深夜の学校探索

レモネード!

「ミヨコ」探し(脚本)

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〇教室
中川大輔「ふわぁぁ〜・・・・・・」
  授業中、大輔は大きな欠伸をする。
教室「おい中川!何欠伸してるんだ」
中川大輔「さっせーん」
中川大輔(うるせーなー、授業もつまんねぇし)
中川大輔(あーあ、さっさと終わんねぇかなー)
  キーンコーンカーンコーン
教師「あー、今日はここまで」
中川大輔(やっと終わったぜ!)
  授業が終わってすぐ、大輔は斜め後ろを振り返る。
中川大輔(やっぱ可愛いなー・・・・・・)
中川大輔(付き合いてぇなー、でもなんて声掛けたらいいんだか・・・・・・)
岸本怜奈「ねぇ朔、『ミヨコ』って霊の噂知ってる?」
豊田朔「知らないし興味無いや」
岸本怜奈「もー、いつも冷たいんだから」
岸本怜奈「深夜この学校に現れるって言われてる霊なんだよ」
岸本怜奈「この世に強い恨みがあって、見つかると殺しに来るんだって!」
豊田朔「なんで恨んでんの?」
岸本怜奈「それは知らない、それでお願いがあるんだけどー」
豊田朔「私はパス、夜の学校に忍び込むなんて」
岸本怜奈「なんでバレたの!?」
豊田朔「なんど心霊スポットに付き合わされたと思ってるの」
岸本怜奈「ダメ?」
豊田朔「ダメ」
岸本怜奈「どうしても?」
豊田朔「一人でやればいいじゃん」
岸本怜奈「1人じゃ幽霊見つけても証人いないじゃん」
中川大輔(これ、チャンスじゃねぇか?)
中川大輔「なあ、さっきの話」
中川大輔「俺、付き合ってやってもいいぜ?」
岸本怜奈「え!?ホントに!?」
豊田朔「え、ホンキ?」
岸本怜奈「ありがとー!早速予定立てよー!」
豊田朔「あっ、待って・・・・・・行っちゃったし」

〇学校の屋上
中川大輔「な、なんで屋上の鍵持ってんだ?」
岸本怜奈「深夜の学校に潜入する計画で、校舎をよじ登って屋上から侵入する計画立てたの!」
岸本怜奈「登れなくて断念したけど・・・・・・」
中川大輔(お、思ったよりヤバい奴なのか・・・・・・?)
岸本怜奈「それで、今回の目的を話すね」
岸本怜奈「目的は2人でミヨコを目撃すること、それが出来たら帰ろう!」
中川大輔(逆に言えば見るまで帰れねぇってことか・・・・・・幽霊なんていねぇのに)
岸本怜奈「中川くんは、放課後部活帰りに机を全て取り出してバリケードを作っておいて」
岸本怜奈「もちろん、経路を塞がないようにね」
中川大輔「幽霊にバリケード?」
岸本怜奈「幽霊だと思われてる妖怪はたまにいるからね、結構効果あるんだよ?」
中川大輔「は・・・・・・はぁ・・・・・・」
岸本怜奈「その時、上履きは下駄箱に戻しといてね」
岸本怜奈「バリケード作ってる頃に私も合流するから!」
岸本怜奈「じゃあ、安全第一で頑張ろー!」
中川大輔(思ったより面倒なことになったな・・・・・・)

〇まっすぐの廊下
  放課後・・・・・・
中川大輔「これで・・・・・・最後・・・・・・!」
中川大輔「たく・・・・・・クソメンドかったな」
中川大輔「それで、あとは何すりゃいいんだか・・・・・・」
岸本怜奈「あ、おつかれー」
岸本怜奈「もうバリケード作ったの!?力持ちだねー」
中川大輔「ま、まあな」
岸本怜奈「あ、これ渡しておくね」
中川大輔「俺の靴?」
岸本怜奈「帰ったと思わせるため、それと靴下で外歩くと怪我しちゃうから」
岸本怜奈「じゃあ、しばらく掃除用具入れに隠れとこー」
中川大輔「え、あ、あんな狭いところに?」
岸本怜奈「人1人くらいなら入れるよ」
中川大輔(なんだ・・・・・・別か)

