勤め先のカフェは悪の組織支部店です

小夜紅テルン

【第11話】とてもイケてる戦闘員です。(脚本)

勤め先のカフェは悪の組織支部店です

小夜紅テルン

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〇シックなカフェ
  ここまでのあらすじ
  フレユールとジャルジーの仲直りのお手伝いをした結葉と修。

〇貴族の部屋
  それにより謎の魔法の宝石に変化が現れ、
  コレールは安堵の表情を浮かべるのであった。

〇シックなカフェ
  カフェは今日も大繁盛。
甘咲 結葉「修先輩!! メロンソーダ1杯!! あと、パンケーキもです!!」
四島 修「分かった!! 結葉、あとこれ運んでおいて!!」
甘咲 結葉「分かりました!!」
  お昼のピークは慌ただしく過ぎていく。
  そして、ピークが過ぎた頃には二人はヘトヘトだった。
甘咲 結葉「・・・疲れたぁ」
四島 修「大繁盛なのは嬉しいけどね」
「ちょっと良いかい?」
甘咲 結葉「あ、はい!! すぐ向かいます!!」
甘咲 結葉「注文お聞きします!!」
トーイン「ああ、コーヒーを一杯貰えるかな」
甘咲 結葉「かしこまりました!!」
甘咲 結葉「修先輩!!コーヒー一杯オーダーです!!」
甘咲 結葉「・・・はぁ・・・」
トーイン「ウェイトレスさん、疲れてんのかい?」
甘咲 結葉「あ、いえ!! 全然大丈夫ですよ!!」
トーイン「そうかい、それはよかった」
トーイン「だが無理はいかんよ 無理をして体を壊したら それこそ大変なことになる」
トーイン「無理せず、自分のペースで頑張りな」
甘咲 結葉「・・・ありがとうございます!!」

〇銭湯の脱衣所
甘咲 結葉「・・・ってことがあって!!」
シャグラン「・・・トーインさんのことか?」
ジャルジー「それは他の誰でもないトーインさんね」
甘咲 結葉「有名な方なんですか!?」
シャグラン「かっこいいよな、トーインさん」
ジャルジー「そうそう、無茶しそうになったり、辛くなったりしたときに相談に乗ってくれるのよ」
ジャルジー「・・・でもフレユールのほうが可愛いけど」
甘咲 結葉「おお、のろけですか?」
ジャルジー「違うわよ!!」
シャグラン「そうそう、トーインさんと言えば 実はこの組織でもゾウオの次に古参なんだ」
甘咲 結葉「ってことは大ベテランなんですか!?」
シャグラン「ああ、つまり私やジャルジーよりも先輩だ」
ジャルジー「・・・なんかなんでも悩みを話せる気がするのよね、トーインさんには」
甘咲 結葉「へぇ・・・ 確かにそのときに一番欲しかった言葉をかけてくれたような気がしたんです!!」
ジャルジー「そうなのよ!! トーインさんってばその時一番欲しい言葉を的確にくれるの!!」
シャグラン「なんだか暖かな気持ちにさせてくれるよな」
甘咲 結葉(幹部の二人からも大絶賛・・・ そんなすごい人なんだ・・・)

〇貴族の部屋
  翌朝。
コレール「・・・ん・・・ もう朝・・・か・・・」
コレール「まだ眠いな・・・ あと・・・あと5分・・・」
甘咲 結葉「コレールさん!!」
四島 修「すみません失礼します!!」
コレール「二人共!?」
コレール「いきなりなんだい?そんな慌てて カフェが火事になったとか?」
甘咲 結葉「カフェは無事です!! トーインさんについて聞きたいことがあって!!」
コレール「トーイン・・・?」
コレール「あぁ、トーインくんのことか 本名はモブセン・トーインっていうんだ 昔なじみだよ」
コレール「彼は昔から僕の相談にも乗ってくれる人で 本当は幹部職に就いてもらいたかったけど」

〇洋館の廊下
トーイン「俺は幹部みたいに人の上に立つ職は向いてない 下の立場で土台をしっかりさせていくほうが向いているのさ」

〇貴族の部屋
コレール「・・・ってね」
甘咲 結葉「なるほど・・・凄く頼れる人なんですね!!」
四島 修「そのトーインさんって人は結構常連さんだよ」
甘咲 結葉「そうなんですか!?」
四島 修「うん いつもコーヒーを一杯だけ頼む戦闘員さんがいるんだ」
四島 修「他の戦闘員さん達はみんなコーヒーの他にスイーツを頼んだり そもそもコーヒーじゃない飲み物を頼んだりするからね」
四島 修「コーヒーを一杯だけっていうのは シャグランさんとそのトーインさんだけなんだ」
甘咲 結葉「へぇ〜」
甘咲 結葉「常連さんなら、いつも来てくれることへのお礼も言いたいですね!!」
コレール「是非そうしてあげて トーインは『ありがとう』の言葉が一番喜ぶからね」

〇シックなカフェ
甘咲 結葉「というわけでトーインさん、 いつもありがとうございます!!」
トーイン「おいおい、俺は何もしちゃいない ただここで美味しいコーヒーを頂いているだけの下っ端だ」
四島 修「いえ、みんなトーインさんに助けられてると聞いて!! すごい人なんだな、と思いました!!」
トーイン「そうかい、みんな助けられてる・・・」
トーイン「そりゃあいい、みんな助けられてるなら俺は幸せだ」
  三人は笑いあった。
  それはそれは幸せそうに。
トーイン「そうだ、ひとつ知っておいてほしいことを教えてやる」
「知っておいてほしいこと?」
トーイン「一番救いを求めているのは、他でもないコレールだ」
トーイン「あいつには俺にも相談できない何かがあるはずだ 無理に悩みを聞き出さなくていい 寄り添ってやれ」
「・・・・・・」
甘咲 結葉「トーインさんにも話せない悩み・・・? それってどんな・・・」
甘咲 結葉「コレールさんに聞いてみるしか・・・」
四島 修「やめてあげて」
トーイン「やめてやれ」
甘咲 結葉「はーい・・・」
  常連客のトーインと仲良くなり、新しいつながりを得た結葉と修。
  しかし組織の総帥、コレールが深刻な問題を抱えているという情報も得たのであった。
  続く

次のエピソード:【第12話】謎の幹部を探します。

コメント

  • トーインさん、すごくイケメン!(マスクしているけど…)古株ポジションでも出しゃばらす、コーヒー1杯のみというのもスマートな所作で良きですね!

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