ミッドナイトソレイユ

鷹志

ミッドナイトソレイユ(脚本)

ミッドナイトソレイユ

鷹志

今すぐ読む

ミッドナイトソレイユ
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇教室
  マサキは地味で、クラスでも目立たない存在だった。
  そんなマサキが、密かに恋心を抱いている相手がいた。
  同級生のレイコだった。
  レイコは、美人で華があり、学校一の人気者だった。
男子生徒「美しい。美しすぎる・・・」
男子生徒「まさに絶世の美女!」
  男子生徒からは、その美しさから「絶世の美女」と称えられていた。
女子生徒「レイコさん・・・強くて、優しくて、美しい。こんな人がいるなんて」
女子生徒「まさに女王様・・・」
  女子生徒からは、尊敬の念を込めて「女王様」と崇められていた。
  そんなレイコにマサキも恋心を抱いていた。
  しかし、みんなの中心でいつも輝いているレイコには、声をかけることすらできなかった。
  そして、そのまま卒業した・・・

〇歌舞伎町
  卒業後も、マサキのレイコへの想いは募るばかり。
  そのまま数年が過ぎた。
  そんなとき、マサキは高校の同級生から、偶然レイコの話を聞いた。
同級生「やっぱり絶世の美女レイコはすごいよな」
同級生「大学時代に起業して、今は若き女社長としてけっこうな有名人だとよ」
同級生「それと・・・」
同級生「実はレイコは大のホスト好きで、いい男を求めて夜な夜なホストクラブに通っているって話だぜ」
同級生「やっぱり絶世の美女はやることが違うなあ」
マサキ「ホスト好き・・・」
マサキ「これだ!」
マサキ「彼女に愛されるためには、ホストになればいい!」

〇美容院
  マサキはホストになるために必死に努力をした。
  整形手術もした。美容院にも行った。
美容師「かなりのイケメンになりましたね」

〇トレーニングルーム
  ジムにも通った。
トレーナー「だいぶ体が引き締まってきたな」

〇シックなバー
  お酒の飲み方や会話術も勉強した。
マスター「余裕のある大人になりましたね」

〇ホストクラブ
  そして、マサキは・・・ホストになった
マサキ「マサキです」
マサキ「アヤさん、いつもありがとうございます」
アヤ「マサキ、あなたは何て優雅で美しいの」
マサキ「アヤさんの美しさには敵いませんよ」
アヤ「もう、マサキったら♥️」
ユキ「マサキ、今日も来ちゃった♥️」
マサキ「ユキさん、いらっしゃいませ」
ユキ「今日も高い酒入れて、ガンガン飲むぞー」
マサキ「ありがとうございます」
マサキ「でも、あまり無理はしないでくださいね」
マサキ「ユキさんの体が心配ですから」
ユキ「何、その優しい目は・・・もうダメ♥️」
  マサキは瞬く間に人気ホストになった。
  そのままNo.1ホストにまで上り詰めた
  そして、いつしかマサキはこう呼ばれるようになった。
  「ミッドナイトソレイユ(真夜中の太陽)」と・・・

〇レストランの個室
  新たな人気No.1ホスト「ミッドナイトソレイユ」の噂は、ホスト好きのレイコの耳にも入ってくる・・・
レイコ「ミッドナイトソレイユ?」
ユキ「ええ。あんないい男は見たことがないわよ」
レイコ「ふーん」
レイコ「そんなにすごいなら、今度行ってみようかしら」

〇ホストクラブ
レイコ(ユキがあそこまで言うから、来てみたけど・・・)
レイコ(私はちょっとくらいイケメンだったり話がうまいくらいじゃ、満足しないわよ)
マサキ「!!」
マサキ「あれは・・・」
マサキ「ついに、この時が来た・・・」
マサキ「はじめまして、マサキです」
レイコ(ふーん、確かにいい男だけど・・・)
レイコ(ま、お手並み拝見といこうかしら)
  1時間後・・・
レイコ(何、この男)
レイコ(最高すぎるんだけど)
レイコ(私、ドキドキしてきた)
マサキ(あなたの好みの男、好きな話題・・・他のホストを通して情報はすべて知っている)
マサキ(どうすればあなたが喜んでくれるか、それだけをずっと考えてきた)

〇ホストクラブのVIPルーム
  それからレイコは、毎日のようにマサキのもとに通い詰めた
レイコ(マサキ、あなたは私がこれまで会った男とは全然違う)
レイコ「あなたは本物よ」
レイコ「私、あなたを本気で好きになったみたい」
マサキ「レイコさん・・・」
  いつしか2人は、店の外でも会うようになっていた・・・
  しかし、実はマサキには、店の人にもレイコにも話していない秘密があった・・・

〇ホテルのレストラン
レイコ(今夜は食事の後はとうとうマサキと・・・)

〇ダブルベッドの部屋
レイコ「シャワー浴びてくるから、待っててね♥️」
マサキ「・・・」

〇清潔な浴室
レイコ「これからベッドの上でマサキと・・・」
レイコ「それにしてもマサキは不思議な男」
レイコ「今まで会ったどの男とも違う」
レイコ「男というより、こう、何というか中性的な美しさがある」
レイコ「ああ、マサキ・・・」
マサキ「レイコさん」
レイコ「きゃっ!」
レイコ「何、どうしたの?」

〇清潔な浴室
マサキ「レイコさん、入ってもいい?」
レイコ「えっ!?」
レイコ「ちょっと待って!」
レイコ「ダメよ、こんなところで!」
マサキ「レイコさん」
レイコ「マサキ、ダメよ」
レイコ「ダメ・・・」
  マサキがシャワールームに入ってくる・・・
レイコ「マサキ、ダメよ。ダメ・・・」
レイコ「!!!」
レイコ「えっ・・・えーーーーーっ!」
マサキ「女王様・・・」
マサキ「レイコさん、好きです」
マサキ「高校のときからずっと」
マサキ「愛してます」
マサキ「私の女王様・・・」
  「ミッドナイトソレイユ(真夜中の太陽)」と呼ばれたNo.1ホストのマサキは・・・
  女だった・・・
マサキ「レイコさん・・・」

コメント

  • 読みやすかった。
    まさかのエンドで度肝を抜かれた!

  • マサキの行動力が凄いですね!
    ホストになるだけでなくあらゆる努力をしていて、NO1になるのも納得です。

    そして、マサキが女性だったとは……最初の女子生徒から女王様と呼ばれているのは伏線だったのですね!
    この後一体どうなったのか……気になるところです。

  • ショートショートでお見事ですね!
    性別オチはたとえ他であったとしても、女性のことを一番わかってるのは女性という説得力が他作品より上回ってると思います!!
    お見事です!! タイトルもかっこいいです😄

コメントをもっと見る(6件)

成分キーワード

ページTOPへ