〇まっすぐの廊下
岸本怜奈「そろそろ出てきていいよー」
中川大輔「クソ狭くて最悪だったぜ」
岸本怜奈「お疲れさま、それじゃ探しに行こう!」

〇体育館の舞台
岸本怜奈「よく見えないけどー・・・・・・いなそうかな?」
中川大輔(そりゃ幽霊なんているわけねーって)
???「ぐ・・・・・・」
岸本怜奈「あれ!?なんか声したよ!」
中川大輔「気のせいじゃね?」
岸本怜奈「もー、冷めてて朔みたい!」
???「ぐぁ・・・・・・」
岸本怜奈「ほらっ!やっぱり声聞こえる!録音しとこーっ!」
岸本怜奈「あれ・・・・・・」
中川大輔「どうした?」
岸本怜奈「電源つかない・・・・・・朝ちゃんと充電したのに・・・・・・」
中川大輔「おい、しっかりしろよ」
  呆れながら、大輔もスマホを取り出す。
中川大輔「あ、あれ・・・・・・つかない?」
中川大輔(なんだこれ・・・・・・なんか寒気もするし・・・・・・)
岸本怜奈「楽しくなってきたね!!」
???「ぐぁぁ・・・・・・!」
岸本怜奈「注意して、どんどん声が大きくなってきてる」
  ぺたん・・・・・・ぺたん・・・・・・と、何者かの足音が迫ってくる。
中川大輔「な、なんだよこれ!!」
岸本怜奈「距離を取って、ゆっくり・・・・・・慌てずに」
中川大輔「く、くそ・・・・・・!俺はもう帰るからな!!」
岸本怜奈「あ、行っちゃった」
岸本怜奈「もういいよ、朔」
豊田朔「全く、うめき声出せっていうから何すんのかと思ったら」
岸本怜奈「ありがとう!やっぱり朔は頼りになるね!」
豊田朔「別に、男と2人きりで夜の学校に忍び込むなんて言うから心配しただけ」
豊田朔「でも、あんなにビビらせちゃっていいの?」
岸本怜奈「うん、だってミヨコは本当にいるから」
豊田朔「あんたさぁ」
岸本怜奈「スマホの電源が切れてたトリック、朔はまだ分かってないんじゃない?」
豊田朔「え、まあそうだけど・・・・・・」
豊田朔「まさか・・・・・・」
  朔はスマホを取り出し、確かめる。
豊田朔「つ・・・・・・つかない・・・・・・」
岸本怜奈「この学校には何かあると思わない?」
豊田朔「はぁ・・・・・・まだ面倒事に付き合わされたのね」

〇まっすぐの廊下
中川大輔「はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」
中川大輔「クソッ・・・・・・」
???「うぁぁ・・・・・・」
中川大輔「ひっ・・・・・・!!!」
中川大輔「ひいぃっ・・・・・・!?」
中川大輔「な・・・・・・なんなんだよ」
中川大輔「で、出口に・・・・・・!」

〇屋上の入口
中川大輔「あ、あ・・・・・・開かねぇ!!」
???「うぁぁぁ・・・・・・・・・」
中川大輔「な、なんなんだよ・・・・・・!」
岸本怜奈「大丈夫?」
中川大輔「うあああっ!!??」
中川大輔「なんだ・・・・・・岸本!」
中川大輔「早く脱出しよう!ここは危なすぎる!!」
岸本怜奈「私、まだミヨコ見てないし」
中川大輔「そんなのいいだろ!!」
岸本怜奈「じゃあ、中川くんだけ先に帰る?」
中川大輔「それは・・・・・・」
中川大輔(帰りてぇ・・・・・・でも、そんなダサい真似・・・・・・)
岸本怜奈「分かった、屋上に行こう」

〇広い廊下
豊田朔「あ、2人とも来たんだ」
岸本怜奈「今鍵開けるねー」
岸本怜奈「あれ・・・・・・?」
岸本怜奈「開かない・・・・・・」
中川大輔「は!?貸してみろ!!」
中川大輔「まじか・・・・・・これじゃ出られねぇ・・・・・・」
???「ウァァァァ・・・・・・!」
中川大輔「ああああぁぁぁぁっっっ!!!!」
岸本怜奈「やったぁぁ!!」
豊田朔「出た・・・・・・」
豊田朔「逃げるよ!!」
  朔は怜奈の手を引いて走り出す。

〇まっすぐの廊下
岸本怜奈「みんな見たよね!?いたよね!」
???「ウァァァァ・・・・・・!!!」
中川大輔「追ってきてる・・・・クソ・・・・クソっ・・・・!!」
岸本怜奈「バリケードに隠れよう!」
豊田朔「わかった・・・・・・!」
中川大輔「そんなの意味ないだろ!!」
  2人が机を盾に隠れる中、大輔は走って逃げる。
???「ウァァァァァァァ・・・・・・!!」
中川大輔「な、なんで俺の方に・・・・・・!」
???「ウァァァァァァァ!!!!」
中川大輔「お、追いつかれ・・・・・・」
中川大輔「ふざけんなあぁぁぁぁっっっ!!!」
中川大輔「き、効かなっ・・・・・・!」
岸本怜奈「逃げるよ!!」
  怜奈はパラシュートを広げ、窓から飛び立つ。
豊田朔「待って!!」
岸本怜奈「さ、朔・・・・・・!落ちちゃうから!」
中川大輔「お、俺もっ!!!」
岸本怜奈「ま、まず・・・・・・落ちっ・・・・・・!」
???「ウァァ・・・・・・」

〇グラウンドの水飲み場
岸本怜奈「いった・・・・・・・・・・・・」
豊田朔「最悪・・・・・・」
中川大輔「な、何とか・・・・・・なったのか?」
岸本怜奈「学校にいたよね!ミヨコ!」
豊田朔「さあ?ミヨコじゃないかもよ、喋らなかったし」
岸本怜奈「まあ幽霊1体見つけたからいいよね、大成功!」
中川大輔(も、もう二度と関わらねぇ・・・・・・)

コメント

  • 怜奈さんのキャラに圧倒されましたww
    オカルト好きなのもさることながら、バリケードという発想やパラシュートの用意まで!
    大輔くん、さすがに恋心も冷めましたかねw

  • バリケードやらパラシュートやら、ゲリラ戦に備える傭兵のような作戦に笑ってしまいました。心なしかミヨコもポカーンとしてたような。幽霊よりも怖いものは女子の本気力だということに気づくことが出来て大輔もよかった。のか?

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