プレゼント交換はデスゲームの始まり

のちこれ

プレゼント交換はデスゲームの始まり(脚本)

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プレゼント交換はデスゲームの始まり
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〇クリスマス仕様の教室
先生「今からプレゼント交換を始めます! みんな他の人に自分のプレゼントは秘密にしとけよ〜」
高木「おい松本、お前プレゼント何にした?」
松本「お前先生の話聞いてたか?」
高木「俺は自分のサイン色紙!」
松本「ただのゴミじゃん」
高木「ゴミとはなんだ! この大学卒業したら俺は俳優として有名になるのだ!」
白石「2人で何話してるの?」
松本「白石聞いてよ。こいつプレゼントに・・・」
高木「ヴィトンの財布持ってきちゃった!」
松本「は?」
白石「えぇ凄いね!」
白石「私はリュックにした!」
高木「俺リュック欲しいと思ってた!」
松本「(こいつ・・・)」
神山「みんな並んでクジ引いてね〜」
高木「やったぜ〜!」
松本「欲しがってたリュックじゃん」
高木「やっぱ俺もってるなぁ〜」
先生「ここで先生からもみんなにご馳走したい物があります!」
先生「まずこのワインはフランスで取れた最高級なもので・・・」
高木「解説はいいから早く飲ませてくれー!」
クラスメイト「はははは!」
先生「失礼。じゃあ乾杯!」
クラスメイト「かんぱーい!」
  プレゼント交換も無事に終わり楽しいクリスマス会になる、はずだった。
白石「松本くん何貰った?」
松本「俺は化粧品だったよ」
白石「あちゃー、でも私よりマシだよ」
松本「うわ!高木のサイン!」
白石「最悪、ヴィトンの財布って嘘つかれた」
松本「本人は俳優になって有名なるってさ」
白石「テレビとか出るようになると嬉しいけど」
  (ゴソゴソ)
松本「ん?高木何してんだよ」
高木「しーっ! 今先生のワインをリュックにしまってるところだから!」
松本「何してんだよ!普通に泥棒じゃん!」
白石「嘘つきは泥棒の始まり・・・」
松本「犯罪者としてテレビ出ないといいけど。 あれ?なんか急に眠くなってき」
  (バタン!)

〇地下の避難所
高木「起きろ松本!」
松本「ん?ここは?」
高木「わからねぇ、みんなもずっと眠ってたみたいだ」
  何もない薄気味悪い場所
  あるのはプレゼントと
松本「なんだあれ?」
先生「全員お目覚めのようだな」
高木「先生なんだよこれ!」
先生「まぁ焦るな 今からデスゲームのルールを説明する」
高木「デスゲーム?!」
クラスメイト「(ざわざわ)」
先生「騒ぐな!!」
  (バン!!)
松本「(本物の銃だ)」
先生「一度しか言わないからよく聞け」
先生「ルール ①これは貰ったプレゼントの送り主を推理するゲームだ」
先生「②送り主がわかれば、そのプレゼントを掲げて誰か宣言する」
先生「③宣言が当たれば送り主は死に、宣言者はここから脱出できる。 逆に外してしまうと宣言者は死ぬ」
先生「以上だ。質問はあるか?」
神山「先生が持ってきたお酒に睡眠薬を入れてたんですね?」
先生「ルール以外の質問は禁止だ」
田中「ふざけんな!こんなのやってられるか!」
  (逃げ出す)
審判の箱「『ターゲットカクニン』」
  (ピシュン!)
田中「グハァ!」
クラスメイト「きゃー!!」
松本「田中!!」
高木「今あの箱が喋って光線みたいの出たぞ」
先生「言い忘れたがこの箱が今日の審判だ。 宣言が終わった後、コイツが感知して誰からのプレゼントか正確に判断し、光線を放つ」
先生「光線に触れれば即死だ」
松本「(コイツ本気でイカれてやがる)」
  ──泣き出す者、呆然となる者、全員が何もできずにいた。
  
