには 優しさは素晴らしいものでしょう」
郭嘉「でも、世界は何も変わっていない」
郭嘉「変えられない」
郭嘉「私たち創作家は優しくいるべきなんじゃない」
郭嘉「優しさを求めるなら、 酷い言葉を用いてでも、観客が見終わった後に優しい気持ちになれる作品を作るべき」
郭嘉「私はそう考えますけどね」
田豊「・・・そうですね」
田豊「やはり、郭嘉さん。 今日は貴女を招いて良かった」
田豊「キミのような断固たる意志がある新しい風がうちには必要だ」
田豊「一緒に立て直しを頑張りましょう」
  サッ
  田豊は信頼の証に右手を差し伸べた──
田豊「郭嘉さん?」
郭嘉「ジー・・・」
  けれど、
  郭嘉はその手を直ぐには握らなかった
郭嘉(田豊さんはかなり優秀。 そして、円グループは経営状態も良く、 ここが日本映画業界の最先端)
郭嘉(監督としてメガホンを取るときに、 納得のいく人材、資材、費用を 用意してくれるでしょう)
郭嘉「──ですが、」


〇国際会議場
郭嘉(曹操・・・)
郭嘉(この胸の高鳴りは・・・ いったい何なんでしょうか?)

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