One(脚本)
〇月夜
ルリアナ(またこんな量・・・)
ルリアナ「長、いい加減人増やせないんですか?」
長「できたらとっくに増えてますよ」
ルリアナ「さすがに1人でこの量は無理ですって」
長「しょうがないですよ 全部期限ギリギリまでキープしてたし」
最近この郵便屋は人員不足が問題だ
『どんな郵便屋か』って?
それは―宇宙間の郵便を担当する郵便屋だ
〇月夜
ルリアナ(今日は・・・木星への配達か)
ルリアナ(これ・・・確か、地球の包装だよね 地球の郵便は該当してないはずなのに・・・)
木星
ルリアナ「宙間郵便です」
ウチュージン「ワアッ!アリガトウ、イツモホントウニタスカッテイルヨ」
ルリアナ「あの、気になったんですけど、その包装地球の物ですよね?」
ウチュージン「ソウダヨ、サイキンチキュウガホウカイ シタラシクテネ ソコカラヤッテキタ ホウソウ デ テガミヲカクノガ ハヤッテルンダ」
ルリアナ「地球が崩壊?」
ウチュージン「ウン、オサ カラキイテナイ? ケッコウユウメイ ナ ハナシダヨ」
ルリアナ「聞いていませんでした・・・ そんなことが起こったんですね」
ウチュージン「マァ、ボクタチニハカンケイナイハナシダケドネ」
ルリアナ「そうです・・・あっ! すいません、急いでいるんでした!失礼しますっ」
ウチュージン「ソウダッタノ!? ナガバナシシテゴメンネ!キヲツケテ!」
ルリアナ(地球が崩壊? 地球に限ってそんなこと・・・ある?)
ルリアナ(ウチュージンさんは噂好きだし・・・)
ルリアナ(とりあえず、帰って長に聞いてみよう)
〇月夜
ルリアナ「疲れた・・・」
長「おかえりルリアナ」
ルリアナ「ただいまです」
長「ルリアナって何だかんだ言ってちゃんと終わらせるんですよね」
ルリアナ「終わらせないと罰があるからですよ 長は現場で働かないんですか?」
長「私は配達員をまとめあげるのが仕事です」
ルリアナ「配達員は1人しかいないんですけどね・・・」
ルリアナ「あっ、長に聞きたいことがあるんですけど」
長「何ですか?」
ルリアナ「さっき、木星のウチュージンさんに「地球が崩壊した」と聞いたんです。本当ですか?」
長「えっ」
ルリアナ「・・・やっぱり噂だったのか・・・」
長「いいえ・・・本当ですよ」
ルリアナ「えっ!?」
長「流星群が地球に衝突して・・・あっけなかったですよ。1番成長していた星ですから、残念ですね」
ルリアナ「本当ですか・・・」
ルリアナの故郷、地球は崩壊していた。
長「悲しいですか?」
ルリアナ「・・・まぁ、それなりに」
ルリアナ「でもここに来てから1度も”行って”ないですし・・・もう関係ないですよ」
長「ルリアナは強いですね」
ルリアナ「・・・・・・ありがとう」
ルリアナは普段どこでどんな生活をしているのか、どうして地球から離れたのか、いろんな疑問が一気に湧いてきました。長も地球人じゃないみたいだけど不思議な存在です。それにしても、ウチュージンが地球流の礼儀をわきまえた人柄(?)で微笑ましい。
「宙間郵便屋」という設定が魅力的ですね。宇宙を舞台にした交流などが繰り広げられると思ったところで、地球が……。このお話がどう展開していくのか気になります