37話 俺も!!(脚本)
〇王宮の入口
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「ふん・・・テツナのやつめ、やっと諦めたか」
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「邪魔者はいなくなった。ルゥラッハ・オル・レバノスタンを待つだけだ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「王さま〜!」
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「ルゥラッハ・オル・レバノスタン・・・!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ルゥラッハでいいですよ」
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「ルゥラッハ・・・」
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「よく来たな。これは俺の気持ちだ、受けとれ!!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ありがとう」
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「ルゥラッハ、俺と結婚してくれ・・・!!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「け・・・ ・・・結婚?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「ルゥラッハ、だ、ダメだ!! 婚約するならアゥルペロを通さないと──!! アイツが悲しむぞ!」
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「その娘となら話した!! 俺は婚約者にエントリーしたい、ルゥラッハ、してもいいよな!?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「こ、婚約って・・・王さまと俺が? 王さまはそれでいいのか?」
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「俺はお前を愛している!! 結婚する相手はお前以外考えられない!!」
ビャラム・ヨイワーン・テルヌンド「ルゥラッハ・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ちょ、ちょちょちょ!? ま、待って──」
テツナ・テカ「ったく・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「テツナ!」
テツナ・テカ「久しぶりだな、元気だったか?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「テツナは?」
テツナ・テカ「今日は少し眠いかな」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「疲れてるのか? ・・・何かあったとか?」
テツナ・テカ「いつもより早起きしただけだ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「早起き?」
テツナ・テカ「お前が来るって聞いてたから、出迎えようと思ってさ。それより、中に入ろうぜ」
テツナ・テカ「ビャラムが起きる前に」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「でも、王さまを放っておけない」
テツナ・テカ「大丈夫だって。ゲルホウスに運ばせとけ! あれ、ゲルホウスは?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「王宮が見えてから、ゲルホウスさんとは別れたんだ。調べることがあるんだってさ」
テツナ・テカ「そうか。じゃあ、その辺の兵士に任せて、俺たちは中に入ろうぜ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「アゥルペロはもう来たのか?」
テツナ・テカ「ああ。さっき、召使いと一緒に来て案内されてた」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ベラと一緒なら安心だ 王宮が見えたとたん、王さまにはやく会いたいって走り出しちゃってさ」
テツナ・テカ「あー俺も婚約者にエントリーしてもいいって言われたよ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「あ、アゥルペロ〜・・・何でそんなことを」
テツナ・テカ「安心しろよ。エントリーするから」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「て、テツナさん!? 俺と婚約するつもりなのか・・・!?」
テツナ・テカ「最終的に決めるのはお前らしいぜ。ビャラムに嫁ぐか、俺に嫁ぐか、決めとけよ」
テツナ・テカ「まあ、この選択肢なら俺だなっ! アイツは変態くさい!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「と、嫁ぐって・・・テツナ? 本気なのか?」
テツナ・テカ「だってムカつくだろ。誰かに取られるくらいなら、俺のところに来て欲しいじゃん?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(頭が追いつかない・・・)
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「ルゥラッハ! ほ、本当に婚約するのか!? アゥルペロは本気っぽいけど・・・」
テツナ・テカ「誰?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「前に話した、友だち」
テツナ・テカ「・・・ああ、あの」
テツナ・テカ「やっぱり、エントリーする! 俺、認める時はちゃんと認める男だからな!」
テツナ・テカ「ルゥラッハ、俺今ちょっと悲しいんだけど」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「え?」
テツナ・テカ「前みたいに抱きしめてくれないか?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「テツナさん」
テツナ・テカ「テツナでいいって」
テツナさんは両手を広げて待っている。
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(う・・・恥ずかしいけど、これでテツナさんが悲しくなくなるなら、やるしかない)
テツナ・テカ「・・・・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「・・・」
テツナ・テカ「・・・ありがとう」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(う・・・)
うわああああっ
恥ずかしい・・・!!
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(背中に手が回されてて、離れられない・・・)
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「お、俺も!!」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「エントリーする!!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ワヌゥレン?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「は、はやく中に行くぞ! ・・・アゥルペロに話すから!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「て・・・テツナ? 聞いた?」
テツナ・テカ「もう少しだけ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(う、うわあああ・・・! このいい匂いって、テツナさんの匂いだっ! 意識し出したら大変なことになる!)
テツナ・テカ「・・・真っ赤じゃん」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「て、テツナ!!」
テツナ・テカ「あは、悪い悪い! もう大丈夫だ。ありがとな」
テツナ・テカ「行こうぜ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「うん」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・・・・」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「エレエレ、こう言う意味だったのか・・・ 本当に多いじゃん」