〇ラブホテルの部屋
　　あっ・・・いや・・・あんっ
毬子「誠也くぅん・・・あふん」
誠也「毬子ぉ・・・あふん」
　　と、いうような夢を毎日見るんです・・・

〇占いの館
新宿の叔母「淫夢だね」
毬子「淫夢です」
新宿の叔母「誠也くん、というのは？」
毬子「高校のクラスメイトで、片想いの相手でした」
新宿の叔母「ふうん。でもそれなら悪い気はしなさそうだけど」
毬子「夢はこれで終わりじゃないんです！」

〇ラブホテルの部屋
　　無我夢中で誠也くんとまぐわっていると・・・
毬子「!?」
　　キモいサンタのおじさんがこっちを見てるんです
　　なにも言わずに・・・ただ・・・じっと・・・

〇占いの館
新宿の叔母「キモいわね」
毬子「しかもこのキモサンタ、夢を見る度、どんどん近づいて来てるんですよ！」
毬子「今朝見た夢ではついに私の目の前まで」
新宿の叔母「なるほど。次見た時にはどうなっているのか恐怖だと」
毬子「はい。このサンタを消す方法はあるんでしょうか!?」
新宿の叔母「あるよ」
毬子「本当ですか!?」
新宿の叔母「まずは、その誠也くんと会いなさい」

〇ホストクラブ
　　占い師にそう言われた私は、ダメ元でLINEの連絡先を探してみた。
　　すると、高校の文化祭の時に作られたLINEグループの中に、誠也くんのアカウントを発見。
　　すぐさま連絡を取ると、なんと誠也くんはホストになっているという。
　　俺に会いたいなら店まで来て。と言われ
毬子（来てみたはいいものの・・・）
ボーイ「申し訳ございません。星矢は当店人気NO.１、本日はクリスマスイヴということもありまして」
ボーイ「初回からご指名というのはちょっと・・・」
毬子（めちゃめちゃ売れとる）
　　そして店の奥のVIPルームには
誠也「僕の子猫ちゃん達、メリクリ！ 星矢サンタのお出ましだよ〜」
毬子（めちゃくちゃチャラくなっとる）
毬子（星の矢と書いて『せいや』・・・）
ボーイ「ですので、ご指名は次回のご来店時に・・・」
毬子「ダメなんです」
ボーイ「は？」
毬子「このままじゃキモサンタに犯されるんです！」

〇占いの館
新宿の叔母「ズバリ言わせてもらう。 あなた・・・」
新宿の叔母「今日中に誠也くんとSEXしないと悪夢を見続ける事になるわよ」
毬子「せっ、せっくすー!? そして今日中!?」
毬子「い、いやちょっと待、てか悪夢ってなんですか!?」
新宿の叔母「このままだとあんた・・・ 夢の中で永遠に・・・」
新宿の叔母「サンタに犯され続ける事になる！」
毬子「悪夢ぅーッ！」
毬子「嫌だ！ 誠也くんからのキモサンタは振り幅がありすぎますって！」
新宿の叔母「悪夢を断ち切りたいなら一刻も早く誠也くんとSEXしなさい」
新宿の叔母「このままでは危険よ・・・ そろそろ現実の世界でも姿を現して来るかも・・・」
毬子「え」

〇ホストクラブ
毬子「ヤバいんです！ 夢から飛び出してくるかもなんです！」
ボーイ（頭がおかしい女だ）
　　部屋の隅には、じっとこちらを見ているサンタ。
毬子「う、うわあああ！ さっそくでたあああ!!!」
ボーイ「お、お客様!?」
　　ジワジワ近づいてくるサンタ
毬子「く、来るなあああ！ 犯されるぅぅぅ！」
誠也「ちょっとなんの騒ぎ？」
ボーイ「すいません頭のおかしい女が」
毬子「サンタは!? どこいったの!?」
誠也「・・・君が、連絡くれた・・・毬子？」

〇ホストクラブのVIPルーム
誠也「大丈夫？ホント」
毬子「ごめんなさい・・・他のお客さんもいるのに」
誠也「ちょっと放っておける状態じゃなかったし・・・ 何があったの？」
誠也「犯されるとか、なんとか言ってたけど」
毬子「・・・実は」
おじさん「言ったら犯す」
毬子「ひっ」
おじさん「叫んでも犯す」
毬子「・・・っ」
誠也「え、どうしたの？」
毬子「あ、いや・・・あの」
おじさん「俺を消す方法を知ったみたいだが無駄だ」
おじさん「お前はこの男とSEXは出来ない。 この男はお前のことを何とも思っていない」
毬子（・・・っ）
おじさん「20年だ」
毬子「え？」
おじさん「このまま店を出れば、夢の中で犯すのを20年にまけてやる」
おじさん「俺に一生犯され続けるか。 20年犯され続けるか。 どっちがいい？」
毬子「・・・くっ！」
誠也「ちょ、毬子!?」
　　サンタ、誠也にニヤリと笑うと部屋を出ていく。

〇繁華な通り
毬子「はあっはあっ」
おじさん「速いよ〜待ってよ〜」
毬子「来るなキモサンタ！」
おじさん「褒め言葉だよ〜」
「待って毬子!!!」
毬子「・・・え？」
誠也「はあっはあっ」
毬子「せ、誠也くん!?」
おじさん「おーん？ なんだあ？」
誠也「高校生の時から・・・ ずっと好きでしたあああ!!!」
毬子「・・・え」
「えええぇぇぇ!?」

〇ラブホテルの部屋
「・・・」
おじさん「おいなにラブホに入っちゃってるんだよ。 出ろ。出ないと夢で犯すぞ」
毬子（キャンキャン吠えてなさい。 あんたの負けは決まったのよ）
毬子（このまま誠也くんとSEXしてこいつを消す！）
誠也「いやでもビックリしたよ。 毬子が俺の事好きだったなんて」
毬子「それは私の台詞だよ。 夢みたいだよぉ」
おじさん「ヤるならさっさとヤれや！」
毬子（うるさい！ お前と違ってこういうのは雰囲気作ってから・・・）
誠也「じゃあ脱ごっか」
「え」
誠也「いいから脱げよ。雨で濡れたんだし。 勿体ぶるなよブス」
「・・・」
誠也「こっちは店ほっぽりだして来てるわけだしさ。 急いでくれる？」
おじさん「お前なんだその言い草」
毬子（え、キモサンタ？）
おじさん「こいつはなあ、ずーっとお前の事好きだったんだぞ！」
毬子（キモ・・・サンタ）
誠也「わざわざ俺に連絡してくるぐらいなんだから相当ヤリたかったんだろ？」
誠也「高校の時からエロそうだなとは思ってたんだよな〜淫乱すぎ」
毬子「私の事・・・好きなんじゃないの？」
誠也「そう言ったら盛り上がると思っただけだっつの。本気にするなバーカ」
おじさん「ふざけるなあああ!!!」
おじさん「女の純情を弄びやがって!!」
毬子（お前が言うか）
おじさん「おい毬子！ こんな奴とSEXするのと、俺に夢の中で犯され続けるの、どっちがマシだ!?」
毬子（いやどっちも嫌に決まってんだろ）
おじさん「おふ」
毬子（・・・だけど、マシなのは）

〇繁華な通り
毬子「ねえ」
おじさん「なに」
毬子「20年は長いから１週間にしてよ」
おじさん「値切りすぎ。交渉下手か」
おじさん「交渉下手でも性交渉は上手ってか！ HAHAHA！ 座布団１枚！」
毬子「なんだこいつやっぱキモすぎる」