2人でご飯を

会庫

惠の独白1(脚本)

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〇ビルの地下通路
  キシッ・・・ キシッ・・・
惠「・・・蜘蛛の巣凄いな・・・」

〇アパートのダイニング
「しんちゃん!マグロばっかり食べないでよ」
「だって好きなんだもん」

〇ビルの地下通路
惠(・・・マグロ好きなんだぁ・・・♡)

〇二階建てアパート
  祖父が経営していた築年数の古い木造の
  ボロアパート。

〇雑居ビルの一室(看板あり)
幼少期の惠(ここから屋根裏に入れる・・・!)

〇ビルの地下通路
  ゴソゴソ・・・
幼少期の惠(秘密基地みたいで楽しい!)
  なんてことない遊び心だったが
  ある日見つけてしまった

〇アパートのダイニング

〇ビルの地下通路
幼少期の惠(ここ・・・小さい穴が空いてる)

〇アパートのダイニング

〇ビルの地下通路
幼少期の惠「・・・」
  いけないことだとわかっていても
  覗き見に夢中になった

〇学校の裏門
  中学に入りさすがにそんな遊びは
  しなくなったが

〇古いアパートの一室
「しんちゃんまた明日ねー!」
「おー」
惠(あはは!今日はポテト!)
惠(・・・もっと見たいなぁ・・・)
惠「・・・・・・あっ!」

〇ビルの地下通路
  キシッ・・・ キシッ・・・
惠(・・・穴は確か しんちゃん家だったはず・・・)
惠(まだあるかな・・・)

〇アパートのダイニング
「やった!カレー!大好き!」
「ゴロゴロ野菜のカレーうまい! ・・・あっ」
「マッシュルーム入ってねーじゃん!」
「買い忘れたの! 黙って食べなさいよ」

〇ビルの地下通路
惠(・・・はは・・・・・・)

〇アパートのダイニング
  来る日も来る日も・・・
「炒飯だ!やった!」
「唐揚げ・・・!!いっちばん好き!」

〇ビルの地下通路
惠「・・・」

〇アパートのダイニング
「しんちゃんも彼女早く作りなさいよ」
「ん・・・」
「俺の胃袋を掴める奴がいたらな」
「そんなこと言ってモテないだけでしょ」
「うっせーな!」

〇ビルの地下通路
惠「・・・」

〇木造の一人部屋

〇木造の一人部屋
惠(・・・しんちゃんの部屋が見たいな・・・)

〇ビルの地下通路

〇ビルの地下通路
惠(・・・今の時間、しんちゃんは学校 お母さんはパートのはず)
  ・・・ガッ!!
惠(木屑が多く落ちたらバレる・・・ 慎重に・・・慎重に・・・)

〇木造の一人部屋

〇木造の一人部屋
慎太郎「たっだいま〜・・・と」

〇ビルの地下通路
惠「・・・」
惠(小さい穴だけどギリ見える!)

〇木造の一人部屋
惠(毎日右向きで寝るなぁ・・・)
惠(俺がしんちゃんの右側に寝たら 可愛い寝顔見放題だ・・・)

〇アパートのダイニング
  そうは言ってもこれ以上望むつもりは
  無かった
  彼を見ていられたら充分だった。
  
  ・・・が

〇木造の一人部屋
惠(・・・!! あれ・・・表紙変えてるけど・・・)
  中身ゲイ雑誌だ・・・!

〇ビルの地下通路
惠(しんちゃん・・・ゲイなんだ・・・!!)
惠(なんで俺はしんちゃんと同じ男に 生まれてきちゃったんだろと思ってたけど)
惠「はは・・・これもう運命だ・・・」

〇古いアパートの部屋
  しんちゃんの胃袋を掴めるのは
  俺だけだ・・・!!

次のエピソード:惠の独白2

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