  その時
神山「みんな大丈夫だ落ち着こう!」
神山「このまま疑心暗鬼になって時間が経てば全員餓死してしまう」
神山「まず全員で情報を共有して作戦を練ろう」
遠藤「そんなこと言うなら自分がまず教えろよ!」
神山「・・・わかった。俺はマフラーを買った」
神山「証拠ならこのレシートに書いてある」
遠藤「確かに。。書いてるな」
神山「よし、まずは全員何を貰ったのか一通り見せ合おう」
松本「(さすが神山だ。ピンチの時頼りになる)」
神山「なるほど君はコップか、君は、ん? なんだこれ?」
白石「あ、これは、、」
遠藤「宣言!」
神山「え?!」
遠藤「俺の持ってるマフラーは神山から貰った物です」
高木「おい遠藤!何してんだよ!」
遠藤「悪いな、協力する気はサラサラ無い」
審判の箱「『ターゲットカクニン』」
  (ピシュン!)
遠藤「うわぁ!」
高木「え、なんで遠藤が?!」
神山「はっはっは!」
神山「嘘に決まってるだろ」
高木「え?!」
神山「ここで本当の事を言う馬鹿がどこにいるんだ」
高木「でもレシート」
神山「確かにマフラーを買ったのは事実だ。 ただそのマフラーは今田中が持っている」
高木「何?!」
神山「冬場だからマフラーが被って助かったよ お陰で誰にも疑われずに嘘がつけた」
先生「クックック いいぞこういうのが見たかったんだ」
高木「見損なったぞ神山!」
神山「結構結構 ところで白石さんその色紙僕にくれないかな?」
白石「いや、これは・・・」
神山「じゃあ僕のタンブラーと交換しよう。それならいいでしょ?」
松本「(やばい、こいつあの色紙が高木の物だと気づいてる!)」
松本「それはルール違反じゃないか?!」
審判の箱「『ルール上不正ではありません』」
神山「じゃあ交渉成立だね」
白石「あっちょっと!」
神山「宣言!」
松本「(やばい!このままじゃ高木が!)」
松本「おい待て!!」
神山「この色紙は高木から貰った物です」
松本「(だめだ間に合わない!)」
審判の箱「ターゲットカクニン」
  (ピシュン!)
神山「ぐぁぁ!!」
松本「え?!」
神山「な、なぜだ」
先生「その色紙はプレゼント交換が終わった時点で、所有権は白石に移っている」
先生「お前の宣言ミスだよ」
神山「ち、畜生・・・」
高木「あぶねー、命拾いした」
先生「ファーッハッハ!笑いが止まらん」
松本「(このままじゃ全員死んで終わるだけだ・・・でもどうすれば)」
高木「にしてもあの箱凄いな。 プレゼント交換以外のことも正確にわかるんだな」
松本「──!!!! ちょっと借りるぞ!」
高木「おい!それは俺のリュック!」
松本「宣言!」
高木「まさかお前! リュック奪って俺を殺す気じゃ・・・」
松本「このワインは先生から貰った物です」
先生「なっ、!!!」
審判の箱「『ターゲットカクニン』」
  (ピシュン!)
先生「ああああー!!」

〇地下の避難所
松本「やった俺たちの勝利だ!」
クラスメイト「わぁーー!!!」
高木「よっしゃ!お祝いにビールかけやるぞー!」
松本「お前何個盗ってるんだよ!」

コメント

  • 手癖の悪い彼のおかげで助かるとは!
    なんだかすごいボリュームの作品に感じました。
    密度が高いというか。
    恐ろしいプレゼント交換でした。

  • 最後のどんでん返しも含め、ドラマを1本見終わったかのようなスッキリ感があり、短編小説とは思えないほどおもしろかったです。人を欺こう、自分だけ助かろうとする人がいなくなり、優しい心をもつ人たちが助かるというのは、やはり読み終えたあとの後味もいいですね。

  • 臨場感もあって、読み応えのある作品ですね。伏線の設定や回収も含め、短編とは思えない充実感があります。デスゲームに至った理由が気になりますね。

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